いろいろな不動産会社を取材してきて

筆者は普段、雑誌に掲載される記事広告(記事のような体裁の広告)を制作しています。ここ数年、マネー誌やビジネス誌の仕事で最も多いテーマは「賃貸経営」です。
賃貸経営というと、みなさんはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。

最近、大手住宅メーカー「レオパレス21」の施工不良問題が大きな話題になりました。少し前には女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営会社が破たんしたニュースもあり、投資対象として好意的な印象を持ちにくいかもしれません。

賃貸経営
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筆者がこれまで取材をさせてもらった会社を振り返ってみると、全部で13社ありました。具体的には、旭化成ホームズ、エグジスタンス、カーサプロジェクト、ギブコム、シノケン、大成ユーレック、大東建託、大和ハウス工業、トーシンパートナーズ、フィルカンパニー、フェイスネットワーク、ボルテックス、水戸大家さんの13社です。

不動産投資を提案するのはどの会社も同じですが、そのアプローチは全然違います。大きく分類すると、自社で投資用物件の開発を行う「デベロッパー型」と、優良な中古物件を仕入れる「仲介型」に分かれます。使用する建材にこだわりがあったり、ローコストの施工に強みがあったり、アフターフォローを重視していたり、注力するポイントはさまざまです。

実際に投資したわけではないので、個々の会社を評価することはできません。あくまで個人的な印象に過ぎませんが、今回は筆者が興味を惹かれた会社のひとつ、カーサプロジェクトを紹介したいと思います。

住みたい人は多いのに、物件数が少ない戸建賃貸

カーサプロジェクトは、戸建賃貸住宅「casita(カシータ)」を提供しています。マンションやアパートではなく、一戸建ての賃貸を取り扱う会社の取材が初めてだったこともあり、とても新鮮に感じられました。

トラリピインタビュー

戸建賃貸のメリットは「マンションやアパートほど広い土地を必要としない」「初期投資が少なく、早く回収できる」「入居期間が長期になりやすい」などたくさんあります。詳細は公式ページに譲りますが、「需要が多く供給が少ない」という利点は肌感覚的にもうなずけるところです。筆者自身、一戸建てに住みたくて不動産サイト「SUUMO」で探したことがありますが、マンションと比べて驚くほど選択肢が限られていました。

筆者に限らず、日本には一戸建てに住みたい人が多いようです。国土交通省が発表した平成29年度「土地問題に関する国民の意識調査」によれば、望ましい住宅の形態は「一戸建て」と答えた人の割合が64.9%、「マンション」は10.2%となっています。

【図表】望ましい住宅の形態
【図表】望ましい住宅の形態
出所:国土交通省・平成29年度「土地問題に関する国民の意識調査」より編集部作成

「ニーズがないから市場がないのではなく、市場がないからニーズが掘り起こされていないだけ」。そう考えたのがカシータ開発の出発点だったそうです。

1000万円前後で長期優良住宅を建てられる

不動産投資である以上、もちろん地震などの天災リスクはあります。アパートやマンションの1室と比べてリフォーム費用が高くなるなど、戸建賃貸ならではのデメリットが存在することにも触れなくてはいけません。

一方で、1棟1000万円前後で建てられるのは戸建賃貸ならではの魅力です。しかもカシータは税制面のメリットを受けられる「長期優良住宅」であり、低価格と高品質を両立しています。2棟建てれば、1棟は自分で住み、もう1棟の家賃でローン返済といった運用も可能とのこと。そのためには少し広めの土地が必要なわけですが、「それはいいなあ」と素直に思いました。

マンションやアパートといった集合住宅の賃貸経営物件が飽和状態に近づく今、もしかしたら不動産投資の新たなスタンダードになるかもしれません。

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