1日で5%を超える暴落は過去10年間で9回

2018年12月25日、クリスマス。株の国からやって来たサンタさんがくれたのはプレゼントではなく、株価の大暴落でした。
この日、日経平均株価の終値は19155.74円で、前日比1010円もの大幅下落。2万円の大台を大きく割り込む結果となりました。

今回の下落幅は、割合で表すと-5.01%となりました。過去10年間で、日経平均株価の終値が1日で5%を超える大幅下落となったケースは、今回を含めて全部で9回ありました。

日付 日経平均株価
(終値)
前日比(円) 前日比(%)
2011年3月15日 8,655.00 -965.49 -10.04%
2016年6月24日 14,952.02 -1286.33 -7.92%
2013年5月23日 14,483.98 -1143.28 -7.32%
2013年6月13日 12,445.38 -843.94 -6.35%
2011年3月14日 9,620.49 -633.94 -6.18%
2016年2月9日 16,085.44 -918.86 -5.40%
2016年11月9日 16,251.54 -919.84 -5.36%
2013年5月30日 13,589.03 -737.43 -5.15%
2018年12月25日 19,155.74 -1010.45 -5.01%

この10年で最大の下落は、東日本大震災直後の2011年3月15日でした。震災が発生した3月11日は金曜日だったため、14日が震災後最初の営業日だったのですが、その14日に6.18%下げて、その翌日さらに10.04%下げるという、非常に厳しい相場となりました。

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2016年6月24日は、記憶に新しい「ブレグジット」の翌日です。英国のEU離脱を問う国民投票で、市場の予想(もしくは期待)に反して「離脱」が過半数を上回ったことで、世界の株式市場は大混乱に陥りました。

2013年5月23日は、これといった大きな事件はありませんでしたが、背景として中国経済の失速感や、日銀の金融緩和への期待が裏切られた市場の失望感があり、売りが売りを呼んで暴落につながったようです。

暴落から30営業日後の日経平均株価は「6勝1敗」

ここで気になるのは、暴落のあとの株価の動きです。
暴落の翌日に日経平均株価に投資したとして(実際に投資する方法として、インデックス型の投資信託やETF(上場投資信託)などがあります)、その後の株価がどう変化したかを見てみましょう。

暴落日 暴落日の
終値
暴落日の
翌営業日の
終値
暴落日の
10営業日後の
終値
暴落日の
30営業日後の
終値
2011年3月15日 8655.00 9093.72 9708.79
(6.76%)
9691.84
(6.58%)
2013年5月23日 14483.98 14612.45 12904.02
(-11.69%)
14018.93
(-4.06%)
2013年5月30日 13589.03 13774.54 12445.38
(-9.65%)
14472.58
(5.07%)
2013年6月13日 12445.38 12686.52 13213.55
(4.15%)
14129.98
(11.38%)
2016年2月9日 16085.44 15713.39 15915.79
(1.29%)
16892.33
(7.50%)
2016年6月24日 14952.02 15309.21 15106.98
(-1.32%)
16650.57
(8.76%)
2016年11月9日 16251.54 17344.42 18333.41
(5.70%)
19427.67
(12.01%)
    平均騰落率 -0.92% 6.63%

※カッコ内は暴落日の翌営業日との増減比

株価が暴落してから10営業日後では、暴落翌日の終値からのプラスが4回、マイナスが3回と拮抗していますが、30営業日後では日経平均株価がマイナスだったのは1例のみ。6勝1敗という成績です。しかも、そのうち2回は10%を超える大幅な上昇でした。平均騰落率を見ても、10営業日後ではまだマイナスですが、30営業日後では6.63%ものプラスとなりました。
つまり、過去の例に沿うならば、株価が暴落した翌営業日に日経平均株価に投資した場合、30営業日(約1カ月半)持ち続けていれば、7分の6の確率で値上がりすることになります

果たして今回のクリスマスの大暴落は、バレンタインデーの時期に季節外れのプレゼントを運んでくれるのでしょうか?

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