資産運用の効率を高める「分散投資」の基本が、資産の分散です。株式や債券といった主要な金融資産のほかに、金や不動産のような「現物資産」を取り入れるとさらに効果的です。株式と違って個別銘柄への投資が難しい債券や現物資産は、投資信託やREITの形であれば、誰でも簡単に投資できます。ぜひ参考にして、資産の分散に取り組んでみてください。

  • 資産分散のポイントは「性質や値動きが異なる資産や銘柄」を同時に保有すること
  • 「金」「不動産」は値動きの傾向が株式と異なる現物資産
  • 金や不動産の実物は高額だが、投資信託やETFを利用することで簡単に投資できる

なぜ資産の分散が重要なのか?

安定的な資産形成のためには分散投資が有効だと言われます。専門家のような知識や時間もない個人投資家にとっては、分散投資が資産運用の王道だといえるでしょう。

「卵は1つのかごに盛るな」という格言があります。これは、卵を同じかごに盛るとかごを落としたときにすべて割れてしまうことに見立てて、集中投資のリスクを説いた言葉です。1つの資産(株式など)を、同じ国や銘柄に集中投資すると価格変動のリスクが高くなります。そのため、リスクを分散したいなら分散投資が必要なのです。

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正しい分散、できてますか? 4つの分散投資を解説

分散投資の第一歩は「資産の分散」。つまり、性質や値動きが異なる複数の資産に分散して投資することです。そうすることで、「株式だけ」の投資と比べて、安定的な運用成果が期待できます。

資産分散のポイントは「性質や値動きが異なる資産や銘柄」を同時に保有することです。例えば、同じ航空会社であるANAとJALに分散投資しても十分なリスク分散効果は期待できません。投資信託などのさまざまな銘柄が組み込まれた金融資産を購入するのは、分散投資のオーソドックスなやり方です。これに加えて、現物資産(金や不動産など)と株式の組み合わせなど、資産の種類を分散させる方法も検討するとよいでしょう。

株式と異なる値動きをしやすい資産は?

分散投資には投資信託などの手軽な方法もあります。株式や債券を対象にした投資信託をすでに運用しているという人も多いでしょう。株式は景気がよくなると値上がりしやすい資産ですが、株式とは逆に、景気が後退すると値上がりしやすいのが債券です。株式と債券を組み合わせて投資することで、おたがいの値下がりをカバーして、景気変動に負けにくい運用が期待できます。株式と債券への分散投資は、世界中の年金基金も取り入れている、王道の資産分散です。

たとえば日本最大の年金基金であるGPIF(年金積立金運用独立行政法人)の、2020年4月1日以降の基本ポートフォリオ(資産配分)は、以下のように株式と債券が半分ずつになっています(2022年5月時点)。

【図表】GPIFの基本ポートフォリオ
GPIFの基本ポートフォリオ

ここではさらに踏み込んで、債券以外の値動きの傾向が株式と異なる現物資産から、代表的な「金」「不動産」を紹介します。債券と同じく、金や不動産も投資信託を利用して簡単に投資できます。

現物資産の代表格「金」

金は「有事の金」とも呼ばれ、金融市場のリスクが高まるときに買われやすいことで知られています。金はそれ自体に決済手段として使える価値があるため、株式や投資信託のように金融市場の影響を受けにくい特徴があります。市場がインフレになっても金融資産のように価値が目減りせず、相対的に魅力度が高まることも金のメリットです。

市場のリスクが高まると、値動きの激しい株式を売却して価値の安定した金を購入する動きが強くなります。その結果として、株式と金は逆の値動きをしやすくなるのです。一般的な傾向として、株安の時には金の価格が高くなりやすいと覚えておきましょう。

金を購入するには、ETF、投資信託、純金積み立てなどの方法があります。個人投資家が金地金を購入するのは難しいですが、これらの方法なら少額から金を所有することが可能です。株式投資と同じ感覚で購入できるので、気軽に金投資を始められます。


金と不動産は株式と異なる値動きをする傾向があり、分散効果を発揮しやすい

海外市場の影響を受けにくい「不動産」

不動産も現物資産を代表する資産のひとつです。不動産の価格は金融市場と異なる原理で変動するため、市場がインフレになったとしても不動産の価値は目減りしません。そのため、金と同じくインフレに強いのが不動産の特徴です。

また、国内不動産は海外市場の影響を受けにくいのもポイントです。グローバルでの価格変動リスクを軽減するために、国内不動産もしくはそれに投資するファンドを保有しておくのも一案です。

不動産投資をするには、自分で不動産(マンションなど)を保有し不動産経営する方法や、不動産を対象にした金融商品のREIT、複数のREITを投資対象とするREITファンドを購入する方法があります。REITであれば、株式投資と同じように購入が可能です。REITファンドはREITよりもさらに少額から投資できます。不動産を使った分散投資の一歩として、まずはREITもしくはREITファンドの購入から始めてみてはいかがでしょうか。

バランス型ファンドなら手軽に資産の分散ができる

株式や債券、不動産(REIT)や金など、さまざまな資産に対して一度に投資できる投資信託が「バランス型ファンド」です。バランス型ファンドなら、それぞれの資産に投資するファンドを選んで買う手間がいらず、1本の投資信託だけですむので、さらに簡単に分散投資ができます。資産の分散だけでなく、「地域の分散」「通貨の分散」も一度にできるのが魅力です。

バランスファンドにもいろいろあります。シンプルに世界の株式と債券だけに投資するものや、REITや不動産など幅広い資産を対象とするものなどありますが、まずはとにかく1本選んでみて、バランスファンドの運用を通じて投資に慣れていくのもいいかもしれません。

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