100万円を20年間預けて200円か、2万円か

経済や金融に詳しくない人でも、「ゼロ金利」や「マイナス金利」という言葉は聞いたことがあるでしょう。日本銀行がゼロ金利政策を始めたのは1999年2月。もう20年も前のことです。2016年2月にはマイナス金利政策が導入され、3年以上が経ちました。
 
ゼロとかマイナスとか言われると、「銀行に預けてもお金は増えないんだ」と思いますよね。実際、2019年5月現在の一般的な銀行の普通預金金利は0.001%。100万円を1年間預けても10円しか増えません(税引前、以下同じ)。単純に掛け算すれば20年預けても200円にしかならず、イメージとしてはまさに「ゼロ」な感覚です。

ではもし、この金利が100倍(0.10%)になったらどうでしょう。100万円を1年間預けると、1000円の利息が付きます。20年後は2万円です。これをどうとらえるかは人それぞれだと思いますが、少なくとも「ゼロ」の世界からは抜け出せた気がしませんか?

例えばこれが定期預金なら、預ける期間や金額を考えなければならず、ちょっと面倒です。いざというときに引き出しにくい難点もありますし、寝かせておけるお金なら投資に回したほうがいいかもしれません。

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でも同じ普通預金なら、20年後に200円より2万円のほうが嬉しいですよね。貯蓄に励む資産形成層であれば、預け入れる金額もだんだん多くなり、金利のメリットを感じやすいでしょう。仮に1000万円預ければ、毎年1万円の利息が付きます。老後資金の寿命を延ばすうえでも、意外と役に立ってくれそうです。

【図表】利息イメージ

金利0.001%の場合

  1年 10年 20年
100万円 10円 100円 200円
1000万円 100円 1000円 2000円

金利0.10%の場合

  1年 10年 20年
100万円 1000円 1万円 2万円
1000万円 1万円 10万円 20万円

※いずれも単利計算。実際には、元本と利息の合計額に対して新たな利息が付く「複利効果」が働きます

普通預金の金利を100倍にできる銀行3選

GMOあおぞらネット銀行 0.11%

GMOクリック証券との口座連携サービス「証券コネクト口座」を利用することで、普通預金金利が0.001%から0.11%へとアップします。GMOクリック証券とGMOあおぞらネット銀行の口座開設が必要ですが、手続きは同時にできます。株や投資信託などを売買する必要はなく、コストもかからないため、安心して利用できます。

楽天銀行 0.10%

楽天証券との口座連携サービス「マネーブリッジ」を利用することで、普通預金金利が0.10%になります。証券と銀行の口座開設は同時にでき、利用コストもかかりません。投資はせず、普通預金だけの利用もOKです。

東京スター銀行 0.10%

給与振込口座に指定すると、普通預金金利が0.001%から0.10%へとアップします。特段の手続きは必要なく、取引明細の摘要に「給与振込」と記載があれば優遇金利が適用されます。

※金利や適用条件は2019年5月現在。詳細は各社HPで確認ください


「口座開設だけでも面倒くさい」と思ったあなた。よくわかります。苦労を乗り越えた先に、利息のご褒美が待っていますよ

すでに投資している人も、待機資金の置き場を見直そう

「日本は低金利だから銀行に預けてもお金は増えません。だから投資をしましょう」。こんな話をよく見聞きしますが、だからと言って普通預金をまったく利用しない人はいないでしょう。しかも、どの銀行に預けるかで意外と差が出るものです。

これから投資をしようと思っている人は、まずは預金金利を上げることからスタートしてはどうでしょうか。GMOあおぞらネット銀行や楽天銀行は、証券口座の開設が金利アップの条件であるため、投資の準備もできて一石二鳥といえます。

すでに投資している人も、待機資金の置き場として普通預金の口座を使っているでしょう。その金利がどうなっているか、一度見直してみるといいかもしれません。

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