年3%の利回りなら、30年で約220万円増える
毎月の給料のうち、1万円を投資に回したらどうなるのでしょうか。月1万円だから、年間で12万円。10年で120万円を投資することになります。
以下の表は、月1万円の積立投資を行った場合に、年利と運用期間ごとにいくら増えたかを示したものです。計算を簡単にするために、運用期間中は値動きの波がなく、常に同じ利率でお金が増え続けるものとします。税金は考慮しません。
【図表】月1万円の積立投資の成果
期間 | 元本 (万円) |
年利(%) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
0.15 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
5年 | 60 | 0.23 | 1.54 | 3.12 | 4.74 | 6.40 | 8.09 |
10年 | 120 | 0.91 | 6.23 | 12.82 | 19.79 | 27.18 | 34.99 |
15年 | 180 | 2.05 | 14.21 | 29.76 | 46.80 | 65.46 | 85.90 |
20年 | 240 | 3.65 | 25.66 | 54.72 | 87.66 | 125.03 | 167.46 |
25年 | 300 | 5.71 | 40.75 | 88.51 | 144.59 | 210.51 | 288.12 |
30年 | 360 | 8.24 | 59.68 | 132.07 | 220.14 | 327.51 | 458.70 |
単位:万円
定期預金並みの利率である年0.15%の場合、30年かけて増えたお金は8カ月分の積立額にすぎません。一方、年利5%で30年間運用できたとしたら、元本は2.27倍に増えます。より現実的な水準である年利3%でも30年間で約220万円増えるので、月1万円の投資でもかなりの効果があるといえます。
長く続けるほどお金は増えやすくなる
注目したいのは、期間が長くなるほどお金の増え方が急激になる点です。たとえば年利2%の場合、最初の10年間で増えたお金は12.82万円ですが、次の10年では41.90万円(54.72-12.82)増えています。最後の10年では、なんと77.36万円も増えました。
これは、投資元本が毎月1万円ずつ積み立てられることの影響が最も大きいですが、投資元本そのものが育っていく「複利効果」の影響もあります。
長く続けるほど、投資の効果はどんどん高まっていくのです。
ただ、現実の投資では上記のシミュレーションのように「常に同じ利率でお金が増え続ける」ということはありえません。株式などの金融商品は値動きを伴うため、たとえばある時期は年利20%の割合で増えたのに、別の時期にはマイナス10%になる、という変化があるのが普通です。
むしろそうした短期的な変化があるからこそ、毎月少しずつ投資をすることで「高値づかみ」を防ぐという効果が期待できます。これが、毎月決まった金額を投資する積立投資のメリットなのです。