東京では7月12日に4度目の緊急事態宣言が出され、飲食店に対して酒類の提供を止めるよう国が要請を行っています。新型コロナウイルスの感染拡大が続けば、他地域にも同様の規制が出されることも考えられます。
インターネットや実店舗でお酒の買い取りや販売を営む株式会社ファイブニーズでは、コロナ禍以降、飲食店がお酒を持ち込む機会が増えているといいます。同社の酒買取販売事業部部長の三浦真言さんに、そんな現状についてお話をうかがいました。(取材日=2021年5月27日)

緊急事態宣言で、お酒の在庫を整理するお店が増えた

ファイブニーズとはどのような会社なのでしょうか?

三浦さん 弊社は2011年の創業です。代表(岡崎雅弘さん)は今年東証1部への市場変更を果たしたマーケットエンタープライズを立ち上げたメンバーで、将来は自分で会社を経営したいという思いがありました。マーケットエンタープライズが得意とするリユース事業のノウハウを活用しつつ、お酒や飲食に関わる事業で起業したいということで、まずはお酒の買い取りという事業を立ち上げて、インターネットでお酒の売買ができるサイトを作りました。

お酒買取専門店ファイブニーズが運営するお酒の買い取りのためのサイト「お酒買取専門店
SAKE People
ファイブニーズの通販サイト「SAKE People」。自社で買い取ったお酒を販売することで、市場価格より安い価格を目指す。自社サイトのほかに楽天市場、Yahoo!ショッピングにも出店している

お酒を持ち込むお客さまは一般の方も飲食店の方もいらっしゃいますが、やはり飲食店が多いですね。特にコロナ禍以降は、お酒を持っていてもどうしようもないということで在庫を整理するお店が増えてきました。

今回の緊急事態宣言(2021年4月25日~6月20日)では、東京や大阪などでお酒の提供の自粛が呼びかけられました。飲食店にとっては、目先のお金をどう工面するかという問題を抱えている方もいらっしゃると思います。

三浦さん 緊急事態宣言をきっかけに、お店を閉めることを決めた方も多かったようです。特に首都圏や大阪、名古屋では、お酒をすべて処分してしまう方も多くいらっしゃいました。

お店によっては、小規模で家賃もそれほど高くなければ、補助金があれば何とかなる方もいらっしゃると思いますが、補助金だけでは苦しい飲食店の方が多いのではないでしょうか。

お酒を売ったお金を「従業員の退職金にできる」

苦しいけれど、お酒を換金することで救われたというような、飲食店からの具体的な声などあったのでしょうか。

三浦さん
コロナ禍での飲食店の苦難について話すファイブニーズの三浦さん

三浦さん 従業員の方の退職金代わりにできるという言葉をいただいたことや、一度店を閉めてしまうけれど、コロナの影響がある程度緩和されたタイミングでもう一度お店をやるために、お酒を売ったお金を資金の足しにできるという声をいただきました。

今日も、500万から700万円のお酒の買い取りをするという話がありました。飲食店では仕入れ値に何掛けもしてお客さまに提供するのが一般的で、買い取り価格が500万円で、これが普通にお店で出されていたのなら、その何倍も大きい売り上げになるはずです。コロナによる飲食店の損失は計り知れないですね……。

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