「海外の不動産に投資してみたい」「米国投資の新しい方法にチャレンジしたい」。そんな人の選択肢となるのが米国リート(REIT=不動産投資信託)を投資対象とする投資信託です。米国リートは非常に大きな市場で、分散投資効果が大きく、今後も安定した成長が期待されています。米国リートの魅力とともに、注目の米国リートファンド6本をまとめました。

  • 米国の恵まれた経済環境とリート特有の高い利回りが米国リートの魅力
  • 日本の投資家は米国リートを投資対象とする投資信託が購入しやすい
  • コストの低いインデックスファンドや純資産総額の大きいアクティブファンドが候補

米国リート市場は時価総額世界一

米国リート市場は、日本を含む各国のリート市場の中で、時価総額で世界一の規模を誇ります。米国の底堅い経済成長を下支えに、米国リートも安定した成長を続けており、米国の株式や債券などの資産クラスと比較しても高い配当利回りを維持しています。

米国リートの特徴として、利益の大部分を配当金として支払うことにより、法人税が実質的に免除されることが挙げられます。この特有の税制が、相対的に高い配当利回りをもたらしています。株式投資において、税引後利益から配当金をどのくらい出すかを一般事業会社自身が決定するのとは対照的です。

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したがって、米国リートの魅力は、米国の恵まれた経済環境とリート特有の高い利回りがかけ合わされた点にあるといえます。今後、米国経済は米中貿易摩擦などの影響を受けることも懸念されますが、リートは内需型の投資であるため、グローバル経済の影響を受けづらいこともポイントです。

日本の投資家が米国リートに手軽に投資する手段として、米国リートを投資対象とする投資信託を購入する方法があります。

以下、代表的なファンドをご紹介します。(データは2021年9月16日時点のものです)

コストの低いインデックスファンドを選ぶなら

SMT 米国REITインデックス・オープン

信託報酬(税込) 年0.605%
純資産総額 2.00億円
資産運用会社 三井住友トラスト・アセットマネジメント

住宅、物流施設、商業施設などの幅広い不動産にバランスよく投資するインデックスファンドです。S&P米国REIT指数に連動した運用成果を目指しています。販売網はネット証券が中心です。

eMAXIS 米国リートインデックス

信託報酬(税込) 年0.66%
純資産総額 13.04億円
資産運用会社 三菱UFJ国際投信

S&P米国REIT指数に連動した運用成果を目指すファンドです。「SMT 米国REITインデックス・オープン」に比べると販売網が若干広いことに特徴があり、ネット証券はもちろん一部地方銀行系証券会社でも販売されています。

iシェアーズ 米国リート ETF

信託報酬(税込) 年0.2200%程度
純資産総額 144.34億円
資産運用会社 ブラックロック・ジャパン

信託報酬が低い上場投資信託(ETF)です。米国の不動産投資信託証券で構成されるFTSE Nareit Equity REITS Indexへの連動を目指しています。できるだけ手数料をおさえて、米国不動産に幅広く投資したい人に向くファンドです。

純資産総額の大きいアクティブファンドを選ぶなら

ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)

信託報酬(税込) 年1.672%
純資産総額 6629.18億円
資産運用会社 大和アセットマネジメント

米国リートの市場平均以上の運用成績を目指すアクティブファンドです。米国不動産専門家チームによる精緻な分析が行われ、組入銘柄も丁寧に選出されています。国内大手運用会社ならではの、きめ細かな情報提供(定期的なファンドレポートなど)も安心材料のひとつです。

フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)

信託報酬(税込) 年1.54%程度
純資産総額 6516.84億円
投資運用会社 フィデリティ投信

米国リートのアクティブファンドのなかでも、取扱金融機関が多いものがこちらです。ネット証券だけでなく銀行などでも幅広く取扱われており、販売窓口が広い点も純資産総額が大きくなっている要因でしょう。高成長の米国不動産に幅広く投資できる、日本を代表する米国リートファンドのひとつです。

新光 US-REITオープン『愛称:ゼウス』

信託報酬(税込) 年1.683%
純資産総額 4800.45億円
資産運用会社 アセットマネジメントOne

こちらも市場平均を上回る運用成績を目指すアクティブファンドです。2015年にはモーニングスター社の「Fund of the Year 2015」に選出されたこともあり、実績のあるファンドとなっています。取扱金融機関が多く、比較的購入しやすいでしょう。

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