投資信託の中には、革新的な技術の成長に期待して投資をする商品があります。いま注目されているテーマのひとつが「自動運転」です。本記事では、自動運転の技術開発による恩恵が期待できる投資信託を紹介します。
- 自動運転の関連銘柄は自動車メーカー、部品メーカー、半導体企業、通信事業者など
- 『グローバル自動運転関連株式ファンド』は半導体関連などにも幅広く投資
- 『eMAXIS Neo 自動運転』は2020年の1年間で2倍以上の上昇
自動運転に関連する企業に幅広く投資
まず「自動運転」がどのような技術なのかを簡単に解説します。
自動運転とはその名の通り、自動車を自動で運転する技術です。自動運転には大きく分けて5つの段階が存在します。
レベル1の自動ブレーキなどの運転支援に始まり、ハンドルから手を離すことができる「ハンズオフ」、運転状況から目を離すことができる「アイズオフ」、ドライバーが運転動作を考える必要がなくなる「ブレインオフ」を経て、レベル5の完全運転自動化を目指します。安全な自動運転を成功させるために、日々さまざまな企業が研究を行っています。
高齢者が増えるこれからの社会において、自動運転の需要はさらに増えることが予想されます。自動運転の関連銘柄は、自動車メーカーだけでなく、部品メーカー、半導体企業、通信事業者などさまざまです。
以下では、自動運転関連の銘柄にまとめて投資できる投資信託を2本紹介します。
自動運転関連の投資信託①『グローバル自動運転関連株式ファンド』
三井住友DSアセットマネジメントが運用する『グローバル自動運転関連株式ファンド』は、国内外の自動運転関連銘柄に投資する投資信託です。為替ヘッジありと為替ヘッジなしの2種類から選択できます。為替ヘッジとは為替の変動を避ける仕組みのこと。自動運転の恩恵を受けたいけれど為替の変動を受けたくないという人は、為替ヘッジありを選択するとよいでしょう。
『グローバル自動運転関連株式ファンド』は2017年から運用を開始し、設定来60%超のパフォーマンスを維持しています。2021年5月末時点での組み入れ銘柄はアメリカ株が最も多く、約70%です。
自動車メーカーや部品メーカーだけでなく、半導体関連やハードウェア関連、ソフトウェア関連などに投資しており、自動運転の恩恵を受けられる業種を幅広く組み入れています。組み入れ業種としては半導体・半導体製造装置関連が最も多く、28.7%を占めています。
自動運転関連の投資信託②『eMAXIS Neo 自動運転』
『eMAXIS Neo 自動運転』は、三菱UFJ国際投信が運用する「eMAXIS Neo」シリーズの投資信託です。遺伝子工学、ロボット、宇宙開発、ドローン、フィンテックなど革新的なテーマに投資をする人気シリーズで、購入手数料がかからないのが特徴です。
『eMAXIS Neo 自動運転』の2021年5月時点での組み入れ業種は自動車・自動車部品関連が55.1%を占めています。先ほど紹介した三井住友DSアセットマネジメントの『グローバル自動運転関連株式ファンド』は、半導体関連などに幅広く投資を行っていましたが、『eMAXIS Neo 自動運転』は自動車・自動車部品メーカーへの投資割合が大きくなっています。
運用を開始したのは2019年。2020年の1年間で2倍以上に値上がりしており、高いパフォーマンスを発揮しています。自動運転技術の発展にともなう恩恵を受けるうえで、今後も『eMAXIS Neo 自動運転』は有望な選択肢となりそうです。