日本株を対象にした株価指数「読売株価指数(読売333=よみうりさんさんさん)」が2024年3月24日より指数の公開を開始します(記事執筆時点:2025年3月22日)。日経平均株価やNYダウが採用している「株価平均型」、TOPIX(東証株価指数)や米国のS&P500が採用している「時価総額加重平均型」ではなく、「等ウエート型」という世界的に見てもめずらしい算出方法を採用しています。
この記事では、株価指数の3つの算出方法と、「読売333」の概要や選定銘柄の特徴について見ていきます。
- 日経平均株価などの株価平均型は、値がさ株の値動きに影響を大きく受ける
- TOPIXなどの時価総額加重型は時価総額が大きい銘柄の影響を受けやすい
- 読売333は333銘柄を均等に組み入れる。時価総額が小さい銘柄も指数に影響
株価指数の算出方法① 株価平均型とは
代表的な株価指数……日経平均株価、NYダウ(米国)
株価平均型は、構成銘柄の株価の合計を採用銘柄数で割って算出します。ただし、採用銘柄の入れ替えや株式分割などを調整するため、式は「構成銘柄の株価の合計÷除数」になります。
株価平均型は、株価の高い値がさ株の値動きに影響を大きく受けます。
ちなみに2025年2月末時点の日経平均株価のウエート上位5銘柄は、ファーストリテイリング(10.86%)、東京エレクトロン(5.87%)、アドバンテスト(5.75%)、ソフトバンクグループ(4.39%)、KDDI(2.60%)でした。
また、日経平均株価の表示単位は「円」になります。
株価指数の算出方法② 時価総額加重型とは
代表的な株価指数……TOPIX、S&P500(米国)など多数
時価総額加重型は、構成銘柄の時価総額の合計を、基準時の時価総額の合計と比較して算出されます。
例えば、TOPIXでは1968年1月4日時点が基準時になり、「算出時の時価総額÷基準時の時価総額×100」で計算します。基準時の時価総額を100ポイントとして、算出した値をポイントで表示します。
時価総額加重型は、時価総額が大きい企業の株価の値動きに影響を受けます。
ちなみに、2025年1月末時点のTOPIXのウエート上位5銘柄は、トヨタ自動車(3.97%)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(3.14%)、ソニーグループ(2.98%)、日立製作所(2.58%)、リクルートホールディングス(2.20%)でした。
日経平均株価(2025年2月末) | TOPIX(2025年1月末) | |||
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銘柄 | 比率 | 銘柄 | 比率 | |
1 | ファーストリテイリング | 10.86% | トヨタ自動車 | 3.97% |
2 | 東京エレクトロン | 5.87% | 三菱UFJフィナンシャルグループ | 3.14% |
3 | アドバンテスト | 5.75% | ソニーグループ | 2.98% |
4 | ソフトバンクグループ | 4.39% | 日立製作所 | 2.58% |
5 | KDDI | 2.60% | リクルートホールディングス | 2.20% |
出所:日経平均株価 月次ファクトシート(2025年2月末)、日本取引所グループ TOPIX(東証株価指数)構成銘柄別ウエイト一覧
株価指数の算出方法③ 等ウエート型とは
代表的な株価指数……読売333
等ウエート型は、構成銘柄を同じ比率で組み入れて指数を算出します。
例えば、構成銘柄数が100銘柄ですと、すべて均等に(1%ずつ)組み入れて指数を算出します。そのため、株価が高い銘柄(値がさ株)や時価総額が大きい銘柄の値動きに大きく左右されず、成長が期待できる時価総額の小さい企業の値動きも指数に反映されるというメリットがあります。
逆に、どの銘柄が株価指数の上昇・下落に寄与したかの判断は、時価総額加重型や株価平均型にくらべて分かりづらくなる可能性はあります。
また、等ウエート型は銘柄の入れ替え以外に、構成銘柄を同じウエートにするためにウエート調整が行われます。例えば、読売333では銘柄の入れ替えは年1回(11月)、ウエート調整が年4回(2、5、8、11月)になります。
読売333の概要と選定銘柄の特徴
ここでは、読売333の概要と、選定された銘柄の特徴について見ていきます。
読売333の銘柄選定は、日本国内の全銘柄を対象にスクリーニングが行われます。
スクリーニングする手順は、1日平均売買代金(市場流動性を重視)から上位500銘柄が選ばれ、その中で浮動株時価総額の上位333銘柄が選定されます。
その333銘柄を均等に組み入れるので、1銘柄あたりのウエートは約0.3%になります。
読売333の表示単位は、日経平均株価と同じく「円」になります。
プレスリリース「地方の企業の存在感も! 株価指数「読売333」の構成銘柄が決まりました」では、読売333で選定された銘柄の特徴を4つ挙げています。
- 構成銘柄の時価総額は数十兆円~数千億円と幅広く、それらの銘柄を同じ比率で組み入れ。
- 東京以外に本社を置く企業が37%(122社)を占める。
- 東証17業種をすべて網羅。
- 東証プライム市場の銘柄以外に東証スタンダード市場の銘柄も組み入れ。
出所:株式会社読売新聞グループ本社 プレスリリース「新たな株価指数「読売333」の構成銘柄が決定。3月24日から公表開始」、読売333構成銘柄一覧
また、読売333への連動を目指すETF(MAXIS読売333日本株上場投信)が、2025年3月27日に上場されます。興味のある方は投資を検討してみましょう。
最後に
読売333が指数の公開を始めたことにより、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)と異なる角度から国内株式市場の動向を確認できるようになります。それぞれの指数の算出方法や特徴を理解して、今後の株式投資に生かしていただければ幸いです。