大切なペットが病気やケガをした際にかかる医療費の負担に備えられる、ペット保険。一般的に、対象となるのは犬や猫ですが、最近ではそれ以外の種類の動物と暮らしている人も多いでしょう。犬や猫以外の動物も、ペット保険へ加入できるのでしょうか?

  • ペットの医療費は全額自己負担なので、大きな金額になる可能性も
  • 犬や猫以外の動物でも加入できるペット保険もある
  • ペット保険に加入できない動物を飼う場合には、万一の「備え」が必要

全額自己負担の医療費に備える「ペット保険」

ペットを飼い始めたとき、いろいろなお金がかかるようになりますが、その中の一つが医療費です。
ペットはその種類によってかかりやすい病気などもあるため、度々動物病院を利用することもあるかもしれません。ペットには人間のような公的保険制度が用意されておらず、全額自己負担になります。そのため、場合によっては医療費の負担が大きなものとなる可能性もあります。
そうしたときに備えるためにあるのが、ペット保険です。

ペット保険の補償内容などについては、こちらの記事でも解説していますので、ご参考にしてください。

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【2023年版】ペット保険を考える

どんなペットでも加入できるの?

しかし、ペット保険には無条件で加入できるわけではありません。ペットの年齢や既往歴、そして動物の種類などの条件を満たしていなくてはいけません。

一般的なペット保険では、対象となる動物の種類を犬か猫としていることが多いです。そのため、犬・猫以外の動物を飼う場合、ペット保険選びは少し難しくなるかもしれません。

しかし、最近ではうさぎやフェレット、トカゲといった小動物(保険会社によっては「エキゾチックアニマル」と呼んでいます)も補償対象とするペット保険も増えてきています。具体的には、以下のような動物が対象となっているようです。

【図表】ペット保険に加入できる犬・猫以外の動物の一例
会社名 保険商品名 加入できる動物の種類例
アニコム損保 どうぶつ健保ふぁみりぃ 犬、猫、鳥、うさぎ、フェレット
どうぶつ健保はっぴぃ 鳥、うさぎ、フェレット、モモンガ、リス、ハムスター、ネズミ、モルモット、ハリネズミ、カメ、トカゲ、チンチラ、ヘビ
アイペット損保 うちの子キュート うさぎ、フェレット、鳥、ハリネズミ、モモンガ、リス、ハムスター、ネズミ、モルモット、トカゲ、カメ
SBIプリズム少短 プリズムペット
うさぎ等小動物プラン
うさぎ、フェレット、チンチラ、デグー、ハリネズミ、リス、モモンガ、プレーリードッグ、モルモット、ハムスター
プリズムペット
鳥類・爬虫類プラン
オウム、ヨウム、ブンチョウ、サイチョウ、カナリア、インコ、ジュウシマツ、カメ、イグアナ、フトアゴヒゲトカゲ

※こちらに記載の情報は、あくまで一例です。詳細は必ず保険会社のウェブサイトやパンフレットなどでご確認ください。

エキゾチックアニマルなども加入できるペット保険には、保険会社の代理店であるペットショップなどでの動物購入時に申し込むことが条件のものもあり、ペットと暮らし始めてからでは加入が難しい可能性もあります。

ペット購入前には、ある程度ペット保険についても事前に調べておき、自分とペットにあった条件のものに目星を付けておくと良いでしょう。

保険加入できない動物を飼う時の注意点

ここまで書いてきたように、ペット保険に加入できるのは一定の種類の動物に限られているのが現状です。しかし一方で、日本で飼える動物の種類は多様であり、ペット保険の対象外の動物も飼うことができるかもしれません。

そうした場合、病気やケガをしたときの医療費も含め、ペットが快適に安心して過ごせるように必要な費用を自力で準備する必要があります。アニコムの「家庭どうぶつ白書2022」によると、犬を飼うのには年間約33万円、猫を飼うのには年間約16万円の費用がかかるとされています。動物の種類によっては、これよりさらに大きな金額がかかる場合もあるでしょう。

ペットを飼う時は、終生飼養(一生涯ペットを適切に飼うこと)の責任が飼い主には発生します。動物の可愛さで一緒に暮らしたいという気持ちが出るのもわかりますが、自分とペットが幸せに暮らせるかどうか、現実的な準備ができているのかについても考えてから決めるのが良いでしょう。

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