将来に必要なお金を確保するには資産運用が必要ということは分かっても、どうしても失敗したくないと思うあまり、投資デビューに二の足を踏んでしまう人は多いでしょう。この記事では、投資初心者がやりがちな失敗とその対策を紹介しています。最後まで読めば資産運用で注意すべきポイントが分かるので、ぜひ投資デビューの参考にしてください。
- 値動きの大きい株式などのハイリスクな投資は慣れた投資家でも難しい
- 投資タイミングを狙わず、買うタイミングを分散させる
- 流行を追いすぎず、投資対象を定期的に見直すことが大切
お金を増やしたいのに、減らしたら意味がない
あなたが資産運用をする目的は何でしょうか。住宅購入資金、子どもの教育資金、老後資金など、ライフステージに合わせて必要になる資金を準備するためという人がほとんどではないかと思います。
近年では銀行に預金してもほとんど利息がつかないため、お金を増やすためには株式や投資信託などを活用した積極的な資産運用が欠かせません。とはいえ、株式も投資信託も預金と違って元本保証ではなく、やり方に失敗すればお金が減ってしまう可能性があります。大切な資金を減らさないために「失敗しない運用」を心がけたいものです。
ここからは、投資初心者がついやってしまいがちな失敗とそれを避けるための方法を3つ紹介します。
1. ハイリスクな投資を避ける
一口に投資といっても、ものによってリスクの度合いはさまざまです。短期間でお金を増やそうと思って値動きの大きい個別株や、高レバレッジでのFXに大金を投じると、よく分からないままに失敗して大損してしまう可能性が高くなります。こうした投資は、かなり慣れた投資家であっても継続的に利益を出すのは難しいものです。
また、太陽光発電や不動産投資など「利回りがいいらしい」という情報を鵜呑みにして、よく仕組みも分からずに始めるのも禁物です。太陽光発電は固定価格での電力買取は終了が決まっていますし、不動産投資も収入を安定させるには細かなノウハウが必要になります。
ライフイベントや老後のための大切な資金は、値動きが穏やかな株式や投資信託で、手間をかけずにじっくりと増やしていくのがおすすめです。
2. 投資タイミングを狙いすぎない
株式や投資信託は、安い時に買って高い時に売ることで差額が利益になります。タイミングが良ければ利益も大きくなるということで、タイミングを狙いすぎて判断を間違えるのはありがちな失敗例です。判断を間違えると、得られたはずの利益をかえって減らしてしまうことになります。
相場が上がるかどうかの予測は、投資の専門家でも完璧にできるものではありません。長期の資産運用では、買うタイミングを長期的に分散させる積立投資が堅実かつ効果的です。
3. 流行を追いすぎない
投資の世界にも流行やトレンドが存在します。例えば、AIや自動運転などの旬のテクノロジーに集中的に投資する投資信託があり、こうした商品は「テーマ型投資信託」と呼ばれます。投資信託なら個別銘柄選びの手間がかからず、少額から投資できるため、テーマで投資したい投資家からは人気があります。
テーマ型投資信託は流行に乗って投資すれば利益を得られますが、トレンドが下火になると値下がりするリスクがあります。テーマ型投資信託に投資先が偏ると、長い目で見れば失敗しやすくなることは知っておきましょう。資産運用においては、流行を追いかけすぎず、投資先の適切な配分と定期的な見直しを心がけることが大切です。
値動きを恐れすぎるのもNG
失敗を恐れて値動きが極端に小さい投資信託などを選ぶと、目標金額を貯められなくなってしまう可能性があります。すべてを国内債券などの低リスクの資産にするのではなく、比較的リスクが大きいとされる株式も適度に組み入れたポートフォリオ作りを目指しましょう。
また、組み入れる資産の偏りを避けるだけでなく、積立投資などの方法で投資時期を分散させることや、投資先や保有資産の定期的な見直しをするなどして定期的に資産のバランスを調整することも大切です。
投資信託や株式は元本保証がなく、常に価格が変動するものです。値動きを恐れすぎず、「長期的に目標の利益を達成できればOK」くらいの大らかな気持ちで取り組めるとベストでしょう。