新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、世界中の株式市場が大きな調整局面を迎えています。含み損を抱え、先行きに不安を持つ個人投資家も少なくないでしょう。私たちは現状をどのようにとらえ、今後どのように投資と向き合っていくべきでしょうか。2000年に株式投資を始めて以来、数々の金融危機を乗り越えてきた著名個人投資家のDAIBOUCHOUさんにお話をお伺しました。(聞き手・文=しらこしらお 取材日:3月23日)

DAIBOUCHOUさん

DAIBOUCHOUさん(twitter:@DAIBOUCHO
個人投資家。2000年5月に株式投資を開始。不動産株への集中投資で2006年に10億円を達成も、ライブドア事件、サブプライム問題、リーマン・ショックで資産減少。アベノミクス相場で資産を回復。著書に『5年半で資産500倍! DAIBOUCHOU式 サイクル投資法』(宝島社)。

「来るものが来た」今回の下落相場

コロナショックで株式市場は大きな調整局面を迎えているわけですが、正直いま、どんな心境ですか。

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DAIBOUCHOUさん 来るものが来たという感じですね。

来るものが来た?

DAIBOUCHOUさん ええ。やっぱり株式投資で5倍10倍といった利益を上げている人がそれほど珍しくない相場環境でしたから、いずれリセットするような調整局面はあるかな、と思っていました。

もちろん今回は新型コロナウイルスの影響が大きいですが、仮にそれがなかったとしても、いずれ、という予感はありました。

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DAIBOUCHOUさんのツイッターを拝見しますと、3月1日時点では「リーマン・ショックが来るとは思っていない」とつぶやかれていましたが、その2週間後の3月13日には「株式投資への付き合い方を考えてしまいます」とずいぶん弱気なコメントをされています。この間にどんな心境の変化があったのでしょうか?

DAIBOUCHOUさん あの時はコロナショックに原油の暴落が重なりましたからね。あれは痛かった……。

1バレル=50ドルぐらいだった原油が一気に20ドル台になりましたからね。原油も売られ、有事の金も売られ、株だけでなく、とにかくあの時はあらゆる資産が売られました。

DAIBOUCHOUさん 下落相場には景気サイクルによるものと、信用収縮や金融危機が原因の場合の2種類あります。

前者であれば不景気に強い銘柄を買えばいいですし、仮に売却する場合でも投げ売りのような事態にはなりにくいものです。

後者の場合は、ファンドの解約や信用取引の追証などに充当するため、現金化に迫られた投資家が急増します。そして投げ売り状態になり、金融危機に発展するのです。今回は原油価格の暴落が引き金となって、金融危機になる可能性もあると思います。

損失額は約9,000万円

インタビューを受けるDAIBOUCHOUさん
今回の調整局面を「来るものが来た」と語るDAIBOUCHOUさん

ポジションの調整はしましたか?

DAIBOUCHOUさん 実は売却自体は1月下旬から少しずつしていました。新型コロナウイルスとは関係なく、消費税の増税で業績があまりよくない企業が多かったのが売却の主な理由です。信用取引をしていたので、少し現金を多めに保有しておこうかなという思いもありました。

原油価格の暴落で金融危機に発展する可能性もあると思い、さらに現金比率を高めて、いまは現金が半分です。大体200銘柄ぐらい保有していますが、数は減らさずポジション量を減らしました。

実際のところ今回の調整局面での損失は……?

DAIBOUCHOUさん う~ん、マイナス30%ぐらいですかね。株はピークで3億ぐらいで、そのうちの30%なので、9,000万円ぐらいやられた感じですね。

……9,000万円。そうですか……。ちなみに不動産もお持ちだと思いますがそちらは?

DAIBOUCHOUさん 不動産は問題ありません。退去する人もいませんし、おかげさまで家賃収入も安定しています。