リートに投資する3つの魅力とは
リート投資の魅力には、どんなものがあるでしょうか。
渡邉さん リート投資の魅力は相対的に高い利回りと小口投資が可能である点です。図1は、日本株、米国株、国内リート、米国リートの代表的な指数の過去5年間の利回りを比較したものです。これを見ると、株式よりリートの利回りのほうが高いことがわかります。
【図1】代表的な資産クラスの利回り(2016年1月~2021年1月)
出所:ブルームバーグよりブラックロック作成、2021年1月末時点
上記は将来の投資成果を保証・約束するものではありません。指数に投資することはできません。
分配金利回りは過去12カ月分配金利回りを使用。各市場を表す指数は以下の通り。日本株:TOPIX、米国株:S&P500、国内リート:東証リート指数、米国リート:FTSE Nareit Equity REITS Index。資産間でリスク特性が異なります。また、外貨建て資産には為替リスクが伴います。
2つ目は小口投資が可能であることです。不動産投資というと、数千万円単位の資金が必要になることが珍しくありません。しかし、リートETFであれば1口数千円から投資可能な商品もあります。
なぜリートは株式より利回りが高いのですか。
渡邉さん それはリートの仕組みにあります。図2が示す通り、リートは投資家から集めた資金等でさまざまな形態の不動産を保有し、そこから生じる賃料収入や売却益等の収益を分配金として投資家に分配します。不動産から得られる賃料収入は定期的に回収されるため、比較的安定したインカムが期待できます。また、リートの当期利益は法人税を引かれることなく投資家への分配金に当てられるため1、税引き後の当期利益が原資となる株式の配当金と比べて、安定的な分配金と有利な利回りが期待できます。2
1. 収益の90%超を分配するなどの一定の条件を満たす必要があります。
2. 分配金に関する留意点については、巻末の留意事項をご確認ください。
【図2】リートの仕組み
リートに投資することで間接的に不動産のオーナーになるわけですが、運用の部分は不動産のプロが担ってくれますので、不動産に関する専門的な知識がなくても、プロの運用の成果を享受できます。ただ、不動産の賃貸や売買市場の環境、また、金利環境や経済情勢等の影響を受けて、賃料収入が減ったり、不動産価格が下落したりするリスクはあります。そのため、リスクを分散するという意味で複数のリートに投資するリートETFはより高い分散効果が期待できるといえます。
【図3】世界のリート市場
代表的なリート市場について教えてください。
渡邉さん 最も大きいのは米国で、世界のリート市場の6割以上を占めます。2位は日本のリート市場で1割を占めています(図3)。米国と比較すると、日本のリート市場は規模が小さいように感じるかもしれませんが、自国のリート市場であることに加えて世界第2位の市場でもあり、Jリートは主要な投資対象の一つになり得るでしょう。
日本の投資家であれば、自国のリートを対象としたJリートETFに興味を持つ方が多いと思います。どのようなJリートETFがありますか。
渡邉さん 東証に上場しているJリートETFは、現在20銘柄3あります。そのうちのほとんどが東証REIT指数への連動を目指すETFですが、物流にフォーカスしたものやESGを意識したものなどもあります。東証REIT指数は、東証市場に上場するリート全銘柄から構成される指数です。そのため、東証REIT指数への連動を目指すETFは国内のすべてのリートに投資した場合とほぼ同じ値動きとなります。4
JリートETFの売買単位はほとんどが10口以上ですが、1口から取引できるものもあります。当社が運用する『『iシェアーズ・コア Jリート ETF』(銘柄コード:1476)はその一つで、1口単位からお取引いただけます。当ETFは東証REIT指数への連動を目指すETFで、60銘柄以上のリートに分散投資しますが、売買単位は1口なので1,900円程度から投資できます。Jリートに投資するには、1銘柄当たり数十万円の資金が必要ですから躊躇される方もいらっしゃるかもしれませんが、ETFであれば少額からの投資が可能です。
3. 出所:東京証券取引所HP、2021年1月末現在。
