電動キックボードは、街中にシェアタイプのポートも増えています。そのため、ちょっとした距離の移動で一度は利用したことがある人もいるでしょう。一方で交通事故の件数も年々増加しているため、利用する機会がある場合は、安全のための備えも考えておく必要があります。
そこで今回は、電動キックボード事故に備える保険について解説していきます。
※この記事では2026年1月時点での法令を基にしています。警察庁などのサイトで最新情報を確認してください。

  • 電動キックボードは自賠責保険への加入が必須
  • シェアタイプの場合は、運営会社が自賠責保険や損害保険に加入しているのが一般的
  • とはいえ、事故のリスクを減らすには、自動車同様に注意と責任をもって運転したい

電動キックボードは車両扱いなので自賠責保険加入が必須

電動キックボードは、その気軽さから自転車などと同じように思えるかもしれませんが、法律上は「車両」区分に該当します。
そのため、自賠責保険への加入が必須になります。

自賠責保険とは、自動車やバイクを運転する際に加入が義務付けられている強制保険です。
自賠責保険の補償対象は、人身事故による損害賠償です。被害者1人につき、以下の支払限度額の範囲内で支払いが行われます。

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死亡による損害:最高3,000万円
後遺障害による損害:最高4,000〜75万円(後遺障害等級による)※
傷害による損害:最高120万円

※神経系統・精神・胸腹部臓器に著しい障害を残して介護が必要な場合
常時介護:4,000万円(第1級)、随時介護:3,000万円(第2級)
※上記以外の後遺障害
3,000万円(第1級)~75万円(第14級)

出所:国土交通省 自賠責保険・共済ポータルサイト「電動キックボードの自賠責保険・共済

自賠責保険に加入せずに運転した場合、罰金などの処分が科されます。車両に該当する電動キックボードについても同様です。

自賠責保険への加入は、販売店や保険代理店などで手続きを行えます。
なお、どの保険会社で契約をしても、保険料は車種や保険期間が同じであれば、金額に違いはありません。
電動キックボードの場合は、以下の2種類の保険料のいずれかに該当します。

車種 60カ月 48カ月 36カ月 24カ月 12カ月
原動機付自転車(125cc以下)※1 13,310円 11,760円 10,170円 8,560円 6,910円
特定小型原動機付自転車※2 12,040円 10,730円 9,400円 8,040円 6,650円

※1 モペット(ペダル付原付)、電動キックボードを含む。
※2 主に電動キックボード。
※令和6年4月以降始期の契約で、離島以外の地域(沖縄県を除く)に適用する保険料(共済掛金)
出所:国土交通省 自賠責保険・共済ポータルサイト「自賠責保険・共済に加入するには」より抜粋

なお、物損事故や単独事故、自身のケガなどは自賠責保険で補償されません。
そうしたケースに備えるには、自動車保険でファミリーバイク特約を付けるか、バイク保険に任意で加入する必要があります。

シェアタイプは自賠責保険へ加入不要なことが多い

では、街中にポートのあるシェアタイプの電動キックボードについては、自賠責保険へ加入しなくてはいけないのでしょうか。
自賠責保険の存在を知らずに乗ってしまっていた……と不安になった方もいるかもしれませんね。

シェアタイプの多くは、「特定小型原動機付自転車」という区分に該当します。
特定小型原動機付自転車とは、出力が一定以下であるといった条件を満たす電動キックボードなどを指すものです。
特定小型原動機付自転車に該当する電動キックボードも、自賠責保険への加入が義務付けられています。

ただし、シェアタイプの電動キックボードは、運営会社が自賠責保険や損害保険にまとめて加入しているのが一般的です。
その場合、利用者が加入手続きをする必要はありません。

※サービスによって異なる可能性がありますので、詳細はサービス運営会社のウェブサイトをご確認ください。

電動キックボードに乗る人保険は万が一のときの備え。何より交通ルールを守って上手に活用したい

保険に入っていても自分や他人を守るのは交通安全意識

先述のとおり、電動キックボードによる事故は増加傾向にあります。
警察庁の「特定小型原動機付自転車関連事故の発生状況」によれば、その中でもシェアタイプの利用時に発生した事故が全体の9割を占めています。

自賠責保険や損害保険に加入していても、事故時の自分や他人のけがのリスクを減らすには、一般の自動車と同様に注意と責任をもって運転することが大切です。
保険はあくまで万が一のときの備えであることを認識し、交通ルールを守って上手に活用していきましょう。