なんでお金持ちはお金持ちなの?

「お金はあるところに集まる」や「お金はさみしがり屋」という言葉を聞いたことはありませんか?
まるでお金が吸い寄せられるかのようにお金持ちのところにお金が集まり、何もしなくてもどんどん富がふくらんでいくさまを表す言葉です。

お金持ちにもいろんな種類があります。

・自力で起業し、ビジネスで成功を収めた人。
(例:ZOZOTOWNの前澤さん)

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・代々続く資産家の名家に偶然生まれついた人。
(例:○○財閥の末裔)

・個人投資家のデイトレーダーとして、日々株価を追いかける人。
(例:B・N・Fさん)

例で登場するラインナップは、少々癖のある方たちかもしれません。
恥をしのんで言うと、怠惰な私としては2番目が一番うらやましいです。

いまはさらにお金の稼ぎ方が多様化しています。
例えばYouTuberやインスタグラマーなどのインフルエンサー。
芸能事務所に所属しない一般人に特定のファンがつき、広告や独自イベントで収益を上げるなんて、つい10年前ほどでは考えられないお金の稼ぎ方です。
私も一応20代ではあるものの、お金を稼ぐ手段としてSNSやインターネットを使いこなす人たちの登場に、時の流れの速さを感じてしまいます。

トラリピインタビュー

さて、本題に戻ります。
なぜお金持ちは、お金が増えていくのでしょうか。
その理由として、
「本業に精を出している」
「お金持ちの人脈がある」
「その人脈からビジネスチャンスを持ちかけられる」
などがすぐに思いつきます。

ですが、それだけではなく、実は投資やサイドビジネスによって、上手に資産を増やしている人も多いのはご存知でしょうか。
稼いだ大金をただパーッと使っているようなイメージのある、あのけた違いのセレブや有名人だって、実は、本業以外のビジネスに精を出していたりします。
とくに欧米圏のセレブは資産運用に積極的で、いかに投資で稼いでいるかを大っぴらに話す人も少なくありません。


海外セレブが派手な買い物をしたり、慈善事業に力を入れていたりするのは、本業だけでなくサイドビジネスの稼ぎのおかげかもしれない

一方、昔から“お金は貯めるもの”という価値観が根強い日本人。
「お年玉は無駄遣いしないように!」「貯金しなさい!」など、親から怒られたことのある人も多いのではないでしょうか?
また、「転がる石に苔は生えない」という慣用句が、日本では「生活環境を簡単に変えるべきではない」といういましめの意味で使われていることからも、本業以外に手を広げると「ちょっと最近調子に乗ってんじゃない?」などと叩かれてしまうリスクはいまだに存在します。
(最近、その風潮はだいぶなくなってきたように感じますが……)

日本人はもっと、海外セレブのエネルギッシュで貪欲な生き方を取り入れてもいいのではないでしょうか。
そこで今回は、みなさんご存知の海外セレブの投資&サイドビジネスに迫ってみたいと思います。

「何百億円というけた違いのお金を動かすセレブのビジネスなんて、真似できないよ!」と怒る方もいるかもしれません。
ですが、誰もが知るスーパースターが、映画やドラマやランウェイで見せるキラッキラした姿の裏側で、目をドルマークにしてしたたかにビジネスチャンスをうかがうさまを想像するのは、ちょっと面白いですよね?
節税対策に気を配りながら、申告漏れを指摘されないかとオロオロしてマネージャーやスタッフに怒鳴ったり、楽屋で株価の動きに一喜一憂したりしているセレブもいるはずです。

ただでさえ本業でお金を稼いでいるのに、投資&サイドビジネスでさらに資産を増やし続けるセレブたちから、ぜひお金を引き寄せるパワーを分けてもらいましょう!

