3人に1人が「お盆玉」をもらっている

お年玉をもらえるお正月は、子どもにとってはすごく楽しみですが、あげる側の大人にとっては手放しで喜べない季節です。その風習が現代ではお正月にとどまらず、お盆にも広がりつつあるといいます。読者のみなさまの中にも、お盆に家族や親戚が集まったときに身内のお子さんにおこづかいをあげる習慣がいつの間にか定着してしまった、という方もいるのではないでしょうか。

三井住友カードが2018年8月に公表した「お盆玉に関する意識調査」によると、小学生の子どものうち37%、およそ3人に1人が「お盆玉」をもらっているとのことでした。
調査によれば、お盆玉の総額は平均で9345円。お年玉の平均は2万1960円なので、現時点ではお年玉ほどの規模ではありません。お年玉は親や親戚もあげるのに対し、お盆玉をあげるのは祖父母のみの場合が多いことが要因として挙げられていました。
もしかしたら今後は、お盆玉もお年玉と同じように、親戚もあげるのが当然という風潮になっていくのかもしれません。大人にとってはちょっとつらい話です。

ここ数年で認知度が急上昇

そもそもお盆玉という風習は、いつから広まり始めたのでしょうか?
あおぞら銀行が実施し、2018年8月に公表した「シニアのリアル調査」によると、55~74歳の人たちのお盆玉の認知度は2018年6月時点で37.2%でしたが、2016年時点では16.6%。わずか2年で認知度が倍以上に増えています。
さらに調べてみると、2010年にお盆玉用のポチ袋の販売を始めた会社のエピソードが見つかりました。帰省した孫に祖父母がおこづかいをあげる風習自体は昔からあって、それをお年玉のように「お盆玉」という文化として定着させて、そのための袋を売ろうというビジネスモデルでしたが、当初はほとんど売れなかったといいます。それが2014年に郵便局の店頭で置かれるようになってから、お盆玉の認知度が徐々に上がっていったということでした。

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おそらく2019年の夏には、お盆玉の風習は今以上に広まっていると思われます。前の年にはおとなしかった子どもも、学校の友達からお盆玉のことを聞いて、次の夏には祖父母にお盆玉をねだるようになるかもしれません。

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