石ノ森章太郎先生の『サイボーグ009ゼロゼロナイン』には、資産運用のコツ「国際分散投資」を理解するヒントが満載です。

<石ノ森先生は2008年、「世界一多作な漫画家」にギネス認定された>

『サイボーグ009』は、1964年に週刊少年キングで連載が始まりました。普通は同じ漫画の連載は同じ雑誌で続きますが、『サイボーグ009』は、週刊少年マガジンや月刊少年ジャンプ、COM、新聞など、約30年間で計16媒体に掲載された珍しい作品です。

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TVアニメや映画にもなり、2017年からは動画配信世界最大手のネットフリックスでアレンジ版『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』が配信されています。昭和、平成、そして令和でも愛されるであろう超ロングセラー作品といえますね。


サイボーグ(cyborg。改造人間)は、サイバネティック(cybernetic。人工頭脳)とオーガニズム(organism。組織)の合成語。1960年に米国の化学者が提唱した概念で、日本ではその4年後に連載がスタートした『サイボーグ009』によって一般に知られるようになった

『サイボーグ009』がこれほど長く愛されるのはなぜでしょうか? 珍念は、「現実を受け入れる潔さ」「スケールの大きな世界観」の2点が大きいと考えます。

主人公の島村ジョーら9人は、兵器の製造・販売を手がける死の商人たちにより、人間の姿をした戦争兵器となる改造手術を受け、ゼロゼロナンバーサイボーグになります。しかし、悪の組織の野望に気づいて脱出し、世界の平和を守ります。

人の心を持ちながらも、人でも機械でもない自らの異能と存在意義に悩む9人の戦士たち。ときには、兄弟ともいえる悪の組織のサイボーグたちと戦います。

1979年放送のTVアニメのオープニング曲「がために」のタイトルどおり、「自分たちは誰のために戦っているんだ!」という葛藤かっとうを抱えつつも、その現実を受け入れて体を張る姿に、私たちは心を打たれるのです。

もう一つのキーワード「スケールの大きな世界観」は、キャラクター設定にあります。『サイボーグ009』に登場する9人の戦士の出身地は下記のとおりです。

■9人の戦士の出身地と特技

ナンバー 名前 出身地 特技
001 イワン・ウイスキー ロシア 強化頭脳・ESP能力
002 ジェット・リンク 米国 飛行
003 フランソワーズ・アルヌール※1 フランス 超聴覚・超視覚
004 アルベルト・ハインリヒ ドイツ※2 全身が様々な武器
005 ジェロニモ・ジュニア 米国※3 強化皮膚および怪力
006 張々湖ちゃんちゃんこ 中国 火炎および熱線放射
007 グレート・ブリテン 英国 変身能力
008 ピュンマ アフリカ※4 水中活動能力
009 島村ジョー 日本 加速装置

※1:メンバー唯一の女性 ※2:旧・東ドイツ ※3:ネイティブアメリカン ※4:ケニア

ロシアといえばお酒のウイスキー、ネイティブアメリカン(インディアン)だから名前はジェロニモ、中国人=中華料理=炎を吐くなど、これでもかというほどの昭和的な設定は、時代を超越した清々すがすがしさすら感じさせます。

日本という狭い枠にはとらわれない。世界中から集まった、個性あふれる仲間たちと力を合わせて大きな脅威に挑む。『サイボーグ009』は、「グローバルレベルでの多様性こそ課題解決に重要」との今日的メッセージも含んでいるのです。

実は、個人の資産運用でも、①現実を受け入れる潔さと、②スケールの大きな世界観が大切。①②の考えに基づく具体的な運用手法が「国際分散投資」です。


世界中の株式や債券、REIT(不動産投資信託)などを投資対象に安定運用を目指す「国際分散投資」

日本経済の今後の成長率は、残念ながらあまり期待できません。この現実を潔く受け入れ、日本より高い経済成長が見込まれる国・地域の株式や債券にも投資することで、日本オンリーの投資以上の高いリターンを目指すことができます。

下の棒グラフは、世界の主要国・地域の経済成長見通しです。横軸のカッコ内は、『サイボーグ009』のご当地メンバーのゼロゼロナンバーを表しています。

■世界には、日本より経済成長率の高い国・地域がある(GDP成長率の予測)

注:GDP=国民総生産。その国・地域の経済の大きさを示す
出所:IMF(国際通貨基金)2019年4月「世界経済見通し」

つまり、投資の対象を世界に広げることで、「お金を増やすチャンスも広がる」といえるのです。さらに、「運用の安定感を高める」メリットも見逃せません。

下の世界の天気イラストを見ると、北京は晴れなのにロンドンは曇りときどき雨です。同じ日でも天気は国・地域で異なります。同様に、同じ日にもかかわらず、株式や債券などの価格は、上がった国があれば下がった国もあるでしょう。

■同じ日でも天気は国・地域で異なる。同様に、株価や債券価格も異なる

出所:一般財団法人 日本気象協会

例えば、値動きが日経平均株価に連動する投資信託のみ持っている人は、日本株が下がれば損失が発生します。でも、米国株と欧州株にそれぞれ連動する投資信託を一緒に持っていれば、日本株の下落をカバーできる可能性が出てきます。

「カバー効果」により、安定運用が期待できる国際分散投資(イメージ)

●A国株ファンドは5%下落したが、
B国株ファンドが10%上昇

資産全体では5%の上昇をゲット

●A国株ファンドが10%下落したが、
B国株ファンドが5%上昇

資産全体では5%の下落に食い止める

日本だけにこだわらず、いろいろな国の資産に投資する意義は分かった。でも、投資信託を何本も持つのは面倒――。そんな方には、様々な資産を組み合わせて運用する「バランス型ファンド」1本で国際分散投資を実践する方法があります。

日本より経済成長している国や地域があるのに、放っておくにはもったいないですね。海外の株式や債券なども仲間に入れた、あなただけの「009」チームで、世界のあらゆる成長機会を狙う「全天候型運用」を始めませんか?

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