投資にはリスクがつきものであり、必ず成功するとは限りません。失敗すれば、大切なお金を失ってしまう可能性もあります。投資初心者の方は、まずはリスクを抑えた投資から始めるのも一案です。そこで今回は、ローリスク投資の方法を3つ紹介します。

  • 個人向け国債・地方債、貯蓄型保険は元本割れの懸念が少ない
  • 投資信託は、債券ファンドやバランスファンドが比較的低リスク
  • リスクが高い商品であっても少額だけ購入すれば低リスク投資ができる

ローリスク投資1 個人向け国債・地方債

個人向け国債・地方債は、国や地方自治体が発行している債券です。債券とは、国や企業などの発行体が、投資家から資金を借り入れるために発行する有価証券のことを指します。

債券の最も大きなリスクは、発行体が破綻してしまうと、お金が戻ってこなくなる可能性があることです。国や地方自治体の場合は、実際に破綻してしまう可能性は低いと考えられます。また、国内の国債・地方債であれば、為替の変動リスクもなく、安定した運用が期待できます。

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個人向け国債・地方債は破綻するリスクが低い半面、高い利回りは得られません。特に日本は超低金利が続いており、個人向け国債・地方債の利率も非常に低くなっています。たとえば2021年12月時点で、個人向け国債の固定3年、固定5年、変動10年のいずれも利率は年0.05%(税引き後は約0.04%)となっています。

個人向け国債・地方債はローリスク・ローリターン投資の代表格といえるでしょう。

個人向け国債ホームページ
破綻などのリスクが低い個人向け国債は、ローリスクな金融商品として広く親しまれている(画像は財務省の個人向け国債ホームページ

ローリスク投資2 貯蓄型保険

貯蓄型保険とは、月払いや年払いなどで長期間積み立てを行い、満期時に保険金が受け取れる生命保険です。満期まで積み立てを継続することで、払い込み保険料よりも多くの保険金を受け取れます。つまり、払い込んだ保険料と保険金の差額が、運用差益といえます。

貯蓄型保険のメリットは、生命保険としての機能もある点です。払い込み期間中に死亡した場合は、保険料の払い込み途中であっても、保険金を満額受け取れます。よって、資産形成をしながら万が一の事態に備え、家族に財産を遺すことが可能です。

トラリピインタビュー

また、貯蓄型保険の払い込み保険料は、生命保険料控除の対象になるため、最大年間4万円の所得控除が適用されます。運用益だけでなく、税制面での利益を享受できる点も、貯蓄型保険のメリットのひとつです。

ただし、途中解約をすると元本割れする場合がある点が貯蓄型保険のデメリットです。貯蓄型保険は長期間の契約となるため、今後の出費予定なども検討したうえで、無理のない保険料水準で契約するようにしましょう。

ローリスク投資3 投資信託

投資信託は、国内外の株や債券、不動産など多様な資産に投資ができます。ファンドマネジャーが多くの投資家から資金を集めて運用するため、少額から分散投資できる点が投資信託のメリットです。

投資信託はあくまでも投資をする際の器であり、重要なのは中身です。株へ投資をしているものなどリスクが高い商品も含まれるため、商品選定をしっかりと行うことが重要です。ローリスクを求める場合は、債券を投資対象とする投資信託から検討するといいでしょう。国内外の債券や株式、不動産など多様な資産に投資できるバランスファンドも比較的低リスクと考えられます。

安全性
ローリスクで投資したい場合、投資信託なら債券など安定性が高い資産に投資している商品を選ぶ

投資信託を購入する際、リスクを下げる手法として取り入れたい方法が、購入タイミングの分散です。一度にまとまった金額を投じるのではなく、購入時期を分散させることで高値づかみのリスクを低減することができます。例えば「毎月1万円」など金額を決めて積立投資を行うことで、自動的に購入タイミングを分散できます。

投資額を抑えることでもリスクを下げられる

低リスクの商品を選ぶことだけがローリスク投資ではありません。リスクが高い商品を少額だけ購入することも、選択肢のひとつです。近年は、SBI証券や松井証券など、100円から投資信託やFXで投資ができるサービスも多くあります。

また、dポイントや楽天ポイントなどのポイントで運用ができるサービスもあり、現金を使わずに投資を始めることもできます。自分にあった投資方法を探してみましょう。

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