4.概念を説明するための簡略化した説明であり、国内のすべてのリートに投資した場合に時価総額加重型指数である東証REIT指数と同じ値動きとなるわけではありません。
リートETFの活用の仕方を教えてください。
渡邉さん 中長期の資産形成ツールとして株式や債券、またはそれらのETFなどと合わせて保有することを検討されてはいかがでしょうか。資産形成で重要なのは、分散投資に加えて、長期に亘って投資をすることです。リートETFは、株式や債券のETFとは異なる特徴があるので、これらの資産と合わせて保有することで定期的なインカム収入と、資産全体の値動きを安定化させる効果が期待できます。
分散投資では、資産の分散のほかに時間分散も重要です。一度に多くを購入してしまうと、高値でつかんでしまう恐れがあるからです。時間を分散して定期的に購入していくことで、平均購入単価を平準化できる可能性があります。定期的に購入するには自動積立が便利ですが、ETFでは通常利用できません。5 ただ、それが逆にメリットにもなりえると思います。自動積立は手間がかからないため、ほったらかしにしてしまいがちです。自分で定期的に購入することで、その度に値動きなどを確認できますし、それによりリート市場の動きやどのような経済動向が影響を与えているのかといったことを考える機会にもなるのではないでしょうか。
『iシェアーズ・コア Jリート ETF』の信託報酬は年0.16%と、JリートETFの中で最低水準に抑えられていますから、保有期間中にかかるコストを低くすることができます。分配金は年4回で、直近の分配金利回りは年3.82%です。
5. 外国籍ETFでは自動積立プログラムを利用できる場合があります。詳細はお取引先の証券会社にお問い合わせください。
低金利の中、非常に魅力的な利回りですね。
渡邉さん そうですね。一方で基準価額は比較的安定して推移していますから、投資元本を安定させながら、分配金をお受け取りいただけます。また、運用資産額である純資産総額は拡大しており、2,750億円以上になりました(図4)。
【図4】『『iシェアーズ・コア Jリート ETF』運用実績の推移
(2015年10月19日~2021年1月29日)
出所:ブラックロック
上記は、今後の当ファンドのパフォーマンスを示唆するものではありません。また、将来の利回りを保証するものではありません。
日本と米国のリートETFを保有すれば、世界のリート市場の7割をカバー
米国リート市場は世界のリート市場の約6割ということですから、日本国内のリート市場と合わせると世界の7割のリート市場を網羅できますね。
渡邉さん その通りです。さきほどもご紹介した通り、米国のリート市場は世界最大ですから、国内リート市場より幅広い投資機会があると言えるでしょう。また、ETFを活用することで米国リート市場に低コストで分散投資ができます。国内の投資信託にも米国リートに投資できる商品はありますが、信託報酬はアクティブ型で年1.65%程度、インデックス型でも年0.62%程度です。6 一方で当社が提供する米国リートETF、『iシェアーズ 米国リート ETF』(銘柄コード:1659)は年0.20%ですから、インデックス型と比べても三分の一程度のコストで米国リート市場に投資することができます。なお、同ETFは、米国リート市場に投資する国内初かつ国内唯一のETF7です。
6. 出所:モーニングスターHPよりブラックロック調べ、2021年1月26日現在。ユニバースは、米国リートを投資対象とする63商品のうち、アクティブ型(57)、インデックス型(5)、ETF(1)の各カテゴリの信託報酬の平均。
7.出所:東証HPよりブラックロック調べ、2021年1月末現在。
具体的にどの程度の分散投資が行われているのでしょうか。
渡邉さん 米国リート市場は世界最大ということもあり、『iシェアーズ 米国リート ETF』は、約150銘柄に広く分散投資しています。『iシェアーズ・コア Jリート ETF』は約60銘柄ですから2倍以上の銘柄に投資しているわけです。直近の分配金利回りは年2.66%と、『iシェアーズ・コア Jリート ETF』と比較すると低めですが、世界のリート市場の6割を占める米国リート市場への投資は検討に値すると思います。中長期の資産形成にリートETFを資産に加えてみてはいかがでしょうか。
