資産運用に興味があっても、初心者にとって株式投資のハードルは高いもの。本連載では、現役の証券アナリストが株式投資の魅力や付き合い方をやさしく伝えます。

  • 個人投資家にとって以前存在した情報格差が少なくなっている
  • 実際に使ってみて、自身に合う投資情報サイトを見つけよう
  • 投資しようと考えた企業があれば、まずIRサイトを見てみる

ネット上には出所不明の投資情報も多い

今回は株式投資の情報の取り方についてのお話です。

昨今ではインターネット上には株式の情報は豊富にあります。ただ、中には情報ソースのしっかりしていない出所不明の投資情報も多くあります。

水への投資 世界的に不可欠な資源への投資機会 BNPパリバ・アセットマネジメント

そこで今回は、比較的信頼のおける、株式投資家にとって有用と思われる情報サイトをいくつかご紹介したいと思います。

「基本からきちんと知りたい人のための投資の時間」

最初にご紹介するサイトは「基本からきちんと知りたい人のための投資の時間」です。

基本からきちんと知りたい人のための投資の時間トップページ
http://www.jsda.or.jp/jikan/index.html

日本証券業協会が投資の初心者向けに運営しており、内容もきちんと構成されていてわかりやすくまとめられています。リスクとリターンや投資の必要性などを基礎から解説しているほか、漫画や動画によるコンテンツも充実しています。

「投資初心者カップルがゼロから投資をはじめてみた」などの初心者を意識したコンテンツが多いので、投資に対してハードルが高く感じている方はこのサイトをまず参考にしてみるとよいでしょう。

無料情報サイトのトップピック「ヤフーファイナンス」

無料で公開されている株に関する情報サイトといえばやはり「ヤフーファイナンス」でしょう。

ヤフーファイナンストップページ
https://finance.yahoo.co.jp

個別の銘柄の情報や株価チャートの機能が充実しています。また、企業決算の情報なども見やすくまとめられているため、個別の銘柄の情報が取りやすいです。

さらに株式相場の市況、日本株、外国株、経済などのニュースが多数配信されているため、無料の投資情報サイトとしては使い勝手はかなり良いと言えるでしょう。

ニュースの充実した「日経新聞マーケット」

情報の質、量で使いやすいサイトとして日経新聞のニュースサイトのマーケットをお勧めします。

日経新聞マーケットトップページ
https://r.nikkei.com/markets/

ニュースソースが日経新間なので良質な記事が多く配信されています。日経新聞電子版に登録していないと読めない記事も多いのですが、日経平均株価や指数などの現在値やチャートなどが見やすく配置されており、レイアウトにもこだわったサイトの構成です。

ニュースやイベントの解説記事も多いので、より良く深い情報を求めている投資家の方にはお勧めしたいサイトです。

より深い相場情報を求める投資家向け「トレーダーズウェブ」

さらに踏み込んだ株式市場に関する個別のニュースや銘柄情報が充実しているのが、トレーダーズウェブです。

トレーダーズウェブトップページ
https://www.traders.co.jp

話題の注目銘柄や今日の相場見通しといった投資家が気になるコンテンツも多数配信されています。株式投資にある程度慣れてきてさらに深い投資情報を求める投資家の方には、ぜひ活用していただきたいサイトです。

企業のIRサイトも活用したい

個別の銘柄の企業の情報を取るために活用したいのが、個別企業のホームページに掲載されている IRページです。IR は Investor relations(投資家向けの広報活動)を略したものです。

最近では投資家向けの情報提供に力を入れている企業も多く、投資の参考になる情報が多く掲載されています。例えば個人投資家向けの説明会資料やセミナーの動画配信など、「自社のことをよく知らない個人投資家に自社への理解を深めてもらうため」の内容が掲載されています。

さらに自社の経営者からのメッセージや事業紹介など投資家に向けてアピールしたいポイントをまとめたサイト構成となっていることが多いので、投資しようと考えた企業がある場合はまずIRサイトを見てみるとよいでしょう。

以前存在した情報格差が少なくなっている

今回は投資をする上で役立ちそうなサイトについてご紹介しました。

近年の企業のIR の動きとして、フェアディスクロージャーと呼ばれる平等な情報公開が徹底されており、個人投資家でも機関投資家でも企業から提供される情報は平等になってきています。これは個人投資家にとって以前存在した情報格差が少なくなっていることを意味しています。

その中で、今回取り上げたようなサイトを使ってみて、ご自身に合うサイトを活用していただけると幸いです。

メルマガ会員募集中

ESG特集