投資・サイドビジネスで財を成した海外セレブたち

①ジョージ・クルーニー(George Clooney)

<人物紹介>
1961年5月6日、アメリカ・ケンタッキー州レキシントン生まれ。
俳優兼映画監督。
賞レースでは輝かしい功績を残し、まさにハリウッドが誇るAリスト級の演技派俳優です。

■俳優としての受賞作一例
2009年の映画『マイレージ、マイライフ』:アカデミー賞主演男優賞受賞。
2011年の映画『ファミリー・ツリー』:第69回ゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)受賞。

また、俳優としては飽き足らず、監督やプロデューサーとして数多くの映画制作を手掛けています。

■製作者としての受賞作一例
2012年の映画『アルゴ』:プロデューサーとしてアカデミー賞作品賞受賞。

さらに、プライベートでは慈善活動にも精を出しています。
2006年にネスプレッソ(コーヒーメーカー)のブランドアンバサダーに就任した際、契約金をすべて、大規模な虐殺が発生したスーダン西部の民族紛争の支援のために費やしたこともあります。

また、2017年には、カリフォルニアで犬の保護活動をする団体「キャンプ・コッカー・レスキュー」が9匹の犬を一度に保護し、医療費などの工面のために寄付を募っていたところ、ジョージ・クルーニーと妻のアマルが同施設に、なんと1万ドル(約110万円)の寄付をしました。
さらに、クルーニー夫妻ら自身も、保護された犬を引きとっています。

<サイドビジネス遍歴>
ジョージ・クルーニーは、「フォーブス」誌が発表する「世界で最も稼いだセレブ100人」で2位に選ばれたほどのリッチぶり。(2017年6月から2018年6月までのセレブの推定収入を集計)
世界レベルで2位とは、どの程度の収入だったのでしょうか?

なんと、約286億円にのぼります。
1年間の年収ですよ!? 信じられますか?
ああ、うらやましい!
「1億円ぐらい分けてほしい! どうせはした金でしょ?」とやさぐれてしまいそうですが、私にくれるぐらいなら、善良な彼はもちろん何か良いことに寄付しますよね……。

とはいえ、なぜここまで稼いでいるのでしょうか?
もちろん言うまでもなく俳優としてトップクラスですし、その分ギャラも高いことは想像がつきます。
「何様だ!」と思われるかもしれないので恐縮ですが、もし彼が目の前に現れたとしても「きゃー。かっこいい!」と熱狂はしません。
ですが、たとえ彼がカーテンにくるまれていたとしても、隠しきれない渋みやオーラがにじみ出るほどよい役者なのは、完全同意です。

ただ、最近何か目立ったヒット作ってありましたか?
映画にバンバン出まくっている印象もないですし……。
最近では、むしろもう、妻とともに慈善活動家として名を馳せていますよね。
慈善活動にももちろんお金はかかりますし……。
一体どこから来たお金なのでしょうか?

その答えは、サイドビジネスにあります。

ジョージはパートナー2人とともに、お酒の“テキーラ”ブランドを立ち上げました。
ブランド名は『カーサミーゴス(Casamigos)』。
米国では、高級ブランドとしての地位を築いています。
価格は、ボトル1本約7500円。
日本でも、全国各地のお酒屋さんや、Amazonなどのネット販売で購入できますよ!

ブランド立ち上げの経緯は以下の通り。
元々、ジョージとその仲間たちは、仲間内で飲むために、趣味としてテキーラを造っていたそうです。
ところが、年々酒造量が増えていき、なんと連邦政府当局から「自己消費目的としては、ちょっと製造量が多すぎない?」との指摘を受けてしまいました。
そのため、本格的に会社を立ち上げることにし、現在は製造をメキシコの業者に委託しています。
2013年には、ちゃんとライセンスを得て、一般向けに広く展開することとなりました。

そして、会社立ち上げ以降、『カーサミーゴス』は恐ろしいほどに順調に進んでいきます。
なんと、2016年には12万ケースを販売。
そして2017年は、17万ケースに上る見通し!
創業間もない会社ながら、過去2年の平均成長率は54%を記録しました。
(出典:米証券取引委員会(SEC)への提出書類)

この凄まじいほどの人気は、『カーサミーゴス』の品質や、創始者のジョージの知名度だけによるものではありません。
実は、最近、アメリカのテキーラ人気が凄まじく、とくに上質で職人がじっくりと手掛けた高級志向のプレミアムテキーラが人気を博していることが背景に隠されています。
(ちなみに、『カーサミーゴス』はテキーラのカテゴリー上、スーパープレミアムに分類されています)

ここ15年ほどで、テキーラの本場メキシコに近いハリウッドで注目を浴びたこともあり、テキーラは「セレブのお酒」としての地位を確立したほどの人気ぶり。
加えて、アメリカのテキーラ販売量は、2016年に前年比7.1%増となり、なんと過去最多を記録しました。(出典:DISCUS)

この勢いがつきまくりの『カーサミーゴス』ですが……。
なんと、2017年にイギリスの酒造大手「ディアジオ」社が買収することになりました!

