レポート提供:イーストスプリング・インベストメンツ(2019年9月12日)

中国ではスターバックスと競うコーヒーチェーンも

コーヒー消費量が、アジアを中心とした新興国で増加傾向にあります。中国ではコーヒーチェーンの「ラッキンコーヒー」が、2018年1月に1号店を出店以降、わずか1年で2,000店舗超にまで拡大。2019年末までに4,500店舗以上の出店を目指すとしており、スターバックスが中国に出店してから約20年で出店した店舗数が3,600店舗と比較すると、驚異的な出店スピードと言えます。専用アプリで事前注文・支払を行い、店舗では商品を受け取るだけ、という業態や創業わずか半年でユニコーン企業(評価額10億米ドル以上)となったことなどが話題となっています。

中国には昔からお茶を飲む文化がありましたが、最近では都市部の若者を中心に食文化の西洋化が進み、コーヒーの消費量が拡大傾向にあります。中国のコーヒー消費量は、2014年から2017年までに約25%年平均で増加しており、世界の消費量の年平均増加率の約2%と比較しても、急激に増加していると言えます。

経済発展による所得の拡大に伴い、コーヒーなどの嗜好品の需要が増加していることも影響しています。特に経済発展が著しいアジアでは、人口の多いインドネシアなど各国ともにコーヒー消費量が拡大しています。

各国におけるコーヒー消費増加率(2003年~2017年)

中国 865%
ベトナム 268%
フィリピン 215%
インドネシア 144%
インド 43%

出所:International Coffee Organizationのデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成

生産拠点としても期待されるアジア諸国

アジアにおけるコーヒー消費量は、まだまだ拡大の余地があります。例えば、2018年における中国の1人当たりのコーヒー消費量は、日本と比較すると45分の1に過ぎません。ラッキンコーヒーによると、中国のコーヒー市場は今後5年間で約3倍の規模に成長する見込みです。経済発展が進み所得が増加すれば、他のアジア諸国でも同様の成長が期待されます。

各国における一人当たりコーヒー消費量(2018年/カップ数)

中国 6.2
台湾 209.4
日本 279.0
アメリカ 388.3

出所:Luckin Coffee Inc.のデータに基づきイーストスプリング・インベストメンツ作成

人口の多いアジア諸国でさらにコーヒー消費量の拡大が進むと、供給が追い付かず、コーヒー不足になる懸念もあります。そこで、従来のブラジルやコロンビア等の中南米やベトナム以外の新たなコーヒー生産地としても、アジアが注目されています。

あまり知られていませんが、中国では19世紀後半から雲南省でコーヒー栽培が始まり、2014年には世界第14位のコーヒー生産国となっています。輸出量も増加し、1994年から2014年の20年間で約20倍となっています。生産・輸出量の拡大に伴い、外資の参入や投資が積極的に行われるようになりました。

コーヒー豆の栽培

今後世界的にコーヒー市場が拡大していけば、インド・インドネシア・スリランカなどのコーヒー生産国にとって新たな産業の発展につながることが期待されています。

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