2024年に始まった「新NISA」をきっかけに、たくさんの人が新たに資産運用を始めました。NISAで最も人気の金融商品は、世界株式や米国株式を対象とするインデックス型の投資信託ですが、このところ個別株投資にチャレンジする若い方も増えているようです。
女性向け資産運用スクール「ハナミラ」を運営する松下りせさんに、このNISA全盛時代に株式投資をする意義や、NISAの活用法についてお話をうかがいました。

松下りせさん

株式会社ハナミラ 代表取締役CEO
松下りせさん
1990年生まれ、慶應義塾大学文学部卒。好きな仕事をする中で、お金やキャリアについて悩みを抱え、将来の不安を解消すべく株式投資をスタート。「自分の人生が好きになり、未来が楽しみになる女性を増やしたい」と、2020年3月より女性に株式投資を教え始める。最愛の“推し”銘柄を見つけるという独自の投資方法を実践すると、投資初心者でも、月に100万円の利益を出したり、資産を10倍にしたりする女性が続出。現在は、株式投資を中心とした女性向け資産運用スクール「ハナミラ」を主宰。

前回(2023年)のインタビューはこちら▼

株式投資は「推し活」だと思えば楽しい!

NISAで投資を始めた人が「もっと増やしたい」

2024年1月からNISAの制度が変わって、新たに資産運用を始めたという個人投資家の方が大きく増えました。松下さんのセミナーやスクールに来られる方に、新NISA以前と以後で変化はありましたか?

松下さん 投資に対する注目度が大きく上がったのを感じています。セミナーに来る方や、スクールへの入会を検討してくださる方の中にも、NISAで積立投資をしているという方が増えました。

アート投資を資産形成に!

私が独立して投資を教える事業を始めた2020年には、投資なんて何もしていないという方が多かったのですが、今はだいたい半分くらいの方がNISAで投資信託などに投資している印象で、YouTubeなどで情報収集をしている方も多いですね。

NISAで積立投資を始めている方は、どんなきっかけで個別株のセミナーに来られるのでしょうか?

松下さん やはりシンプルに、「もっと増やしたい」という気持ちだと思います。

最近の市況だと、大半の方が積立投資で収支はプラスになっていると思いますが、より大きなリターンを望める手段がないかと考えたときに「株がいいのでは」ということで、株式投資に興味を持たれる方が多いようです。

株式投資のきっかけは、自分の身近なところにある

世界株や米国株の株価指数に連動するインデックス投資と比べて、個別株への投資は考えるべきことが多く、投資初心者にとってそこが最初のハードルになると思います。どのようなアドバイスをしているのでしょうか?

松下さん 最初から難しいことを考えるのではなく、「まずは身近なところから、自分がわかる範囲でやりましょう」ということを伝えています。

株式投資では世の中の大きな動き、たとえば「トランプ関税」のような政治や外交に関する話題も株価が動く要因になります。今では私もそうした情勢を踏まえた話もするようになりましたが、私も最初から政治や外交に詳しかったわけではなく、投資をしながら少しずつ学んでいきました。

専門家の人の難しい話を聞くと、「株式投資で成功するにはこんなに勉強しないといけないのか」と身構えてしまうかもしれません。確かに世の中の動きを知ることも大事ですが、個別株のおもしろいところは、世の中の大きな動きと違う文脈で株価が上がったり下がったりすることです。

「身近なところ」というのは、たとえば自分が毎日使っているような、身近な商品やサービスを想像するとわかりやすいと思います。

「このサービスを提供している会社はすごくいい事業をしている」
「この会社の社長はいいことを言っているから、今後も成長してくれそうだ」

という印象を大切にしながら、これから伸びていくと感じられる企業に投資できれば、投資初心者でも成功しやすいのではないかと思います。

松下りせさん
「経済の難しいことを知らなくても、身近なところに株式投資のきっかけはある」

銘柄選びの4つのポイント

日本には上場企業が4000社ほどあります。この中から有望な投資先をどのように見つけるのはたいへんだと思いますが、どのようなアドバイスをしているのでしょうか?

松下さん 見るべきところは大きく4つあると思います。

1. 売上や業績など、目に見える結果を残しているか?
2. その会社の事業や商品、サービスを素敵だと思えるか?
3. すでに伸びきった企業ではなく、ここから伸びしろがあると思えるか?
4. 経営者のメッセージなどを見て、良い人だと思えるか?

もちろん業績は大切で、数字を確認することも必要ですが、それだけではなく定性的なところ、まだ数字に表れていないところを見ることも大切です。そのひとつが、経営の人となりを見ることです。「この社長は素敵だな」と思うところから始めても、いい投資ができると思っています。

とはいえ、中にはトップが口だけ立派なことを言っていても、中身が伴わないこともあります。事業やサービスをしっかり確認することも大事です。