買収金額は、約10億ドル(約1113億円)

実はこのときの買収金額で得たお金が、「世界で最も稼いだセレブ100人」第2位の年収約286億円の大半に貢献しました。
この買収劇のおかげで、2017年はジョージの長い俳優人生史上、自己最高額の年収となりました。

とはいえ、買収価格としてはあまりにも高すぎると、各国のアナリストたちから批判も浴びたそうですが……。
まあ、ジョージ自身も今後、『カーサミーゴス』の顔として宣伝に協力していくそうですし、彼の知名度を考えれば、グローバル展開も十分考えられます。
それを思えば、そんなに高い買い物ではないのかもしれません。

テキーラ好きが高じて、約1113億円を手にするとは……。(税金やパートナーへの分け前で取り分は減りますが)
ジョージ・クルーニー本人の知名度だけでなく、きっと元々ビジネス上手な人なのでしょう。
「もしかしたら、実はアメリカのテキーラ業界の盛り上がりに早くから目を付けていて、この成功はすべて計算尽くだったのかも!」と深読みしてしまいます。

そして儲けたお金で慈善事業に勤しみ、自分が使いたいときにはパーッと使う(※イタリアかどこかに豪邸をいくつか所有)というその姿勢は、経済を回して世の中にしっかりと貢献する、まさにセレブのお手本です。
これからもどんどん儲けて、どんどん使ってくださいね!

②ダニエル・ラドクリフ(Daniel Radcliffe)

<人物紹介>
1989年7月23日、イギリス・フラム生まれ。
子役時代から活躍する俳優。

代表作はもちろん、J・K・ローリング原作の映画『ハリー・ポッター』シリーズ。
主役のハリー・ポッターを約10年間演じ切りました。

第一作目の『賢者の石』では、なんとまだ12歳。
大人から子どもまで魅了する爆発的なヒットとなり、子どもながら世界的に注目されるセレブの仲間入りを果たしました。

とはいえ、彼はずっと順風満帆な人生だったわけではありません。
子役なら誰でも味わう、世間の重圧とプレッシャーに押しつぶされそうなときもありました。
『ハリー・ポッター』シリーズ撮影中にアルコール依存症に陥り、気を失うほどまで飲み続けたこともありました。
しかし、心機一転、2010年から禁酒をし、いまは精神的にも落ち着いているそうです。

また、ダニエル・ラドクリフは、2008年に軽度のディスプラクシア(統合運動障害)を持っていることを明かしています。
ディスプラクシアの症状により、学習面や日常生活に支障をきたすことも。
彼自身は、「学校では全部だめだった。うまくできることが何もなくて、つらかった」と過去を語っています。
ですが、学校の外に活躍の場を求め、俳優業を始めたことが、いまの成功に結び付きました。
同じディスプラクシアを持つ子どもたちにとって、ダニエルは希望の星となっています。

そして現在は、舞台やミュージカルなど多方面でも活躍。
ロンドンでの主演舞台劇「エクウス」では全裸姿を披露するなど、着々とキャリアを重ねています。

<投資遍歴>
まず、ダニエル・ラドクリフの総資産はいくらかご存知でしょうか。

2015年(当時25歳)には、なんと6800万ポンド(約127億2800万円)!
(出典:イギリス大手タブロイド誌ザ・サン)

25歳にして、俳優業だけでここまで行きますか!?
確かに、世界規模で人気な『ハリー・ポッター』シリーズの主役を張っていましたし、ギャラもそれなりだとは思います。
DVDやゲーム、関連グッズなどの収益も、後々いくらか入ってくることは予想されますが……。
ジョージ・クルーニーには及ばないとしても、当時25歳でここまで?と、下世話ながら不信に思ってしまいます。

ちなみに、『ハリー・ポッター』シリーズ第一作目の出演料は、推定100万ポンド(約1億8700万円)。
そして、作品の人気とともに徐々に出演料も跳ね上がり、なんと8作目にあたる最終作では、推定800万ポンド(約14億9700万円)まで上昇したそうです。

とはいえ、当然税金だって相当引かれているでしょうし、いくら貯金好きだったとしても、おそらく他のセレブ同様、少しは散財しているはず。
また、2015年時は、『ハリーポッター』シリーズ最終作公開から、約4年は経っています。
この大金はどこから来たのでしょうか?

