突然ですがみなさん、「インフルエンサー」と聞くとどんなイメージが浮かびますか? キラキラと華やかな印象を抱くとともに、

「企業からお金をもらってステマ(ステルスマーケティング。宣伝であることを隠した宣伝)してるんでしょ……」
「化粧品を片手にニコパチ(顔の横に宣伝したい商品を添え、ニコっと笑ってパチッと撮られた写真のこと)している人たちのこと?」

などと、なんとなくお金にまつわるモヤっとした印象を抱いている人が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、実際にインスタグラムとツイッターでマイクロインフルエンサー(フォロワー数10万以下のインフルエンサー)をしている私のリアルな情報も交えつつ、インフルエンサーの報酬事情についてご紹介していきます。


SNSでたくさんのフォロワーを持つ「インフルエンサー」と呼ばれる個人の影響力を、最近ではさまざまな企業がマーケティングの手段として活用している

PR案件の報酬相場は「1フォロワー=1円」が目安

インフルエンサーの収入源を大まかに分類してみると、

①企業からのPR依頼
②アフィリエイト
③寄稿やインタビューを受ける

の3種類があります。

企業からのPR依頼では、インフルエンサーは指定された商品を自分のSNSアカウントやブログで紹介することになります。「投稿するだけ」なので、インフルエンサーが収入を得るうえでは最も簡単かつポピュラーな方法といえるでしょう。

単価は投稿するSNS(ブログ)やそのフォロワー数(PV数)にもよりますが、SNSでは「1フォロワー=1円」が目安といわれています。

実際にインフルエンサー向けの案件を紹介しているサイトを見てみると、

・香水のPR
→単価1万円(フォロワー1万人以上のInstagramアカウントが対象)

・輸入食品のイベントに参加し、その様子をPRする
→単価9500円(フォロワー5000人以上のInstagramアカウントが対象)

・化粧品のPR
→単価6500円(フォロワー5000人以上のTwitterアカウントが対象)

などの案件が。フォロワー数1万人までは「1フォロワー=1円」程度で報酬が決まり、それ以上はフォロワーが増えても単価は上がらないというシステムが一般的です。そのため、多くのPR案件の報酬は1万円程度で頭打ちになります。

しかし同様のPR案件でも、より高額な報酬を得られる場合が。それは、企業から直接連絡が来て依頼されるというケースです。
上記のような案件紹介サイトという代理店を介さない分、そして特定のインフルエンサーを指名する分、依頼の単価が上がるのでしょう。

今まで私に連絡があった案件の例を挙げると、

・占いのPR→単価2万5000円
・化粧品のPR→単価5万円
・指定された投稿の拡散(リポスト)→単価2万円

などのケースがありました。

ただし、上記の案件紹介サイトを介した案件も含め、PR案件の絶対数は限られています。フォロワーが何十万人もいる場合は別ですが、多くのインフルエンサーのPR投稿収入は月に0~5万円程度だろうというのが肌感です。

ちなみに、インフルエンサー向けの案件紹介サイトは登録制のところがほとんど。審査をパスした一部のインフルエンサーのみが見られる、クローズドな環境になっています。
そのため、いくらインターネットでインフルエンサーの収入について調べても確からしい情報を見つけるのは難しく、このあたりもインフルエンサーのお金事情に不透明感が漂いがちになる一因かもしれません。

アフィリエイトなら数千万円を稼ぐことも可能

インフルエンサーの収入源として2つ目に挙げられるのは、アフィリエイトからの報酬です。商品を紹介し、その商品が売れた場合に紹介料をもらえる仕組みのアフィリエイト。紹介料は使用するアフィリエイトサービスにもよりますが、1~15%程度の幅があります。

専用のサイトを立ち上げ、アフィリエイトで大きな額を稼ぐ人は「アフィリエイター」と呼ばれることもあり、年収が数千万円にのぼることも。
とはいえアフィリエイトにはライバルも多く、まとまった収入を上げるのは簡単なことではありません。

Amazonなどのサービスを使用すればSNSのみでも気軽にアフィリエイトを始めることができるため、大きな収入を狙うというよりは、ちょっとしたお小遣い稼ぎ感覚でアフィリエイトを活用するインフルエンサーが多いようです。

報酬以外にもメリットのある、インタビューや寄稿

ほかにも、少し変わったインフルエンサーの稼ぎ方として、インタビューを受けることやメディアへの寄稿があります。

インタビューといえば普通「テレビや雑誌が、芸能人や有識者に対してするもの」というイメージですが、最近のwebメディアではインフルエンサーがインタビューの対象になることも。
インターネット上のメディアであるwebメディアが、同じインターネット上で人気のあるインフルエンサーについて記事を載せることでPV数を伸ばしたいという意図があるのでしょう。
同様の理由で、webメディアがインフルエンサーに寄稿を依頼することもあります。

報酬の相場はインタビューで1万円、寄稿では1500字で1万円程度。
上記のPR案件などと比較すると労力や拘束時間の割に対価が少ない気もしますが、自分の名前の入ったインタビューやコラムが掲載されるのは、インフルエンサーにとっても嬉しいこと。総合的に見て、バランスの取れた報酬額なのでしょう。
なかには連載コーナーをもち、毎月定期的にwebサイトへ寄稿しているインフルエンサーもいます。

ステマも、良心のあるインフルエンサーも存在する

最後は、気になっている方も多いであろうステマについて。

PR案件では、その投稿が宣伝であることを示す「#PR」や「(企業やブランド名)さんから貰った商品です」などと、企業とインフルエンサーの関係性を明示する文言を盛り込むのが一般的です。

しかし、あえて「PRっぽくなく投稿してください」と依頼してくる企業もあれば、「商品をプレゼントしていても、PR投稿の対価として金銭的な報酬を支払わない限り宣伝ではない」という考え方の広告代理店もあります。

ステマは間違いなく存在しているため、どうしても「知らぬ間に宣伝され、その末に買い物をしてしまうのはイヤだ!」という人は、残念ながらインフルエンサーのおすすめ商品を参考にするのには向いていません。
とはいえ、もちろん良心のあるインフルエンサーや広告代理店もたくさんいますし、その商品がステマされているか否かと、商品自体の価値は関係ありません。

SNSやインフルエンサーから得られる情報は、あくまでも「商品と出会うきっかけ」。買うか買わないかの最後の決断は、自分でしっかり調べて決めるのが一番です。