新年度も近づき、これから就職や転職など新しい門出を迎える人も多くなる時期です。今までと違う環境に入る前に、これまで入りっぱなしだった医療保険を家計状況やニーズに合わせて見直しておくのも良いでしょう。今回は保険を見直すときのポイントを考えてみましょう。
- 保険の見直しは、まず3つのアプローチで検討する
- 解約するのは次の保険に加入してから
- 困った時は、FPなどプロに相談することも視野に入れる
保険の見直しは上乗せ、削減、現状維持
保険の見直しをする場合、以下の3つの方法があります。
①上乗せ | 追加で保険に加入をする、加入中の保険の給付金額を増額する、加入中の保険に特約を追加で付加するなど |
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②削減 | 加入中の保険の給付金額を減額する、加入中の保険の特約を解約する、加入中の保険を解約する、保障内容は同等で保険料は低い保険に入り直すなど |
③現状維持 | 加入中の保険を維持する |
- 上乗せ
- 削減
- 現状維持
保険料を安く抑えるために給付金日額を低く設定しすぎていたり、入院保障以外の保障がなかったりと、保障内容に不安がある場合の方法です。自分の心配ごとに保障内容が足りていないと感じている人は上乗せを検討してみましょう。
色々な心配事に対応できるよう給付金日額を高く設定しすぎていたり、特約を多く付加しすぎていたりと、保障内容が必要以上になってしまっている場合の方法です。自分の心配ごとに比べて保障内容が多すぎる場合や保険料が家計を圧迫していると感じている人は削減を検討してみましょう。
現在の保険が自分の心配ごとにあっている場合は、その保険に加入し続けることも検討してみましょう。
自身の家計状況やニーズに合わせ、必要に応じていずれかの方法で保険の内容を再考していきましょう。
必要な保障と受けられる保障の差を考えてみる
保障の見直しをする際は、自身が必要だと考えている保障内容に実際の保障内容が合っているかどうかも大切です。
例えば、今では日帰り入院から入院給付金を受け取れる保険も多くなっていますが、すべての保険がそうとは限りません。1泊以上や5日以上の入院から保障されるというように、保障開始まで一定期間かかるものもあります。契約している保険がそのような期間が設定されている場合、日帰りなど短期間の入院では給付金を受け取れません。
通院保障についても病気やケガで入院した後の通院を保障する内容になっているといったものも多く、通院だけでは保険を使えない場合もあります。
また、給付金名が同じであっても、保険会社によって受け取れる条件や金額が異なることもあります。同じ給付金名があるからといって、必ずしも同一の保障が得られるというわけではないという点も注意しておきたいポイントです。
自分が必要だと考えている保障と、今加入している保険や新しく加入しようとしている保険で受けられる保障に差がある可能性もあります。実際はどんな時に、いつから、いくら受け取れるのか? 保険の見直しをする際には、それについても確認しておきましょう。
すぐに解約……は、ちょっと待って!
お金ももったいないし、解約をしてから見直しをしようと考える人もいるかもしれません。しかし、解約をした後、保険に入り直せない場合もあるのです。
医療保険の加入前には、「告知」という健康状態について申告が必要です。病気やケガでの入院・通院の状況を確認され、その内容によっては加入を断られることや、加入できても特定の病気は保障されないことがあります。そうなると、先に保険の解約をしてしまっていると、保障のない・少ない状態になってしまうことになります。
ですので、保険に入り直したいと考えた場合は、次の保険に加入が確定してから解約を行うようにしましょう。保険証券が手元に届いたタイミングくらいが安心です。
迷ったときはプロの力も借りて安心を得よう!
保険は、見直すことが大切です。資料を取り寄せたりして自分で考えてみるのも良いですが、自分ひとりで見比べてもわからないこともあるでしょう。そういうときには、プロの力を借りることも方法のひとつです。
例えば、保険会社では保険相談窓口を設けている場合も多いです。現在加入している保険会社の相談窓口にまずは相談するのも良いかもしれません。また、ファイナンシャルプランナー(FP)への相談も考えてみましょう。日本FP協会では、相談できるFPの検索や、無料体験相談(電話30分、対面50分)もできるようです。
保険は自分のリスクに備えて安心するためのもの。時にはプロの力も借り、悩んでモヤモヤする時間を短くして、気持ちよく新年度を迎えられるようにしたいですね。