その答えは、投資にあります。
なかでも、大成功しているのは不動産投資

実は、ダニエルの両親は、息子の資産管理のために、「ギルモア・ジェイコブズ」という会社を立ち上げました。
急に巨万の富を得た12歳の『ハリー・ポッター』第一作目時代から、その出演料のほとんどを両親がギルモア・ジェイコブズ社で管理し、投資に回しています。

ギルモア・ジェイコブズ社は、イギリスやアメリカに購入した不動産や、銀行預貯金の利子などで、着実に資産を増やし続けています。
2014年の固定資産は、なんと1,610万ポンド(約30億2,000万円)!
所有する不動産は、ロンドンやニューヨークなど、立地がよく高額な物件ばかりです。
(出典:2014年3月31日締めのギルモア・ジェイコブズ社の計算書)

両親による賢い運用の軌跡は以下の通り。
ダニエルの総資産遍歴を遡ると、2009年度の資産は1,500万ポンド(約19億円)。
2010年度の資産は2,850万ポンド(約37億円)。
(出典:ギルモア・ジェイコブズ社の公表データ)
なんと1年で約2倍もの驚異の伸びを見せています!

そして、2015年には約127億2800万円へ飛躍。

ちなみに、英国王室ウィリアム王子&ハリー王子のそれぞれの資産額は、2,800万ポンド(約36億円)だそう。
さすが、ダニエル・ラドクリフ(と両親)。
王室を軽く超えちゃってますね……。

極めつけは、ダニエルの2016年のインタビュー。
「貯金はほとんど使ってないんだよ」
「お金を使ってすることがあまりないんだ」
と告白します。

この気分は、(まだ!)私にはわかりません。
ここまでお金があると、やはり逆に無欲になってしまうのでしょうか?
本人の性格によるもの、そして両親の金融教育と投資運用能力のたまものかもしれませんね。

ふとしみじみ思うのですが、『ハリー・ポッター』シリーズの俳優は、国連ウィメンの親善大使も務めるエマ・ワトソンを筆頭に、みな素行がよい優等生が多い印象です。
(エマ・ワトソンも、イギリス、アメリカ、フランスにいくつか不動産を買っているそうです。)

ただ1人、特殊な例が……。
「ちょっととぼけた役柄と俳優自身の人生が不思議と合っているなあ」と感じたロン・ウィーズリー役のルパート・グリント。
急に得た大金に驚き、ついアイスクリームのトラック販売車やガチョウの等身大の標本などを買ってしまい、合計約40億円も散財してしまったそうです。
そして、意を決して始めたホテル経営にも失敗し、4年間の収益がわずか2000ポンド(約26万円)! 2016年に、早々と撤収しました。

とはいえ、悲壮感はなくむしろ笑える失敗なので、何年かしたら彼にとってもおいしいエピソードになるかもしれません。
私ももしかしたらこっち側の人間かもしれないので、急に大金が入ったときには、変な散財や変な投資をしないように気を付けようと思います。

投資やサイドビジネスの収入が本業を支える好循環

今回、けた違いの副収入を得る彼らを見て思ったことがあります。

本業以外の収入が定期的に得られれば、本業に対してもゆとりを持って専念できるのかもしれません。

とくに俳優の場合、目先のギャラに飛びつかず、たとえ低予算でも自分が気に入った上質な作品に出れることは、自身のキャリアアップにおいて、かなりのアドバンテージになりそうですよね。

そして、もう一つ思ったことがあります。
私自身、お金が欲しいと思うように、お金持ちもやっぱりもっとお金が欲しいものなんですね。(当然、額やレベルがけた違いですが)
上には上がいるし、「もっとお金があれば!」という気持ちには天井がないのかもしれません。

今回は、投資やサイドビジネスで成功した海外セレブの男性2人を紹介しましたが、近いうちに女性も紹介したいと思います!

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