豊かな人生に欠かせない健康。マネーを投資するのと同じように、健康にも価値を見出してライフスタイルをより充実したものに! 漢方薬にも詳しい薬剤師の視点で、健康投資に役立つ話題を毎月ゆるっとお伝えしていきます。
そろそろ花粉で辛くなるシーズン……今年も仕方がない、花粉が飛び始めたら薬を飲むしかない、と思っている方も多いのではないでしょうか。ビジネスシーンで鼻水が止まらない、薬を飲んだら集中力が落ちる。それは小さな不調のようで、実はパフォーマンス低下という見えない損失でもあります。今シーズンこそ、その場しのぎではなく、健康投資としての体づくりを始めてみませんか。

  • 体の内側の状態により花粉症の症状が出やすくなる。腸のバリア機能は特に重要
  • 小麦と乳製品の摂りすぎは腸に負担。和食中心の食生活で腸の修復を
  • 腸に効く栄養素はビタミンD。花粉アレルギーが出にくくなる漢方薬の活用も
白井 栄里奈白井 栄里奈
well2 Lab代表
薬剤師

花粉症は、「花粉そのもの」が原因と思われがちですが、実はそれだけではありません。同じ環境にいても、症状が強く出る人と、ほとんど気にならない人がいるのはなぜでしょうか。

その違いを分けているのは、体の内側の状態。腸の状態、体の炎症、水分代謝といったバランスが乱れると、体は花粉に過剰に反応し、アレルギーの症状が出てしまうのです。

アート投資を資産形成に!

花粉症は、突然起こる不調ではなく、日々の生活習慣の積み重ねが表に出たサインです。だからこそ、今の体の状態を整えることが、将来の快適さにつながります。

花粉症
花粉症になりやすいかどうかは、日々の生活習慣による体内の状態にも関係がある

小麦と乳製品の摂りすぎにご注意を

花粉症のご相談を受けていると、「パンや麺類が好きで、つい頻度が多くなっている」、そんな方が少なくありません。

パンや麺のもちもち感の正体である、小麦に含まれるグルテン。このグルテンが、腸の粘膜に負担をかけてしまうのです。腸の壁にすき間ができ、本来入らなくていいものが通ってしまう。これが「リーキーガット」と呼ばれる状態です。

腸のバリア機能が弱まると、免疫は過剰に反応しやすくなります。その結果、花粉に対して鼻水、くしゃみ、かゆみといった症状が出やすくなるのです。

実は、乳製品も同じ。牛乳やヨーグルトに含まれるカゼインも、グルテンと同じように腸に負担をかけてしまうことがあります。

パンとミルク
小麦や乳製品の摂りすぎが腸に負担をかけ、花粉症を引き起こしやすくなることも

つまり花粉症は、鼻や目の問題ではなく、腸の状態と深くつながっているということです。実際に、花粉症と同時に、お通じに問題を抱えている方も多いのです。だからこそ大切なのが、腸を修復していくこと。小麦や乳製品を控えるだけでも、体の状態は変わります。

まずは2週間、和食中心の生活を試してみてください。

  • 日中のだるさが軽くなる
  • 集中しやすくなる
  • お通じが安定する
  • 気分が安定する

花粉症以外の変化を感じる方も、実は少なくありません。無理なく、できるところから。それが、長く続く体づくりのコツです。

花粉シーズンに役立つビタミンと漢方薬

ビタミンD

実は花粉症とは、きってもきれない関係のビタミンD。日光を浴びることで、紫外線から皮膚で合成されることが知られています。

しかし現代は、屋内での仕事や日焼け止めを使うことも多く、血中のビタミンD濃度はほとんどの日本人において不足していることが知られています。さらには、冬場は日照量が少なくなることから、体内のビタミンDの濃度も低下気味。ビタミンDは、腸粘膜の修復や免疫調整のはたらきがあることが知られており、花粉対策には欠かせないのです。

朝日光を浴びることがビタミンD補充の方法になりますが、サプリメントで補うこともできますよ。

日光を浴びる
日照量の少ない冬は、積極的に日光を浴びてビタミンDの補充を心がけたい

玉屏風散(ぎょくへいふうさん)

東洋医学では、体の表面には外からの刺激を防ぐバリアのような存在として「衛気(えき)」があると考えられています。この衛気がしっかりしていると、花粉や細菌、ウイルスといった外的刺激に過剰に反応しにくくなります。

玉屏風散は、この衛気を補い、体の抵抗力を高める漢方薬。疲れやすい、風邪をひきやすい方の花粉対策としておすすめです。

次回も、つらい花粉シーズンにサヨナラするために生活で必要なことを、さらに詳しくお話していきます。できることはまだまだたくさんあります。いつもより症状がラク! そんな、快適でやりたいことに全力投球できる状態を目指していきましょう。

(次回は2月12日の公開を予定しています)