デパコスは最高!でも、高価なのが玉にキズ……

化粧品は星の数ほどあれど、やはりテンションの上がるお買い物といえばデパコス(デパートコスメ:百貨店で売っている化粧品)ではないでしょうか。
オシャレでトレンドの最先端をキャッチしているのはもちろん、購入にいたるまでの丁寧な接客や包装などまで含めて、単に商品を買う以上の幸福感が得られます。

ちなみに筆者が最近購入し、テンションが最高潮に達したのがジバンシィのマネキュア「ヴェルニ・ジバンシィ」の07 エッジィ・パープルです。
ビンに入った状態をぱっと見ただけでは、「パープルとは? ただの茶色っぽい液体かな?」としか思えない色ですが、爪に塗ってみるとあら不思議。血の固まったような粋な赤茶になるではありませんか! そして明るい太陽の光に透かして見ると、ほのかに現れる紫のニュアンスが! 美しい! この色出し、シャレすぎている……!
そしてもちろん、エレガンスと実用性を完璧に両立したパッケージにも興奮せざるを得ません。ジバンシィのアイコンともいえる小さなスタッズを配したキャップは、閉まる時の「カチッ」という音まで品よく響くのだから驚きです。
ハケの毛先が絶妙に丸くカットされているお陰で爪のキワまで簡単にマネキュアを塗れることなどは、言うまでもありません。

しかしこんなに素敵なジバンシィのマネキュアにも、たった一つの大きな欠点が。それは、いかんせん高い!ということ。
たった10mlの爪用着色料(しかも色が派手なので週末しか使えない)に3000円(税抜)を払うのは、ちょっと贅沢すぎる気もします。とはいえ欲しいものは欲しいし、ついでにシャネルの新しい口紅もぜひ家に迎えたいし……こういう時、悩みますよね。

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そこでぜひおすすめしたいのが、百貨店の株を購入し、その優待を利用してデパコスを安く買う裏ワザです。
企業が株を買ってくれた株主に対し、感謝の気持ちを込めて自社製品などを送る株主優待。百貨店の場合は自社製品がないので、代わりに各地の百貨店で利用できる優待(割引)カードを送るのが一般的です。

デパコスを安く買う方法は他にも、

・中古で買う
・免税店で買う
・激安通販サイトで買う
・化粧品メーカーや百貨店で働いている人に安く買ってもらう

などがありますが、新品の正規品を手軽に買うことができ、かつ限定品や新作でも割引が効くのは株主優待の大きなメリットです。実際に美容部員さんにタッチアップをしてもらいたい時、プレゼント用にラッピングをかけてほしい時でも、百貨店の株主優待は大活躍してくれます。


自分用にはもちろん、プレゼントするのにもピッタリなデパコス。

デパコスを安く買うための、おすすめ百貨店優待株を比較

さっそく百貨店の株を買って優待を利用したいところですが、ひとくちに百貨店株といっても複数の銘柄があります。一体、どの株を買えばいいのでしょうか。
ここではおすすめの銘柄を、いかにデパコスが安く買えるかという視点でチェックしていこうと思います。

【図表】優待で化粧品を安く買える百貨店銘柄比較

銘柄 優待使用できる
主な百貨店
買い物の
割引率
株価 株主優待に
必要な
最低金額
左記の金額分
株を買った場合に
割引いてもらえる
上限額
優待利回り ECサイトの
取扱い化粧品
ブランド数
三越伊勢丹
ホール
ディングス
(3099)
三越、伊勢丹 10% 1,143 114,300 30,000 26% 194
J.フロント
リテイリング
(3086)
大丸、松坂屋 10% 1,257 125,700 50,000 38% 115
高島屋
(8233)
高島屋 10% 1,521 152,100 30,000 20% 151

出所:各百貨店のwebサイトを基に編集部作成。株価は2019年3月26日の終値。その他の情報は同年3月13日時点のもの。「ECサイトの取扱い化粧品ブランド数」では、化粧品を1品でも扱っているブランドを集計

三越伊勢丹ホールディングス(証券コード:3099)

百貨店といえば真っ先に思い浮かぶ、三越と伊勢丹。三越伊勢丹ホールディングスの株を購入すれば、その両方でコスメを10%オフで買うことができます。
株の購入に必要な最低金額は11万円程度と、百貨店株のなかでは比較的安価なのも嬉しいポイント。

加えて、三越・伊勢丹はmeeco(ミーコ)というコスメ専門のweb通販サイトを擁しており、取扱いブランド数は194とかなりの多さ。株主優待はwebサイトでも利用できるため、近隣に百貨店がない場合や、出不精な人にもおすすめです。

J.フロント リテイリング(証券コード:3086)

大丸や松坂屋が属するJ.フロント リテイリングの株は、その優待利回りが魅力です。
百貨店の株主優待には一般的に、優待限度額が設けられています。J.フロント リテイリングは優待限度額が5万円と太っ腹な設定になっているため、一言でいうと、「優待のお得度が高い銘柄」といえるでしょう。

ちなみに5万円の優待枠があるということは、50万円分のお買い物が10%オフになるということ。クリスマスコフレや限定色の全色買いをしたい!などの、熱いコレクター魂をもっている人でも安心です。

高島屋(証券コード:8233)

真っ赤なバラ柄の紙袋がリッチなイメージの高島屋。その高級なイメージ通り、2018年8月までは1000株ずつ(2019年3月12日の終値で計算すると、約150万円ずつ!)でしか株を買えませんでしたが、2018年9月1日からは100株から買えるようになりました。

さらに、500株以上の保有では優待限度額がなくなるのも高島屋株の特徴です。「何万円買ってもずっと10%オフ」と思うと、つい限定アイテムの転売でもしてみたくなりますが、そういった事業用の買い物では優待カードは使えない点に注意が必要です。

株主優待だけでなく、配当金や値上がり益でもコスメが買える

ここまで百貨店の株主優待についてご紹介してきましたが、株を保有することのメリットはそれだけではありません。年に1~2回、企業が利益を株主に分配する配当金や、株価が上がったタイミングで売却すれば値上がり益を得ることもできます。

例えば三越伊勢丹ホールディングスの2018年度の配当金は、1株当たり12円でした。100株当たりでは1200円ですから、もし2018年度の基準日に同ホールディングスの株を100株保有していた場合、アナスイのマネキュア1本分のお小遣いがもらえていたという訳です。

さらに、2013年1月4日の同ホールディングスの株価が866円だったことから、もしそのタイミングで同ホールディングスの株を100株購入し、2019年3月12日に売却していたら、

(2019年3月12日の株価:1100円-2013年1月4日の株価:866円)×100株=2万4400円

の値上がり益をゲットできたことになります。
6年ほどデパコスを10%オフで買い続け、毎年アナスイのマネキュア1本分程度のお小遣いをもらいつつ、最後にはルブタンのマネキュアを3本買ってもお釣りがくるほどの利益が出るかもしれないのです。

株による収益や売買には税金や手数料がかかるので、実際に受け取る金額はもう少し減りますが、それでも十分魅力的な数字です。
デパコス好きな人なら、優待のある百貨店株の購入を一度検討してみてはいかがでしょうか。

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