■iシェアーズ東証上場 リートETF(2021年1月末時点)
ファンド名 (銘柄コード) |
連動対象指数 | 設定日 | 保有銘柄数 | 純資産総額 (億円) |
分配頻度 (年) |
信託報酬 (税抜) |
過去12か月分 配金利回り(注) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
iシェアーズ・コア Jリート ETF(1476) |
東証リート指数 | 2015年 10月19日 |
62 | 2,756.2 | 4回 | 0.16% | 3.78% |
iシェアーズ 米国リート ETF(1659) |
FTSE Nareit Equity REITs インデックス(TTM 円建て) |
2017年 9月27日 |
151 | 94.9 | 4回 | 0.20%程度 | 2.66% |
重要事項
当資料は、iシェアーズETFの特色や投資対象、リスク要因および留意点についてご理解を深めていただく目的でブラックロック・ジャパン株式会社が作成した販売用資料です。iシェアーズETFは、預貯金や保険契約とは異なり、預金保険機構および保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。また販売会社が登録金融機関の場合、投資者保護基金の対象にはなりません。
iシェアーズETFへの投資による損益はすべて投資家の皆様に帰属します。投資をご検討される際は、取扱い金融商品取引業者にて交付される契約締結前書面等を十分にご確認の上、ご自身でご判断下さい。本資料は信頼できると判断した資料・データ等に基づき作成していますが、その正確性および完全性について保証するものではありません。また、将来の投資成果を保証・約束するものではなく、その内容は将来予告なく変更されることがあります。データは特に記載がない限りすべて2021年1月末時点となります。
投資リスク
基準価額の変動要因
ファンドの基準価額は、組入れられている有価証券の値動きの他、為替変動による影響を受けます。これらの信託財産の運用により生じた損益はすべて投資者の皆様に帰属します。したがって、当ファンドは元金および元金からの収益の確保が保証されているものではなく、基準価額の下落により投資者は損失を被り、元金を割り込むことがあります。また、投資信託は預貯金と異なります。
当ファンドに係る主なリスクは以下のとおりです。
■不動産投資信託証券への投資リスク:不動産投資信託証券に投資します。不動産投資信託証券は、保有不動産の評価額等の状況、市場金利の変動、レバレッジ(借入)状況、保有不動産の運営状況(賃貸収入、物件価値の維持・向上等)、不動産市況や株式市場の動向等により価格が変動します。また、不動産投資信託証券を購入あるいは売却しようとする際に、市場の急変等により流動性が低下し、購入もしくは売却が困難または不可能等になることが考えられます。加えて、不動産投資信託証券の運営上のリスクの影響(当該不動産投資信託証券の上場廃止等)を受けることが想定されます。このような事態が生じた場合にはファンドの運用成果に影響を与えます。
■為替変動リスク:為替変動リスクの低減を図ることを目指し、原則として外貨建て資産に対して為替ヘッジを行ないますが、為替変動による影響のすべてを回避することはできません。また、ドル円の為替ヘッジ付きのファンドは、米ドルの金利が円金利より高い場合、ヘッジ・コストがかかります。
■カントリー・リスク:資先の国の政治・経済事情、通貨・資本規制等の要因により、債券の価格が変動することがあり、それに伴い当ファンドの運用成果に影響を与えます。
■デリバティブ取引のリスク:デリバティブ取引を用いることができます。このような投資手法は現物資産への投資に代わって運用の効率を高めるため、または証券価格、市場金利、為替等の変動による影響から当ファンドを守るために用いられます。デリバティブ取引を用いた結果、コストとリスクが伴い、当ファンドの運用成果に影響を与えます。また、デリバティブ取引は必ず用いられるわけでなく、用いられたとしても本来の目的を達成できる保証はありません。
