安定して成長する投資対象企業をどのように調べたらよいでしょうか。企業のホームページや会社四季報など、企業を見るための情報源を活用しましょう。

企業のホームページ


福沢 隆雄
若葉マークの株式投資 代表

投資対象企業のホームページを見ましょう。上場企業は、「投資家の皆様へ」といったページで、投資家向けに幅広く情報を公開しています。そこに企業のビジネス、商品・サービス内容、収益の内訳、決算状況など多くのことが掲載されています。

最近は、写真や図がたくさん入り見やすくなっています。社長のメッセージや、会社の目指す方向なども把握しましょう。株主総会で説明に用いた「会社説明資料(決算説明会資料)」はコンパクトにまとまっています。

企業の抱えるリスク(投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項)も確認しましょう。企業には経済環境の変化などさまざまなリスクがありますが、上場企業は自社で認識しているリスクを公表することが求められています。当該企業のホームページのサイト内検索で「事業等のリスク」と探してください。この中には、例えば、企業の抱える構造的なリスク(国内の人口減)や業界固有のリスクなどが掲載されています。

「事業等のリスク」はEDINETでも確認できる

これで見られない場合は、ウエブサイトで「EDINET」と検索ください。EDINETとは、金融庁が所管する上場企業の企業内容を電子公開するシステムです。当該サイトの上部「書類検索」をクリックして、「投資対象企業名(書類提出者)」を入れ、書類種別を「有価証券報告書」と指定して検索ボタンを押します。有価証券報告書が現れたら「第一部 第2事業の状況:事業等のリスク」を参照ください。

こうしたチェックを通じて、会社の経営方針、商品・サービスの内容、方向性、事業等のリスクなどを把握してください。まずは、理解できる範囲で会社の雰囲気や方向性を感じてください。その上で自分が共感できるか(自分と相性がよいか)確認しましょう。わからない点は、各企業に質問してみましょう。個人投資家向けの窓口では、将来の投資家にも対応してくれます(電話対応とメール対応による企業があります)。

安定成長企業投資のチェックポイント

会社四季報

会社四季報は、上場会社の業務状況についてコンパクトにまとめたもので、プロ・アマを問わず多くの投資家に利用されています。特に次のことを確認しましょう。

四季報の企業名の記載があるブロックに「連結事業、又は単独事業」の見出しがあり、部門別売上構成比率が掲載されています。主要業務とその周辺業務を行っているシンプルな企業を投資対象としましょう。また、海外での売上のある企業の場合、海外での売上高の比率が掲載されています。海外取引にはリスクが伴いますが、世界を相手にすると市場が格段に広がります。

企業が成長しているか、今後の予想はどうかは、「業績」欄で見ます。業績欄の全体(売上、営業利益などの記載がありますが、全体として)の数字がおおむね年々成長している企業は、利益が伸びている会社です。その中で、特に1株当たり利益がおおむね順調に伸びている企業としましょう。企業が安定的に成長しているか、業績データ(実績・今期予想)は重要なポイントです。

会社四季報の「業績予想記事・材料記事」は、独自取材による業績予想・材料やコメント・判断が含まれており、よく読まれる内容です。この記事は目を引くものが多くありますが、あくまでも記者による意見です。参考としつつも、鵜呑みにしないようにしましょう。記事への対応は注意が必要です。例えば、「最高益」との見出しがあった場合、プロなどはあらかじめそれを織り込み済みかもしれません。また、多くの者の買付けにより、株価が高値になっているかもしれません。

安定成長企業と会社四季報のポイント

新聞などのメディア情報

新聞は、社会の出来事を幅広く網羅的に掲載しているので、世の中の動きを知ることができます。最近の商品やサービス、企業の動向なども掲載されています。また、インターネットで、経済新聞・海外経済メディア(日本語版)も見ることができます。これらを参考にして、自分なりの判断をしていくと金融知力が増していきます。

投資企業の業界の様子を把握する場合は、ウエブサイトで〇〇業界と検索してみてください。さまざまな業界についての説明があります。例えば石油業界とすると、一般的な説明サイトの他、就職用もいくつかあります。中を見ると、「業界の説明、主要5社、あるいは〇〇業界を学ぶための書籍など」の解説があります。

事業内容が理解できる企業への投資を

投資は、さまざまな数値を分析するプロのやり方をマネするより、実感の湧く企業に投資をして自分の強みを発揮しましょう。企業の主力商品・サービスとその販路、企業の方向性、魅力、事業等のリスクなどの理解ができる企業、どんな仕組みで儲かっているか理解できる相性の良い企業を投資対象としましょう。安定成長企業への投資は、中長期投資が基本です。少数銘柄(最大5銘柄)に絞り込むと、堅実で成果もあがります。

次回(8月14日)は、ポートフォリオの予定です。異なった性質を持つ3銘柄でポートフォリオを組みましょう。

第8回 納得して投資できる得意銘柄を作ろう

【特集】アクティブファンドの挑戦─今こそ、投資の“原点”に立ち返る

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