宮崎県延岡市で保険業や資産運用のアドバイスに携わる小田初光さんが、地方で暮らす生活者のリアルな視点で、お金に関するさまざまな疑問に答えます。今回は「初めてのマンション投資」をテーマに、物件価格や利回り、管理手数料などの物件や不動産管理会社を選ぶポイントについて考えていきます。

  • 最初のマンション投資は「投資オンリー」で、投資金額を抑えながら利回りも見込む
  • 狙い目は300万円前後、利回り10%の中古物件。現地に行ってみるのも大切
  • 不動産管理会社の選定も重要。メンテナンスが大事なので管理手数料をケチらない

ワンルームマンションの購入は「夢」なのか?

毎回のように新型コロナウイルスの話から入っていかなければなりません。というのも、お客様相談案件が、ウイルス中心になっているからです。
投資には「不安」はつきものです。いつまで続くの? 我慢するの? いつになったら底を脱せるの?

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これから企業は決算シーズン。ウイルス拡大によって決算の延期を余儀なくされるなど、ちらほらと影響が出始めています。影響はまだ始まったばかりです。これからです。新型コロナウイルスの影響が、株価にどれだけが織り込まれているのか? 企業の自己体力、つまり資金力勝負となるでしょう。早く不安のない日常が来ることを願うばかりです。

このような状況だからこそ、個人投資家にとって、(商業施設は例外として)不動産による資産運用がありがたく感じるのは私だけではないでしょう。そこで今回は不動産投資の原点に戻る意味で、不動産投資の中ではミドルリスクである「マンション投資」に焦点を当てて解説していきます。

【質問】
福岡に夢のワンルームマンション! 投資用じゃけど、初めてでようわからん。失敗しない購入方法をアドバイスして!

「夢のマンション購入」ですか?
マンション投資は、どこに重点を置くかによって考え方は違ってきます。購入するマンションを「自分たちの部屋」と考えると「夢」かもしれませんが、最初のマンション投資は、あくまで投資オンリーと考えるといいかもしれません。「投資して良かった」と思えるように、なるべくリスクを最小限にして、投資金額を抑えながらも、利回りもある程度見込める物件がいいでしょう。
幸い相談者は福岡市で探すということですので、人口減少問題のリスクはほとんどないと考えていいと思います。

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安くて立地のいい中古物件で実質利回り10%を狙う

以下の図は、ある不動産会社の投資物件情報です。この情報を元にして、初めての投資物件とのつきあい方を、最初にすべき行動から順序立てしながら解説していきます。

物件情報

まずは価格帯です。「290万円」という価格を見て、「意外に安い」と驚いた方もいらっしゃると思います。

私の場合、最初の投資で「新築物件」はありえません。「中古物件」オンリーでいく。リスクを低くするのが一番と考えます。

最初から高額の物件に手を出して、後に返済に苦労しても、何も残りません。「良かった」が一番なのです。この「300万円前後、高くても500万円以下物件」に重点を置きたいと考えます。区分所有のマンションは、地方であっても、まだまだ良い立地の物件を探すことができます。
大切なことは、実際に現地に行ってみること。行くことで新たな発見もありますので、面倒くさいと思わないで足を運びましょう。

あとは「儲け」の問題です。この物件の実質利回りも約9%とあります。
利回りの考え方ですが、家賃の想定年収38万4000円から建物の管理費、積立金の年額13万3200円を差し引いた額が、実質年額収入25万800円となります。建物価格が290万円なので実質利回りは8.64%となるのです。
この物件を、50万円の頭金を用意して、仮に固定金利3%で10年返済にしても、月に1万円以下の返済ですみます。返済が終われば、あとは収益が増えていくだけです。どうですか? ただ金利が出ていくだけの「意味のない借金」で自動車を購入するのと違って、収益を生む「意味のある借金」でマンションを購入。カッコいい、と思いませんか? それも「将来の資産」として、です。
実際に物件を選ぶ際は、できれば実質利回り10%を狙うとさらに安心感が増すと思います。

ただ、マンションのオーナーになって他人に部屋を貸すことによって、さまざまなリスクも発生することも事実です。このリスクについては次回の記事で述べさせていただきます。

不動産管理会社の対応力と情報力を見る

そして重要なのは、不動産管理会社の選定になります。マンション投資では、賃貸募集、賃貸契約から、建物の修繕など、オーナーとしてさまざまな要件が生じます。物件のメンテナンスは大事です。
管理手数料の相場は、賃貸料の5%です。ここをケチってしまうと、オーナーとしての役目は果たせません。
ネット上で不動産会社の物件情報を閲覧のうえ、会社に問い合わせを行い、これはと思えば現地に行ってみる。この行動で、不動産会社のお客様対応と情報力が自然とわかります。管理会社を決めるのにも役立つことでしょう。

また、管理会社の信頼度を測る意味で、宅地建物取引業の登録免許番号の横にある更新回数(上図の左下では「2」。5年ごとの免許更新で数字が増えていく)を参考にすべきと言われる方がいますが、更新回数が少なくても、ノウハウを有する会社は数多く存在しています。あくまで人と人とのつながりを重視して決めるといいでしょう。定期的に情報も教えてくれますしね。

私が何度も言っている言葉があります。
「良かった」
この言葉は全ての投資に当てはまると考えています。最初の少額でのマンション投資で「良かった」があって初めて、2棟目の投資に行けるのではないかと思っています。その時には、将来の「自分の住家」としての役割も勘案して、夢を追ってみてもいいでしょう。

次回も物件情報を元に、マンション投資についてさらに踏み込んで解説していきます。

(次回は5月1日公開予定です)