■有価証券の貸付等におけるリスク:有価証券の貸付等において、取引先リスク(取引の相手方の倒産等により契約が不履行になる危険のこと、また契約期限どおりに貸付有価証券が返却されないこと等)が生じる可能性があり、損失を被ることがあります。また、貸付有価証券等が返却されない等の契約不履行が生じた場合、借主より差し入れられた担保有価証券等(担保には、ブラックロック・グループが設定または運用するファンドが含まれる場合があります。)により清算処理を行ないますが、貸付有価証券または担保有価証券の評価額の時価変動等により、ファンドが損失を被ることがあります。これらのリスクを低減させるため、ファンドはブラックロックの関係会社との間の補償契約の対象となる場合があります。当該補償契約の対象となった場合、貸付契約不履行時に担保有価証券の価値が貸付有価証券の価値に満たなかった時には、当該補償により貸付有価証券の全てが補償されます。
■上場投資信託証券への投資に関する留意点:金融商品取引所等に上場している投資信託証券(上場投資信託証券)を購入あるいは売却しようとする際に、市場の急変等により流動性が低下し、購入もしくは売却が困難または不可能等になることが考えられます。この場合にはファンドの運用成果に影響を与えることがあります。また、当ファンドは特定の上場投資信託証券に集中的に投資することがあります。この場合に当該上場投資信託証券が受ける価格変動リスクや上場投資信託証券の運営上のリスクの影響(当該上場投資信託証券の償還や上場廃止等)をほぼ直接に受けることが想定されます。
その他の留意点
・当ファンドのお取引に関しては、金融商品取引法第37条の6の規定(いわゆるクーリングオフ)の適用はありません。
・収益分配金に関する留意点
- ≫ 分配金は、預貯金の利息とは異なりファンドの純資産から支払われますので、分配金が支払われると、その金額相当分、基準価額は下がります。
- ≫ 分配金の水準は必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を示すものではありません。
手数料、費用等について
■取引所における売買時の手数料
iシェアーズETFを売買する際の手数料は取扱い金融商品取引業者(証券会社)等によって定められます。詳しくは取扱会社までお問い合わせください。
■信託財産を通じて間接的に支払われる費用
〈信託報酬〉
各ファンドの実質的な信託報酬(運用管理費用)は、以下の通りです。また、投資するETFの投資比率や報酬率が変更になる可能性があり、実質的な負担については変動することがあります。
・iシェアーズ・コア Jリート ETF 0.176%(税抜0.16%)
・iシェアーズ 米国リート ETF 0.22%(税抜0.20%)程度
※運用管理費用(信託報酬)は、日々計上され、毎計算期末または信託終了のときファンドから支払われます。
その他の費用・手数料
上場に係る費用、対象指数の商標の使用料について、各ファンドの純資産総額に対して以下の料率を上限として、日々計上され、毎計算期末または信託終了のときファンドから支払うことができます。
・iシェアーズ・コア Jリート ETF 0.0495%(税抜0.045%)
・iシェアーズ 米国リート ETF 0.03025%(税抜0.0275%)程度
ファンドの諸経費、売買委託手数料、外貨建資産の保管費用等は、その都度もしくは日々計上され、その都度もしくは毎計算期末または信託終了のとき、ファンドから支払われます。投資するETFに係る保管報酬、事務処理に要する諸費用等が当該ETFにおいて支払われます。有価証券の貸付を行なった場合はその都度、信託財産の収益となる品貸料の2分の1相当額以内が報酬としてファンドから運用の委託先等に支払われます。
※その他の費用・手数料については、運用状況等により変動するものであり、事前に料率、上限額等を示すことができません。
著作権について
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※当資料は、取引所で売買を行う投資家を対象に想定して作成しています。詳細な情報は、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
MKTGH0221A/S-1519382
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