2026年に施行されるiDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)に関する主な改正点は、①iDeCoの加入対象者区分を1つ新設、②iDeCoの加入可能年齢の引き上げ、③iDeCoの拠出限度額の引き上げ、の3点となります。以下、改正される3点の内容について詳しく見ていきます。
なお、改正した内容が施行されるのは2026年12月1日です。

  • iDeCoの制度改正で、「第5号加入者」という加入対象者区分を新設
  • 第5号加入者の新設によりiDeCoの加入可能年齢が引き上げられる
  • 第3号加入者を除き、拠出限度額の上限が引き上げられる

① iDeCoの加入対象者区分を1つ新設

現行のiDeCoでは、加入対象者区分は以下の4つでしたが、2026年12月1日に第5号加入者が新設されます。

  • 第1号加入者:国民年金第1号被保険者(20歳以上60歳未満の自営業者、フリーランスなど)
  • 第2号加入者:国民年金第2号被保険者(会社員や公務員など厚生年金被保険者)
  • 第3号加入者:国民年金第3号被保険者(国民年金第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者)
  • 第4号加入者:国民年金任意加入被保険者(国民年金の保険料の納付期間が480カ月に達していない、60歳以上65歳未満の者、または海外移住者で20歳以上65歳未満の者)

新設される第5号加入者は、以下のような方が対象になります。

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  • 第5号加入者:60歳以上70歳未満の国民年金被保険者以外の者で、iDeCoを活用して老後の資産形成を継続しようとする者

具体的には、iDeCo加入者、iDeCo運用指図者、企業年金からiDeCoに資産を移換する者のどれかに該当し、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していない者、マッチング拠出をしていない者が対象になります。

② iDeCoの加入可能年齢の引き上げ

現在(2026年1月12日時点)のiDeCoでは、図表1のように第1号加入者、第2号加入者、第3加入者、第4号加入者によって加入可能年齢が異なっています。

【図表1】現時点でのiDeCoの加入可能年齢
現時点でのiDeCoの加入可能年齢

第1号加入者と3号加入者の加入可能年齢は原則60歳未満になります。ただし、第1号加入者であっても保険料を免除されている人はiDeCoを利用することはできません。
第4号加入者は、60歳以上65歳未満の間で、国民年保険料の納付済期間が480月に達するまで加入することができます。
また、第2号加入者の加入可能年齢は65歳未満になり、480月の納付済期間の制限はありません。

2026年12月1日以降の見直し後は、図表2のようになります。

【図表2】2026年12月1日以降のiDeCoの加入可能年齢
2026年12月1日以降のiDeCoの加入可能年齢

第5号加入者は、「第1号加入者から第4号加入者で」「60歳または65歳以上、70歳未満で」「iDeCoを活用して資産形成したい方」が対象になります。

第5号加入者になる条件は、「iDeCoの加入対象区分を1つ追加」の章でも説明しましたが、iDeCo加入者、iDeCo運用指図者、企業年金からiDeCoに資産を移換する者のどれかに該当し、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していない者、マッチング拠出をしていない者となります。

また、第5号加入者が新設されることで、従来あった加入区分による加入可能年齢のばらつきが解消されることになります。

③ iDeCoの拠出限度額の引き上げ

iDeCoの拠出限度額引き上げも2026年12月1日に施行されます。

拠出限度額の引き上げは、図表3のように加入者の種類により異なります。

【図表3】制度改正後のiDeCoの拠出限度額(月額)の引き上げ
現行 見直し後 アップ額
第1号加入者 iDeCo・国民年金基金
合算で6.8万円
iDeCo・国民年金基金
合算で7.5万円
0.7万円
第2号加入者
(企業年金等あり)
iDeCo・企業年金等
合算で5.5万円
*iDeCoは月額2.0万円まで
iDeCo・企業年金等
合算で6.2万円
*iDeCoは月額6.2万円まで
最大
4.2万円
第2号加入者
(企業年金等なし)
iDeCoとiDeCo+
合算で2.3万円
iDeCoとiDeCo+
合算で6.2万円
3.9万円
第3号加入者 iDeCoで2.3万円 iDeCoで2.3万円 変わらず
第4号加入者 iDeCo・国民年金基金
合算で6.8万円
iDeCo・国民年金基金
合算で7.5万円
0.7万円
第5号加入者 iDeCo・企業年金等
合算で6.2万円

第1号加入者、第4号加入者の場合、現行の国民年金基金と合算の拠出限度額6.8万円/月が、7.5万円/月に引き上げられます。

第2号加入者は、現行では企業年金あり・なしにより拠出限度額が以下のように異なっていました。

  • 企業年金ありの場合:企業年金とiDeCoの合算で月額5.5万円
  • 企業年金なしの場合:月額2.3万円

これが、企業年金あり・なしに関わらず、拠出限度額は月額6.2万円に引き上げられます。
ただし、企業年金ありの場合は、iDeCoと企業年金などを合算した金額になります。

第3号加入者の限度額の月額は2.3万円で現行の金額と変わりません。
新設された第5号加入者は、iDeCoと企業年金等合算で月額6.2万円が拠出限度額となります。

まとめ

以上、2026年のiDeCoの主な改正点について見てきました。
第5号加入者としてiDeCoを活用するためには、老齢基礎年金を受給していないなどの条件があります。iDeCoを70歳未満まで活用するためには、老後の資金設計を慎重に検討しておくことが必要です。