投資を始めたいけれども、何からはじめればよいのかわからないという人も多いと思います。投資の初心者が最初に身につけておきたいのが長期投資の考え方です。本記事では長期投資だけでなく、長期投資に欠かせない積立投資、分散投資についても解説していきます。

  • 長期投資は「続けること」が大切。投資初心者におすすめなのは積立投資
  • 投資するタイミングを狙わずに、「時間の分散」で高値づかみを避ける
  • まずは少額から投資を始めて、金額を増やしながら長期投資につなげていく

投資初心者に断然おすすめなのは「積立投資」

資産運用でもっとも大切なことは長期投資、つまり投資を続けることです。長期的に成長が期待できる投資対象に投資をしていても、途中でやめてしまえば大きな利益は得られません。特に投資初心者が投資を続けるうえで心がけたいことは、短期間で大きな利益を目指すことではなく、大きな損を出さないことです。大きな損を出してしまうと、投資をやめざるを得ない状況に陥りかねません。

では、大きな損を出さないためには何をしたらよいのでしょうか。その答えは「分散投資」です。分散投資とは、株式や債券、不動産などさまざまな資産に投資をしたり、投資対象の地域を分散させたりすることで、資産全体の値動きを抑える方法です。

水への投資 世界的に不可欠な資源への投資機会 BNPパリバ・アセットマネジメント

時間の分散で高値づかみを避ける

分散投資では、投資対象の資産や地域の分散とともに大切なことがあります。それは「時間の分散」です。投資対象をいくら分散しても、リーマン・ショックのような世界的な大不況に陥った場合には、すべての資産が値下がりする事態に陥ることがあります。

このような状況では時間の分散が有効です。時間の分散とは、投資をするタイミングを複数に分けることです。

砂時計
長期投資は「時間」を有効に活用することが長く続けるポイント

同じ資産を購入するとしても、購入するタイミングが異なると、安値で買える場合もあれば、「高値づかみ」になる場合もあり、結果はまったく違うものになります。安値を狙って投資できればいいのですが、タイミングを当てることは投資初心者でなくても難しいものです。だからこそ、時間の分散によって高値づかみを避ける投資が有効なのです。

時間を分散する方法は2つあります。1つは任意のタイミングで回数を分けて購入する方法です。この方法は投資のタイミングを自分で決められるため、うまく値下がりのタイミングで購入できれば大きな利益が得られるでしょう。

もう1つの方法は積立投資で、毎月1回など購入するタイミングを最初から決めて、一定額を自動的に購入する投資方法です。

積立投資のメリットは「タイミングを考えなくていい」

投資で失敗するパターンとして最も多いのが高値づかみです。積立投資をすることで高値づかみを避け、大きな損を出してしまうリスクを抑制できます。

積立投資では価格が変動する商品を一定額購入するため、価格が高いときには購入できる口数が少なくなり、価格が安いときには多くの口数を購入できます。これにより、平均購入単価が平準化されやすい点がメリットです。

積立投資によって購入価格を平準化する手法を「ドルコスト平均法」と呼び、長期資産形成を目指す投資家にとって有効な手段といわれています。積立投資では投資のタイミングを考えることなく機械的に購入ができますので、日々の価格変動に気を配れない人にもおすすめの投資手法です。

あらゆる資産に投資をする「資産の分散」と、購入するタイミングを分ける積立投資で「時間の分散」を行うことで、短期的な値動きをあまり気にすることなく投資を継続できるでしょう。

ダーツ
タイミングを狙って投資すると失敗することがある。長期投資ならタイミングを狙わない「時間の分散」が効く

毎月1000円から投信自動積立を始められる

いくらリスクが抑えられるとはいえ、大きな金額で投資を始めるのは怖い人も多いのではないでしょうか。近年は若年層の小口投資家も増えており、多くの金融機関で毎月1,000円などの小口での投信積立もできるようになっています。

ただし、ずっと少額で投資をしていても、大きな利益は得られません。はじめは少額で投資をしていても、勉強を続けながら少しずつ額を増やしていく必要があるでしょう。一定期間の運用益が非課税となるNISAやつみたてNISAを利用して、税制面でのメリットを受けながら投資をすることも可能です。

また、投資信託を選ぶことが難しいという人は、ロボアドバイザーの利用を検討してみてもよいでしょう。ロボアドバイザーは自分の投資意向を入力することで、おすすめの投資信託を教えてくれたり、実際に積立投資ができたりするサービスです。

考にはしたいけれども、最終的には自分で選びたいという人は、おすすめの投資信託を教えてくれるタイプのロボアドバイザーを利用するとよいでしょう。一方、すべてお任せにして自動で運用してほしいと考える人は、自動で運用をしてくれるタイプのロボアドバイザーがおすすめです。

積立投資は一度に大きな金額を用意する必要がありませんし、日々の相場変動に一喜一憂する必要もありません。ロボアドバイザーなどを利用することで、さらに便利に投資をすることも可能です。積立投資は、長期的に資産形成をするときに検討すべき投資手法の一つといえるでしょう。

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