バブル時代はやっぱりすごかった

過去の日本では、銀行にお金を預けるだけで、お金が10年で2倍近くに増えるという夢のような時代がありました。時は1980年代末期から1990年代初頭、日本中がバブル経済に湧き、株価や不動産価格が高騰を続けていました。

日本銀行の統計によると、当時の定期預金(1年)の金利はこのような水準でした。
定期預金(1年)の金利
出所:日本銀行

年利6%とは、約12年でお金が倍になる水準です。この利回りをほぼノーリスクの定期預金で実現できたなんて、当時を知らない若い方にとっては信じられないと思います。

さらに長期で見てみましょう。郵便貯金の定額貯金3年以上の利回りの推移です。

出所:総務省統計局

高度成長期が終わった直後の1974年時点で年利8%。80年代半ばにいったん利率は下がりますが、バブル経済が盛り上がる80年代末に再び利率が跳ね上がり、90年には6.33%まで上がりました。
しかし、バブル崩壊に伴って利率は下落を続け、99年には早くもゼロ金利目前まで落ち込みました。この後はITバブルなどの影響で少し持ち直す時期もありましたが、2008年のリーマン・ショック以降、預金でお金がほとんど増えない超低金利は今も続いています。

銀行にお客さんが殺到した魅力的な金融商品

バブル時代は定期預金だけでなく、「割引金融債」「利付金融債」「貸付信託」と呼ばれる金融商品も人気を集めていました。「リッチョー」「ワリコー」「ビッグ」という名前に、50代以上の方なら懐かしさを感じるかもしれません。いずれもリスクは非常に小さく(発行元の金融機関の破たんにより無価値になる可能性があるが、当時は「銀行が破たんする」というリスクは限りなくゼロに近いと考えられていた)、定期預金より利回りが高いため、ボーナスの時期にはこれらの商品を求めるお客さんが銀行に殺到しました。

銀行預金の利率が高くなるのは、経済の教科書に沿って考えれば、物価の上昇と表裏一体であるはずですが、日本の物価がこの30年でほとんど上がっていないのはご存知の通りです。バブル期は株価と不動産価格が急激に上がったために、金利もそれに連動して上昇したのですが、食料品などの物価に影響がおよぶ前にバブルが崩壊してしまったため、バブル崩壊の前に定期預金や「ビッグ」などの金融商品を買った人たちは、利息を丸もうけする形になりました。

当時のようにほぼノーリスクで5%を超える金利を得られる時代は、もう二度とやってこないかもしれません。