気温が下がり空気も乾燥する季節。周囲の人が咳をしていると風邪やインフルエンザが心配になりますね。健康が気になる年齢の筆者が「健康活動」の一環として、ワクチン接種に行ってきました。

インフルエンザとは?

インフルエンザとは 、インフルエンザウイルスに感染して起きる呼吸器感染症です。日本では12月頃から3月頃までがシーズンとされていますが、9月頃には感染者が出ていることが厚労省のインフルエンザに関する報道発表資料からわかります。

ウイルスはA型・B型・C型の3種類に大きく分かれ、日本で主に流行するのはA型とB型とされています。国立感染症研究所の報告によると、2019年度の冬も昨シーズンと同じくA型ウイルスの感染が中心のようです。それぞれ症状は似ており、予防対策にも大きな違いはないようです。

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インフルエンザの予防には「うがい」「手洗い」「ワクチン接種」

厚生労働省では、インフルエンザの予防対策として、以下のものを挙げています。

1) 流行前のワクチン接種
2) 外出後の手洗い等
3) 適度な湿度の保持
4) 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
5) 人混みや繁華街への外出を控える

出所:厚生労働省「インフルエンザQ&A」

ワクチン接種の重要な効果は「重症化」の予防

インフルエンザワクチンは他のワクチンと異なり、発病自体を予防する効果は高くないそうです。しかし重要な効果として、重症化の予防があげられています。重症化とは、脳症などの合併症が起きることで、持病のある方や高齢の方は重症化する可能性が高いと考えられているそうです。このリスクを防ぐのに、インフルエンザワクチンは有効であるとされています。

インフルエンザワクチンの効果は接種して2週間ほどで現れ、約5か月続くそうです。 そのため、受験生などインフルエンザのピーク時期に重要なイベントがある人は、本格的にインフルエンザが流行する12月中旬までを目安にワクチン接種を終えておくと良いかもしれません。

また、昨年ワクチン接種を受けていても、ワクチンの効果が切れている可能性や接種したワクチンとは別の型のインフルエンザが流行する可能性もあります。今年のインフルエンザ対策をしたい場合は、新しくワクチン接種を行うのが安心でしょう。

トラリピインタビュー

インフルエンザワクチン接種を実際に受けてきた!

さて、インフルエンザワクチンの接種を受けるにはどうしたらいいのか、今シーズンのワクチン接種がまだだった筆者が実際にワクチン接種に行ってきました。

ワクチン接種では、予約が必要な病院と必要でない病院があります。また、時期によってはワクチンの在庫がなくなっている場合もあります。あらかじめ行く予定の病院に確認しておきましょう。ホームページでワクチンの在庫状況を知らせている病院もあるので、ホームページを見ておくと良いかもしれませんね。

ワクチン接種は基本的に全額自己負担で、筆者の場合は4,000円ほどでした。自治体によっては助成がありますので、居住地域の保健所・保健センターに問い合わせてみてください。また、加入している健康保険組合の助成を利用する場合は、予約時または当日の受付時にそのことを伝えましょう。

ワクチン接種は、内科などで受けるイメージがあるかもしれません。実は診療科に関係なく、予防接種を行っている病院であればワクチン接種を受けられます。行こうと思っていた病院でワクチンの在庫がなかった場合には、近隣の内科以外の病院に問い合わせるのも方法のひとつです。

当日の病院では、まず予診票を書きます。当日の体調や持病、アレルギー(特にワクチン製造時に使われている卵について)の有無、過去の予防接種での体調不良経験もすべて記入しましょう。体温が一定以上の場合や医師からワクチン接種は難しいと判断された場合には、日を改めることとなります。睡眠をしっかり取って万全の体調で当日を迎えられるようにしたいですね。

ワクチン接種は利き手ではない二の腕に打つことが多いようです。一般的な注射よりも打つ箇所が上のため、ワクチン接種当日は腕まくりのしやすい服装で行くのがおすすめです。筆者は現地に行ってからそのことを思い出しましたが、柔らかいニットを着ていたので難を逃れました……寒い日に重ね着をする場合はご注意ください。

実際のワクチン接種場面。肘より上に注射を行っていることがわかる
実際のワクチン接種場面。肘より上に注射を行っていることがわかる
撮影協力:板橋区いわた医院様

ワクチン接種後は受付で支払いを行い、領収書を受け取って終了です。インフルエンザワクチン接種の費用は基本的に医療費控除の対象外ですが、セルフメディケーション税制の対象になる条件の「健康の保持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組」に該当するとされています。その証明に領収書の提出が必要となりますので、大切に保管しましょう。

インフルエンザワクチン接種後の注意点は?

ワクチン接種は以上で終了ですが、その後にも注意したい点があります。

ワクチン接種をした当日は、飲酒や運動など体の負担となることは避けるようにといわれます。また、入浴は可能ですが、注射をした箇所をこするのはやめておくのが安心です。女性の場合ですと、注射をした箇所周辺の脱毛なども当日は控えた方が良いかもしれませんね。

また、筆者の場合は注射をした箇所が赤く腫れたり痒みが出ました。こうした反応を副反応といい、人によりますが数日で収まるそうです。

ワクチン接種から30分後、注射の跡だけがあり、特に目立った様子はないワクチン接種から30分後、注射の跡だけがあり、特に目立った様子はない

ワクチン接種から半日後、赤みが目立ち、注射箇所は熱と固さが出ていた
ワクチン接種から半日後、赤みが目立ち、注射箇所は熱と固さが出ていた

しかし、稀にワクチン接種後30分以内に急な副反応(発疹、じんましん、呼吸困難など)が出る場合もあるようです。ワクチン接種後には遠出の予定などは入れずに、すぐに医師と連絡が取れるようにしておき、もしもの時にすぐに行動できるようにしておきましょう。

インフルエンザに不安のある人は早めのワクチン接種を!

インフルエンザの感染予防にマスクの着用や手洗いうがいを心掛けても、通勤などでどうしても人混みを避けられず、インフルエンザに感染してしまう場合もあるかもしれません。しかし、感染してしまったとしても重症とならないように対策をしておけば不安感は軽くなるでしょう。

インフルエンザの大流行やワクチンの品薄などの情報を知ってから慌てて動くのではなく、本格的に流行が始まる前にかかりつけ医と相談しながらワクチン接種のスケジュールを立てるようにしたいですね。

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