高い成長性が期待できるAI(人工知能)の分野に、投資家の関心が集まっています。本記事では、AI分野に投資する投資信託(投信)をランキング形式でまとめるとともに、運用成績やコストを比較します。

※本記事で取り上げるのは、AI関連企業に投資する投資信託です。AIを活用して運用する投資信託ではないことにご注意ください

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AI関連企業の売上高は上昇傾向

AI(Artificial Intelligence)は、人間のように自ら学習し、発達していくシステムのことを指します。すでにビッグデータの分析や機械学習などに利用されており、活躍の場は日々、拡大中。

インターネットの登場が私たちの生活を大きく変化させたように、今度はAIが人間社会に大きなイノベーション(技術革新)をもたらすのではないかと注目されています。AI関連企業の売上高も上昇傾向にあり、有望な投資先としても期待できるでしょう。

AI関連企業に投資する投資信託の純資産残高ランキング

ファンド名 純資産
(百万円)
過去1年の
騰落率
信託報酬
(税込)
運用会社
1 グローバルAIファンド 202,801 25.3% 1.9250% 三井住友DSアセット
マネジメント
2 野村 グローバルAI関連
株式ファンド Bコース
104,160 10.5% 1.7050% 野村アセット
マネジメント
3 野村 グローバルAI関連
株式ファンド Aコース
101,720 10.3% 1.7050% 野村アセット
マネジメント
4 ダイワ・グローバルIoT
関連株ファンド -AI新時代-
(為替ヘッジなし)
77,050 23.5% 1.8051% 大和アセット
マネジメント
5 ニッセイAI関連株式ファンド
(為替ヘッジなし)
46,624 20.6% 1.8925% ニッセイアセット
マネジメント
6 ニッセイAI関連株式ファンド
(為替ヘッジあり)
43,222 19.7% 1.8925% ニッセイアセット
マネジメント
7 グローバルAIファンド
(為替ヘッジあり)
31,325 25.9% 1.9250% 三井住友DSアセット
マネジメント
8 ダイワ・グローバルIoT
関連株ファンド -AI新時代-
(為替ヘッジあり)
21,110 25.5% 1.8051% 大和アセット
マネジメント
9 ニッセイAI関連株式ファンド
(年2回決算型・為替ヘッジあり)
7,058 19.9% 1.8925% ニッセイアセット
マネジメント
10 ニッセイAI関連株式ファンド
(年2回決算型・為替ヘッジなし)
5,943 20.4% 1.8925% ニッセイアセット
マネジメント
11 ニッセイ・ジャパンAI関連
株式ファンド
2,917 8.9% 1.6940% ニッセイアセット
マネジメント
12 グローバルAIファンド
(予想分配金提示型)
2,908 1.9250% 三井住友DSアセット
マネジメント
13 イノベーション・
インデックス・AI
822 32.8% 0.8195% 三井住友DSアセット
マネジメント
14 グローバルAIファンド
(為替ヘッジあり予想分配金提示型)
418 1.9250% 三井住友DSアセット
マネジメント
15 Oneフォーカス AI 351 0.4950% アセット
マネジメントOne

※投資対象とする指定投資信託証券を含む、投資者が実質的に負担する信託報酬
データは2020年5月29日時点。各運用会社のホームページや運用報告書をもとに編集部作成
設定後1年以内の場合、「過去1年の騰落率」欄は空欄

純資産残高で選ぶなら①:グローバルAIファンド

2020年5月末時点で、もっとも純資産残高の多い投資信託は三井住友DSアセットマネジメントの『グローバルAIファンド』です。純資産が多い=より多くの人が資産を預けている観点から、もっとも人気のファンドともいえるでしょう。

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同ファンドでは、AIテクノロジーそのものを開発する企業だけでなく、AIの開発に必要な技術や、AIを活用したサービスを提供する企業にも投資するのが特徴。AI産業の上流から下流までを幅広く投資対象にしています

今回比較した投信の中では比較的運用期間が長いこともあり(2016年9月設定)、2020年5月末時点の設定来の騰落率は92.0%。コロナショックからも力強い回復を見せました。

筆者は以前、同ファンドのファンドマネージャーさんの取材に同席させていただいたことがあります。「多くの産業における成長ドライバーになるAI分野への投資は、単なるテーマ型投資に留まらず、幅広い業界への分散投資ともいえる」とおっしゃっていたのが印象的でした。

『グローバルAIファンド』には為替ヘッジあり/なし、予想分配金提示型の為替ヘッジあり/なしの、計4つのバリエーションがあります。2020年5月末時点では、シンプルな為替ヘッジなしタイプがダントツで人気のようです。

純資産残高で選ぶなら②:野村 グローバルAI関連株式ファンド

2020年5月末時点で2番目に純資産残高が多かったのは、野村アセットマネジメントの『野村 グローバルAI関連株式ファンド』です。為替ヘッジありの「Aコース」と為替ヘッジなしの「Bコース」の純資産残高を合計してみると、1位の『グローバルAIファンド』に僅差で迫っていることが分かります。

一方、4位以下とは大きな差があるため、現在のAI投資信託ランキングでは『グローバルAIファンド』と『野村 グローバルAI関連株式ファンド』が2大勢力といえそうです。

そんな『野村 グローバルAI関連株式ファンド』は、AIの中でもとくに下記の3分野に注目するのがポイント。

  • IT関連:フィンテック、ソフトウェア、セキュリティなど
  • 産業関連:IoT、ロボット、自動運転など
  • 医療・ヘルスケア関連:新薬、機器、新治療法開発など

より有望な分野に投資先を絞り込むことで、パフォーマンスを向上させる考えなのでしょう。『グローバルAIファンド』と比較して、信託報酬がやや低いのも魅力です。

為替ヘッジありの「Aコース」と為替ヘッジなしの「Bコース」の間でスイッチング(乗り換え)が可能なので、「為替の先行きが怪しくなってきたから、ヘッジありに変更する」など、柔軟な使い方もできそうです。

コストで選ぶなら:Oneフォーカス AI

「低コストなファンドで、気軽にAI分野への投資を始めたい」という人には、アセットマネジメントOneの『Oneフォーカス AI』が投資先の候補になるでしょう。信託報酬は年間で税込み0.495%。他の投信と比較しても、群を抜いて安くなっています。

安さの背景には、同ファンドがAIに投資する投信には珍しい「インデックス型」であることが挙げられます。あらかじめ決められた指数への連動を目指すインデックス型の投資信託なら、投資先を一から探すよりも、コストを抑えた運用ができるというわけです。

同ファンドが連動を目指すのは、ドイツのSolactive社が算出する『Solactive Global Artificial Intelligence Index(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)』。AIに関連した商品・サービスを展開する企業で構成される指数です。

2020年1月に運用をスタートし、いきなりコロナショックに巻き込まれる……という嵐の中の船出となった同ファンド。今後のパフォーマンスに注目したいですね。

ちなみに、アセットマネジメントOneのテーマ型インデックスファンドシリーズ『Oneフォーカス』からは、AI以外にもさまざまなテーマ型ファンドが低コストで提供されています。なかには「ミレニアルズ」などユニークな投資テーマもあるため、気になる方はチェックしてみるのも面白そうです。