日本も「金利ある世界」になり、日本国債への関心も高まっています。ETF(上場投資信託)でも日本国債を投資対象にしたものが2026年1月に5本上場され、選択の幅が広がりました。今回はETFを活用した日本国債の運用について見ていきます。

  • 固定金利の債券は購入時に収益が計算できるが、信用リスクがあり元本保証ではない
  • 現時点で日本国債に投資するETFは7本。うちアクティブ運用型5本は最近上場
  • ラダー型運用は金利変動リスクを抑える効果があるが、大きなリターンを狙えない

国債とは?

国債は、国が必要なお金を調達する目的で発行する、借用証書のようなものです。国債の多くは、発行から償還(満期)まで利率が変わらない固定金利型で発行されます。

個人が購入できる日本国債は、個人向け国債(固定金利型3年、5年、変動金利型10年)と新窓販国債(固定金利型2年、5年、10年)です。償還までの期間が20年、30年、40年の固定金利型の超長期債も発行されますが、こちらは主に銀行、証券会社、保険会社など機関投資家に向けたものになります。ただし、既発債を個人投資家へ販売している証券会社もあります。

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国債など債券の特徴は、償還時には額面金額で元本が返済されるため、固定金利のものであれば購入時点で償還まで保有した収益が計算できる点です。そのため、個人の方が個別の国債に投資する場合、償還まで保有するのが一般的な投資スタイルになります。
ただし、発行体がデフォルト(債務不履行)に陥るかもしれない信用リスクは存在しますので、預貯金のような元本保証の金融商品ではありません。

以上が日本国債の概要になります。

主に日本国債を投資対象にしているETF

主に日本国債を投資対象にしているETF(上場投資信託)は、2026年2月25日現在7本あります(図表1)。
その内訳は、インデックス運用型(市場平均への連動を目指して運用)が2本、アクティブ運用型が5本です(償還残存期間1年未満の短期の日本国債を投資対象にしている『iシェアーズ 円高フォーカスETF』は除外しています)。

【図表1】日本国債を主な投資対象とするETF
コード 銘柄名 運用会社
2561 iシェアーズ・コア 日本国債ETF ブラックロック・ジャパン
236A iシェアーズ 日本国債7-10年 ブラックロック・ジャパン
492A One ETF 日本国債 高クーポン(平均残存10年未満) アセットマネジメントOne
493A One ETF 日本国債 1-3年 アセットマネジメントOne
494A One ETF 日本国債 3-7年 アセットマネジメントOne
495A One ETF 日本国債 7-10年 アセットマネジメントOne
496A One ETF 日本国債 17-20年 アセットマネジメントOne

アセットマネジメントOneの『One ETF 日本国債』の5本は、2026年1月20日に上場された新しいETFです。

インデックス型は、『iシェアーズ・コア 日本国債ETF』がFTSE日本国債インデックス、『iシェアーズ 日本国債7-10年』がFTSE 日本国債7-10年インデックスに連動する運用を目指しています。

アクティブ運用型の『One ETF 日本国債 高クーポン(平均残存10年未満)』は、名称が示す通り平均の残存期間が10年未満になるように組み入れ、直近の10年国債に利回り上回る運用を目指します。
それ以外の、1-3年、3-7年、7-10年、17-20年もアクティブ運用型です。一般的に残存期間が長い方が高い利回りが期待できます。ただし、価格変動リスクも高くなる点に注意が必要です。

上記4本の運用方法は、残存期間に該当する国債を同額保有するラダー型運用です。

ラダー型運用とは?

ラダー型運用は、図表2のように、国債を償還残存期間ごとに組入比率をほぼ均一にして運用する運用方法です。

【図表2】ラダー型運用のイメージ 残存期間3-7年の例
ラダー型運用のイメージ
出所:東京証券取引所『One ETF 日本国債 3-7年』資料を参考に筆者作成

上記のような期間を設定した運用の場合、残存期間が3年未満になった国債を売却して、新たに残存期間6~7年の国債を組み入れて運用を継続していきます。

ラダー型運用のメリットは、残存期間ごとに均等に保有することで、金利変動リスクを軽減する効果が期待できる点です。
一方、デメリットは大きなリターンを期待できない点が挙げられます。

まとめ

以上、東証に上場している、主に日本国債を運用対象にしたETFについて見てきました。

ETFを利用するメリットとしては、個別の国債のように償還を気にせず投資を継続できる点や、個人の方が投資しづらい残存期間(17-20年)への投資ができる点などがあります。

ただし、ETFの分配金は運用成果などにより変動し、個別の国債(固定金利型)の利子のように一定の金額が受け取れるわけではない点は押さえておきましょう。