豊かな人生とは何をもって言うか、その指標はお金だけでしょうか? ビジネスを成功させた人に訊くと「人に恵まれた」エピソードが必ず語られます。コロナ禍を体験し、先が見えない世の中だからこそ「人と繋がる」ことの大切さが身に沁みます。“人”という字が支え合っているように、この先どんな人と出会っていくかは、人生において大切な自己投資になります。この連載では、専門知識に秀でたスペシャリストとの出会いがもたらすサクセスへの道を探求していきます。第2回は債権回収のプロ、石川巌さんに聞く自己投資術!(聞き手=さらだたまこ)

石川巌さんの写真
石川 巌 (いしかわ いわお)さん
株式会社さくら経営 取締役 経営支援部部長。消費者金融4年、事業者向け金融12年、事業者向け金融会社系債権回収会社4年、銀行系債権回収会社4年、弁護士事務所に4年勤務後、平成27年3月に株式会社さくら経営入社。平成30年9月より、同・経営取締役。中小企業の経営者に寄り添いながら、人生の再生をサポート。

借りたお金は、期限までに返していますか?

今回は、お金の貸し借りのお話です。
人生、お金の貸し借り無しで生きて行くわけにはいきません。
ポイントを貯めてのお得なクレカ払いも借金の一種ですし、ローンを組んでの分割払いもあるでしょう。

いや、それだけでなく、スマホのアプリやクレカでのキャッシュレス決済が普及している現在は、債務超過に陥る“ペイ破産”の危険も身近に潜んでいて、他人事とはいえないかも!

特に、毎月のお給料よりも支出が多い生活を続け、クレカ頼みの人は要注意! クレカの引き落とし時に通帳に入金できず、滞納したらレッドカードです。

それでも、督促状が来ても「ちょっとぐらいの滞納ならいいか」と甘く見てる人がいます。放置は禁物。いずれ、会社に給料の差し押さえが通達されて強制執行で、職場での信用が丸潰れなんて事にもなりかねません。延滞損害金も請求されるわ、ブラックリストに載って、その後はローンも組めなくわで、踏んだり蹴ったりです。

今はまだ、先行き不安なコロナ禍にあって、明るい光は見えてはきませんが、アフター・コロナを見据えて、これまでの人生にまといわりついた様々なものをリセットしたり、オーバーホールを考えていく中で、見直したいのが「人生の債権回収・債務整理」です。

債権回収といえば、貸したお金を回収することで、債務整理は借りたお金をキレイにすることです。お金だけではなく、人生には様々な“貸し借り”があると思いますが、この混沌とした時代を生き抜いていくためにも、一度、今の時期にすっきりさせることは、とても大事なけじめだと思います。

もちろん、この先、世の中の状況がもっと厳しくなっていくと、さらにお金を借りなければならないこともありますし、またお金を貸してと頼まれることもあるでしょう。
しかし、今、この時代だからこそ、お金の貸し借りについては、もっと意識高い系でいたいと思うのです。自戒も込めて!

借金の返済のイメージ
毎月のお給料よりも支出が多い、クレカ頼みの人は要注意!

お金にルーズだと、かけがえのないものを失う

そこで今回は、債権回収のプロとして、消費者金融を皮切りに、サービサー(債権回収会社)などでの経験豊富な石川巌さんに、お話を伺いました。

債権回収というイメージから、いかつい強面の方だろうと勝手に想像していたのですが、外見にも、とても温厚なお人柄がにじみ出ている石川さんです。

さて、早速本題に。
「多額の借金を貯め込む人たちに共通するのは、一度だって借りたお金を返していないというケースです」と石川さん。

「もとはといえば、取引先へ支払うお金が払えなくて、事業の運転資金を借りたことが始まり。しかし、運転資金がすぐ底をつくので、親、きょうだい、親せき、友達……と、あちこちから、お金を工面してくるのですが、回数も重なると、もう誰も貸してくれなくなる。テレビでCMをやっているような全ての金融会社からもお金を借りつくし、審査で弾かれる状態になってしまう。それでも、なお、そういうタイプの人は、『まぁ仕方ない。何とかなる』と思って、その上、当たり前のような顔をして、借りたお金は1円も返そうとはしないのです。そして、『来月まで待ってくれ』を常套句に返済を先延ばしにするのです」と。

確かにいますよね。お金を借りに来るときは平身低頭。でも、なんだかんだと理由をつけて、一向に返さない人!
それを周囲に愚痴ると、「貸した方が悪い、あいつに金を貸すって、あげたも同然だから」といわれて、こっちが責められ、諦めるしかないかなと思うことも。

しかし、石川さんは、「借りたお金は、本来はすぐに返すべきものです。期日まで待ってもらうにしても、約束の期日に返さないのは、約束違反です。約束を破るということは、社会での信頼を失う行為です」と、きっぱり!

失意のイメージ
借金を返さないのは約束を破る愚劣な行為で、社会的信頼を失う

全くその通りで、「貸したお金が返ってこない」とボヤくだけでなく、反対に、持ち合わせがなくて、立て替えてもらったお金を「いつでもいいよ」という好意に甘えて、ずっと借りっぱなしになってることなどないだろうか? と、我が身を振り返ってしまいました。

ほんの少額であっても、お金の貸し借りにルーズであることは、人生において、「信用・信頼」というかけがえのないものを失うわけで、そのリスクの方がどれだけ大きいか、ということを改めて考えてみたいと思います。

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