1日なら2000円なのに、2日で1万円近く取られる駐車場

外出先でクルマを停める時、ないと困るのがコインパーキングです。私もこれまで何度もお世話になってきました。ところが、いざ用事を済ませて出庫しようとしたとき、わが目を疑うような金額が請求されるというトラブルが頻発しています。なぜこのようなトラブルがあるのでしょうか?

それは駐車料金の表示が分かりづらいからです。例えば「1日最大250円」と看板に書かれているコインパーキングにクルマを6日間停めたとしましょう。駐車料金は表示通りであれば「1500円」になるはずです。しかし、請求された駐車料金は「8100円」。看板をよく見ると、「入庫より24 時間を過ぎると通常料金が加算される」という一文が小さい文字で書かれていたそうです。これは実際に国民生活センターに寄せられた相談事例になります(報道発表資料PDF)。

同じような経験を私も20年ほど前に経験したことがあります。細かい金額はすでに忘れましたが、1日2000円程度だったコインパーキングに2日間停めたところ、1万円近くの駐車料金を請求されました。1日目までが特別料金で2日目は通常料金という看板の説明書きがあまりにも小さく、つい見逃してしまったのです。

新しいNISAの“裏技”教えます! ニッセイアセットマネジメントの情報発信&資産運用アプリ

このような駐車料金トラブルが相次いでいるため、国民生活センターでは消費者に対して以下の注意喚起をしています。

■「1日最大○○円」等の大きな表示だけでなく、その他の条件も事前に確認すること。コインパーキングへの入庫前、入庫後それぞれについて、以下の点に注意し、料金等に不明な点があればコインパーキング事業者に連絡して確認しましょう。なお、利用し慣れているコインパーキングの場合でも料金設定が変わったり、特別料金が設定されたりすることがありますので、利用する前に改めて料金等の表示を確認しましょう。

コインパーキングの入庫前・入庫後のチェック事項

①入庫前

コインパーキングの料金には、最大料金の適用回数や場所、時間帯などに細かい条件がついていることが多く、たいていの場合平日か休日かでも料金が異なります。また、年末年始やイベント開催時は特別料金が発生するなど、さまざまな要因によって利用料金が変わってきます。

可能な範囲で入り口付近や精算機付近の詳細案内に目を通し、利用料金やその他利用条件の表示をよく見て確認しましょう。

なお、アプリやホームページに詳しい料金の説明があるコインパーキングもあるので、必要に応じて活用するとよいでしょう。

コインパーキングの看板
料金表示を分かりやすくしたコインパーキングも増えてきている。しかし、分かりづらい看板もまだ存在する

②入庫後

入庫後にも、「特別料金が設定されていないか」、「最大料金の適用外でないか」等をもう一度確認しましょう。意図せぬ高額請求を避けられる可能性があります。また、お釣りの有無についてもこの際に確認しておくとよいでしょう。

最近は「1日最大〇〇円」「24時間最大〇〇円」といった最大金額を繰り越すことができるコインパーキングも出てきていますが、依然として「2日目以降は通常料金」という料金設定のところも残っています。コインパーキングではほかにも、駐車券を紛失したときに「5000円」を請求されたケースや、お金を入れたのにお釣りが出ない精算機もあるようなので、余計な出費をしないよう、コインパーキングを利用するときは、看板や精算機などをチェックするようにしましょう。

【図表】コインパーキングの利用前に注意すべきこと

出所:国民生活センター報道発表資料

メルマガ会員募集中

ESG特集