資産形成のための投資を続けていれば、下げ相場に直面することもあります。そのまま投資を続けて大丈夫なのか、迷いが生じることもあるでしょう。下げ相場で避けるべき行動や対策はあるのでしょうか。本記事では下げ相場での対処方法について解説します。

  • 対策1 下げ相場で買うための現金を用意し、投資の基本である「安く買う」を実践
  • 対策2 不動産や金、債券など、株式市場の影響を受けにくい資産に分散投資しておく
  • 対策3 長期投資を前提とした非課税制度を利用し、値動きを気にしすぎない

下げ相場が来たらどうするのが正解?

株式市場の下落局面が訪れたときに、してはいけない対応とは何でしょうか。

下記記事では、「長期の資産づくりを目指して投資を始めたのなら、下落相場で焦って売却するのは得策ではない」「長期積立投資にとって価格下落局面は大きなチャンスであり、積み立てをストップしていけない」という下げ相場の2つのNG行動について解説しました。

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株式市場の下げ相場でやってはいけない2つの行動

下げ相場で避けるべき行動について理解できたでしょうか。次のステップは「では、何をすればいいのか」。本記事では、下落相場で取るべき行動を紹介します。

対策1 下げ相場で買うための現金を用意しておく

投資の基本は、安く買って、高く売ることです。下げ相場は、買いのチャンスでもあります。そこで必要になるものは余裕資金です。運用できる資金をすべて投じていた場合、下げ相場で買い足すことができませんが、資金に余裕があれば「安く買う」という投資の基本を実践できます

とはいえ、下げ相場では底が見えづらく、さらに下がり続けることもあります。一度に買い増すのではなく、少しずつ購入することで、リスクをコントロールするといいでしょう。

現金
余裕資金をすべて投資に回さず、下げ相場に備えて現金を残しておけば、底値で近い価格で株式などを買えるチャンスが生まれる

対策2 株式市場の影響を受けにくい資産に分散投資

投資の中でも、特に景気の影響を大きく受けるものが株式投資です。株式投資は大きなリターンが期待できる魅力的な市場です。しかし、下げ相場において、株式は下落幅が大きくなりやすい資産でもあります。

トラリピインタビュー

株式だけで下げ相場を乗り切ることは容易ではありません。やはり、株式以外の資産にも分散投資をすることが重要です。
株式と異なる動きをする投資対象は、不動産や金、債券などが挙げられます。資産の一部に組み入れておくことで、下げ相場での損失を抑える効果が期待できるでしょう。

分散投資の第一歩は「資産」の分散から

対策3 投資していることを忘れる

長期的な成長に期待して選んだ投資対象であれば、短期的な相場の変動に一喜一憂する必要はありません。

長期投資の場合は、一時的に下がっていても、最終的に利益をあげていればよく、投資していることを忘れるくらいがちょうど良いかもしれません。長期の積立投資には、高値づかみを避けられる効果もあります。

投資初心者が無理なく続けられる、長期投資のやり方

「頭では分かっていても、どうしても値下がりが気になってしまう」という人は、つみたてNISAやiDeCoなどの活用を検討しましょう。つみたてNISAには40万円の非課税投資枠があり、満額まで投資した場合は売却しても非課税枠の再利用ができません。iDeCoは原則として60歳まで引き出し不可です。こうした引き出し制限の仕組みにより、半ば強制的に長期投資を行うことができます

これらは長期投資を前提とする制度であり、下げ相場にあわてて対応するメリットはあまりありません。日々の値動きを必要以上に気にすることもなくなってくるでしょう。

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