つみたてNISAでボーナス設定ができることをご存知でしょうか。「毎月しっかり拠出しているからボーナスの上乗せはいらない」と考える人が多いかもしれませんが、ボーナス設定には拠出上限額の40万円をきれいに使い切れるというメリットもあります。ボーナス設定を活用すべきか否か、ポイントをまとめました。

  • つみたてNISAのボーナス設定は、特定月の投資額を自動で上乗せできる
  • 家計の状況に合わせて、40万円の非課税投資枠をきれいに使い切れる
  • ボーナスは手元に残しておき、下落時に別口座で買い増しもアリ

決まった月の投資額を自動で上乗せできる

つみたてNISAでは、毎月決まった金額の積立設定に加え、金融機関によってボーナス設定ができることがあります。拠出額の上乗せを年2回まで設定できることが多く、自分のボーナス支給月に合わせて設定しておくことで効果的に積立額を増やすことが可能です。

ボーナス設定ではあらかじめボーナス拠出月と拠出金額を設定しておくと、自動で行われます。拠出時に自分で手続きをする必要がないのでうっかり忘れていたということがなく、ボーナスの無駄遣いも防げます。

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さらに、「40万円の非課税投資枠をきれいに使い切れる」メリットもあります。この利点について詳しく説明します。

40万円の非課税投資枠を使い切れる

ボーナス設定の最も大きなメリットは、つみたてNISAの年間投資額上限である40万円を無駄なく使い切れることです。年間40万円は1カ月あたり33,333円になりますが、金融機関によっては1円単位の積立設定ができず、毎月の積立設定だけでは枠を使い切ることができないことがあります。

ボーナス設定を併用して40万円の枠を使い切るためには、次のような設定パターンが考えられます。

  • 毎月拠出 10,000円/ボーナス拠出 140,000円×2回
  • 毎月拠出 20,000円/ボーナス拠出 80,000円×2回
  • 毎月拠出 30,000円/ボーナス拠出 20,000円×2回

    毎月の給料は生活費に充てて、ボーナスはまるごと貯蓄や運用という人には1のパターンが合っているでしょう。毎月の拠出額を多くしてしまうと、投資どころか生活費が足りなくなってしまう可能性もあります。そのため、毎月の拠出額は少なめに抑え、ボーナスで余裕があれば多めに拠出するという方法もありです。ただし、この場合は積立投資の「ドルコスト平均法」による平均購入単価を下げる効果は期待しづらくなります。

    ドルコスト平均法って意味あるの? 検証してみた

    逆に毎月しっかり拠出してボーナス月は端数調整という人には3のパターンがおすすめです。このパターンであれば枠をしっかり使い切れるだけでなく、平均購入単価を下げる効果も期待できます。

    ボーナス設定のもうひとつの効果的な使い方が、年の途中でつみたてNISAを始めた場合の追加拠出です。年の途中でつみたてNISAを始めると40万円の枠を使い切れないことが多いですが、そうした場合でもボーナス設定を使えば、非課税枠をフルに使い切ることが可能です。

    ボーナスは残しておき、下落時に別口座で買い増しもアリ

    ボーナス設定のデメリットは、自動に拠出してくれるので手間がかからない半面、市況に合わせた買い増しができない点にあります。つみたてNISAの仕組み自体がタイミングを狙った売買に適さず、そもそも年間40万円という拠出額の上限もあるので、フレキシブルに運用する余地はそれほどありません。

    つみたてNISA以外の投資もしている人は、ボーナスは手元に残しておくのもひとつの方法といえるでしょう。積立投資とは別口で、相場の下落局面を見はからって別口座で買い増ししていくことで投資効率を上げられます。

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