個別株の取引に慣れてきた人であれば「コンセンサス予想」という言葉を聞いたことがあるかと思います。コンセンサス予想はただの業績予想ではありません。コンセンサス予想が株価に影響を与えることも、決して珍しくないのです。本記事ではコンセンサス予想と株価の関係を解説していますので、ぜひ株式投資のレベルアップに役立ててください。

コンセンサス=業績予想の平均

個別株の売買で利益を出すためには、投資先企業の「業績予想」が参考になります。業績予想は企業自身が公表するものですが、市場の落胆を避けるためにしばしば保守的な見通しになりがちです。企業が出す業績予想が、実際の業績とあまりにも大きく乖離していると、投資先を決める際の参考にしにくくなります。投資家のために、より実際の業績に近いと考えられる予想値として公表されている業績予想が「コンセンサス予想」です。

コンセンサス予想は、経済や企業分析の専門家であるアナリストが分析に基づいて発表する業績予想の平均値です。1人のアナリストだけを参考にすると外れる可能性も高くなるため、一般的には複数のアナリストが公表した業績予想の平均値を算出した予想値が、コンセンサス予想として採用されます。

「個人投資家にそこまで専門的な分析が必要なのか?」と疑問に感じる人もいるかもしれません。しかし、コンセンサス予想は、個人投資家こそ利用する価値が大きい情報でもあるのです。

これまでプロの投資家にしか利用されてこなかった情報源が、個人にまで開放されるようになったことで、情報の質や量で劣勢になりやすい個人投資家の武器が増えることになります。運任せの運用にならないためにも、コンセンサス予想の活用を検討してみてください。

近年では証券会社のウェブサイトや金融情報サービス会社などで、個人投資家向けにコンセンサス予想が配信されるようになってきているため、コンセンサス予想を参照する習慣をつけていくとよいでしょう。

スマートフォンで投資する人
個人投資家もネット証券のサービスなどを通じてコンセンサス予想を確認できる

コンセンサス予想が株価に与える影響

株価はコンセンサス予想に大きく影響を受けています。このことは個人投資家にあまり知られていません。

日本株のアクティブファンドを運用する投資信託会社などの機関投資家は、決算発表前にコンセンサス予想を参考にして、ある程度の見込みを立てたうえで日本株の取引をしています。そのため、たとえ実際の企業業績がよくても、それがコンセンサス予想を下回る内容であれば、株式がむしろ売られてしまうこともあります。

「増収増益なのに、株価が下がっているのはなぜだろう?」そう疑問に思ったことのある個人投資家もいらっしゃると思いますが、その背景にはコンセンサス予想が株価に影響を与えているという事情もあります。これを回避するためには、個人投資家であってもコンセンサス予想を見ながら株式の売買を行う必要があるかもしれません。

なお、コンセンサス予想は一度出されたら終わりではありません。コンセンサス予想は、次の決算発表までの間に随時変動するためです。

日々事業活動を行う企業の業績は、見通しも含め随時変動します。最新のコンセンサス予想がどのように変化してきているのかに注目して追ってみると、業績予想の面白さも感じられるでしょう。

コンセンサス予想を使って有望な銘柄を探す

コンセンサス予想を入手するためは、以下のような方法が挙げられます。

コンセンサス予想を提供する主な金融サービス会社として、QUICKやアイフィスジャパンなどがあります。いずれの情報も閲覧は有料で、窓口は証券会社のウェブサイトなどが一般的です。一部の証券会社では口座開設者向けに情報を無料提供している場合もあるようですが、通常は証券会社が提供する有料オプション扱いとなります。

証券会社が提供しているコンセンサス予想のサービスは、個人投資家でも閲覧しやすいようになっており、コンセンサス予想を活用した銘柄検索や絞り込みができる仕組みも用意されています。月額数百円で利用できますので、個別株取引のレベルアップのためにも取り入れてみてはいかがでしょうか。

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