一般的な投資信託より低コストで、株式と同じようにリアルタイムで売買できるメリットがあるETF(上場投資信託)。ETFの中には、NYダウや日経平均株価といった代表的な指数に連動する商品だけでなく、ユニークな資産に投資できる個性的な商品もあります。本記事では、「外国株」と「商品」を対象としたユニークなETFをご紹介します。

  • 東京証券取引所に上場しているETF(上場投資信託)は、276銘柄
  • 外国株ETFは、スイス、タイ、ブラジルなどの株式に投資できる
  • 商品ETFは、原油、プラチナ、小麦などに投資できる

東京証券取引所に上場しているETFは276銘柄

東京証券取引所に上場しているETF(上場投資信託)は、全部で276銘柄あります(2022年9月30日時点)。1995年の上場開始以来、銘柄数は増加傾向にあり、今後も増え続けていくことが見込まれます。

東京証券取引所のETF一覧

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東証ETFの中で最も多いのは、国内株式市場の株価指数への連動を目指す銘柄です。ETFの対象となっている日本株の指数は、TOPIXや日経平均株価をはじめ、「東証マザーズ指数」のような市場別指数、中小型株などを対象とした規模別指数、「機械」「銀行」などの業種別指数、配当やESG、女性活躍などに着目したテーマ別指数などがあります。例えば、業種別ETFを活用することで、今後上昇が期待できる業種に注目して投資をすることが可能です。

日本株以外にも、債券やREIT(不動産投資信託)、外国株、商品(貴金属、天然資源、農作物など)といった、多様な資産を投資対象とするETFがあります。

本記事では「外国株」と「商品」に注目して、ユニークなETFを紹介します。分散投資の一環として、投資を検討してみてはいかがでしょうか。

外国株のユニークなETF

外国株のETFといえば、真っ先に思い浮かぶのがNYダウやS&P500指数といった米国株のETFでしょう。しかし、ETFで投資できるのは米国株だけではありません。さまざまな国や地域の株価指数に投資できるのがETFの魅力です。

UBS ETF スイス株 (MSCIスイス20/35)

銘柄コード:1391
対象指標:MSCIスイス20/35インデックス
市場価格:3,065円(2022年11月2日)
最低買付金額:3,065円(2022年11月2日)
信託報酬:0.2%
運用会社:UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイ

UBS ETF スイス株 (MSCIスイス20/35)』は、スイス株式市場の大型・中型株で構成される「MSCIスイス20/35インデックス」との連動を目指すETFです。

古いデータになってしまいますが、2022年3月末時点のレポートによると、過去5年騰落率は+71.41%と、TOPIXの+28.68%を大きく上回りました。構成銘柄にはネスレやロシュ、ノバルティス、チューリッヒといった日本でもおなじみの企業も組み入れられています。

信託報酬は0.2%と、コストが安い点も特徴です。

スイスのイメージ
日本でも有名な大企業も多いスイスの株式に低コストで投資できる

NEXT FUNDS タイ株式SET50 指数連動型上場投信

銘柄コード:1559
対象指標:SET50指数
市場価格:3,195円(2022年11月2日)
最低買付金額:3,195円(2022年11月2日)
信託報酬:0.605%
運用会社:野村アセットマネジメント

NEXT FUNDS タイ株式SET50指数連動型上場投信』は、タイの代表的な株価指数である「SET50指数」の円換算値との連動を目指すETFです。

2022年9月時点の過去3年騰落率は-0.3%と、現時点では苦戦を強いられていますが、東南アジアの成長国のひとつであるタイへの投資手段として注目したい商品です。

信託報酬は0.605%であり、1%を切るコスト水準で新興国株への投資が可能です。

NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信

銘柄コード:1325
対象指標:ボベスパ指数
市場価格:211.8円(2022年11月2日)
最低買付金額:21,180円(2022年11月2日)
信託報酬:1.045%
運用会社:野村アセットマネジメント

NEXT FUNDS ブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信』は、ブラジルを代表する株価指数である「ボベスパ指数」の円換算値との連動を目指すETFです。

2022年9月現在の過去3年騰落率は+2.9%と小幅のプラスにとどまりますが、南米最大の経済国であるブラジルに投資できる貴重な商品といえるでしょう。

ただし、信託報酬は1.045%と、上記2商品と比べるとやや高コストといえます。

商品のユニークなETF

投資対象としての「商品」には、金やプラチナなどの貴金属、原油に代表される天然資源のほか、小麦や大豆といった農産物などが含まれます。ETFを活用すれば、商品の指数に連動した投資が手軽にできます。

WTI原油価格連動型上場投信

銘柄コード:1671
対象指標:WTI原油先物価格
市場価格:3,115円(2022年11月2日)
最低買付金額:3,115円(2022年11月2日)
信託報酬:1.045%
運用会社:シンプレクス・アセット・マネジメント

WTI原油価格連動型上場投信』は、円換算した「ニューヨーク・マーカンタイル取引所におけるWTI原油先物の直近限月の清算値」との連動を目指すETFです。

原油価格は新型コロナウイルスの感染拡大による株式市場の混乱で大幅に下落したり、ウクライナ情勢の緊迫化によって大幅に値上がりしたり、価格変動の大きい資産です。2022年11月2日時点で、過去1年騰落率は+64.05%となっており、タイミングよく取引できれば大きなリターンを得ることができました。

信託報酬は0.935%と、株式のETFと比較するとやや高めです。

純プラチナ上場信託(現物国内保管型)

銘柄コード:1541
対象指標:白金
市場価格:4,090円(2022年11月2日)
最低買付金額:4,090円(2022年11月2日)
信託報酬:0.55%
運用会社:三菱UFJ信託銀行

純プラチナ上場投資信託』は、三菱UFJ信託銀行の「金の果実」シリーズのETFのひとつで、「プラチナの果実」という愛称が付けられています。グラム・円単位のプラチナの理論価格との連動を目指すETFで、一定以上の受益権口数に応じてプラチナの現物を受け取ることができるのが大きな特徴です。

プラチナは金に比べて産出量が少ない金属ですが、現在のプラチナ価格は金価格より安くなっています。一方で、プラチナは水素製造装置などにも使われるため、水素社会の実現に向けて価格上昇が期待できると見る専門家もいます。将来的な価格上昇に期待しつつ、分散投資の一環として資産の一部に組み入れるのも一案です。

プラチナカードとゴールドカード
一般的にゴールドカードよりプラチナカードのほうがハイランクであるように、本来はプラチナの価値が優るはずだが、現在は価格の逆転が起きている

WisdomTree 小麦上場投資信託

銘柄コード:1695
対象指標:Bloomberg Wheat Subindex
市場価格:132.5円(2022年11月2日)
最低買付金額:13,250円(2022年11月2日)
信託報酬:0.49%
運用会社:ウィズダムツリー・マネジメント・ジャージー・リミテッド

WisdomTree 小麦上場投資信託』は「Bloomberg Wheat Subindex」という小麦価格の商品指数に連動する投資成果を目指すETFです。

2022年3月末時点のデータになりますが、過去5年騰落率は+68.10%でした。『WTI原油価格連動型上場投信』と同様、昨今の物価上昇を捉えた投資を行ううえで注目のETFといえるでしょう。

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