株式の中では値動きが比較的小さく、安定的な運用をしたい投資家に人気の金融商品が公益株です。公益株とは、電気やガス、水道など生活に不可欠なインフラを運営する企業の株式をさします。不景気の影響を受けづらいのが魅力ですが、個別株は少しハードルが高いかもしれません。そこで今回は、個人投資家におすすめのファンドを3つ紹介します。

  • 公益株=電気・ガス・水道などの日常生活に不可欠なインフラを提供する企業の株式
  • 一般的に収益が安定しており、株価も安定的に推移。配当収入の積み上げに期待
  • 海外の公益株に分散投資する投資信託や、国内の電力・ガスに特化したETFなど

日常生活に不可欠なインフラを提供する企業の株式

公益株とは、電気・ガス・水道などの日常生活に不可欠なインフラを提供する企業の株式のことです。日本では水道は公営の自治体がほとんどで、株式のイメージがないかもしれません。しかし、世界では水道を公営から民営に切り替えている国もあり、水道会社の株式も投資の対象となっています。

なお、日本でも2018年に改正水道法が成立し、民間事業者による水道事業の運営が可能になりました。水道は衣食住に直結するセンシティブな領域であり、コストと向き合いながら質の高い水道水を提供することは簡単ではありません。水道は難しい領域であるだけに、成功した場合にはリターンも大きいと考えられそうです。

公益株は、一般的に収益が安定していて、株価が安定的に推移すると考えられています。大幅な上昇は期待しにくいですが、業績が景気や社会情勢にほとんど左右されないのは、公益株ならではの魅力でしょう。

公益株は業績が安定しているため、長期間保有していると配当収入が積みあがっていきます。そのため、公益株は「資産株」と呼ばれることもあります。電気・ガス・水道は世界中どんな場所でも使用されているため、公益株を対象とした投資信託は地域の分散がしやすいのもメリットです。

水道施設
海外では水道を民間企業が運営している国もあり、株式や投資信託を通じて個人でも投資できる(写真はイメージです)

公益株に投資する注目銘柄3選

ここからは、公益株に投資するファンド(投資信託・ETF)を3本紹介します。公益株メインでないものもありますが、安定性や実績で優れたものを選出しました。

iTrustインカム株式(為替ヘッジなし)

日本以外の先進国を対象に、高配当な公益株(電力・ガス・水道・電話・通信・運輸・廃棄物処理・石油供給などの企業)で組成されたファンドです。世界中に投資できる公益株の強みを活かし、地域・国・銘柄が分散されているのが特徴といえます。リスクを抑えながら、じっくりと資産を育てたい人に適したファンドです。

  • 運用会社:ピクテ・ジャパン
  • 信託報酬:1.111%(税込)
  • 純資産:2.6億円
  • 3年騰落率:13.95%(年率)
  • 組入上位10銘柄:
  銘柄名 国名 業種名
1 ネクステラ・エナジー 米国 電力
2 センプラ・エナジー 米国 総合公益事業
3 ドミニオン・エナジー 米国 総合公益事業
4 ナショナル・グリッド 英国 総合公益事業
5 アメレン 米国 総合公益事業
6 WECエナジー・グループ 米国 総合公益事業
7 イベルドローラ スペイン 電力
8 SSE 英国 電力
9 サザン 米国 電力
10 RWE ドイツ 独立系発電・エネルギー販売

2022年7月29日現在

ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)

公益企業(電力・ガス・水道・電話・通信・運輸・廃棄物処理・石油供給など)の中でも、高配当利回りの企業を厳選して投資するファンドです。分配金を安定的に受け取ることにより、資産の成長を狙っています。特定の銘柄や国に集中せず分散投資することで、リスクの低減が図られています。設定から10年以上経過し、1兆円を超える純資産総額を誇るファンドです。

  • 運用会社:ピクテ・ジャパン
  • 信託報酬:1.81%(税込)
  • 純資産:1兆712億円
  • 3年騰落率:12.16%(年率)
  • 組入上位10銘柄:
  銘柄名 国名 業種名
1 ネクステラ・エナジー 米国 電力
2 センプラ・エナジー 米国 総合公益事業
3 RWE ドイツ 独立系発電・エネルギー販売
4 WECエナジー・グループ 米国 総合公益事業
5 ドミニオン・エナジー 米国 総合公益事業
6 アメレン 米国 総合公益事業
7 CMSエナジー 英国 総合公益事業
8 イベルドローラ スペイン 電力
9 エンタジー 米国 電力
10 ナショナル・グリッド 英国 総合公益事業

2022年7月29日現在

NEXT FUNDS 電力・ガス(TOPIX-17)上場投信

日本の公益株に投資するETFです。銘柄名のTOPIX-17とは、TOPIX(東証株価指数)構成銘柄を17業種に分け、時価総額加重型で算出した株価指数17業種のことです。このETFは、17業種のうち電力・ガスの指数をターゲットとするインデックス運用で、信託報酬も上記2商品より低くなっています。
日本株が好き、日本の公益株に投資したいという人には向く銘柄だといえるでしょう。

  • 運用会社:野村アセットマネジメント
  • 信託報酬:年0.352%(税込)
  • 純資産:6.2億円
  • 3年騰落率:-0.2%
  • 組入上位10銘柄:
  銘柄名 国名 業種名
1 関西電力 日本 電気・ガス業
2 東京瓦斯 日本 電気・ガス業
3 大阪瓦斯 日本 電気・ガス業
4 中部電力 日本 電気・ガス業
5 東京電力ホールディングス 日本 電気・ガス業
6 九州電力 日本 電気・ガス業
7 電源開発 日本 電気・ガス業
8 東北電力 日本 電気・ガス業
9 東邦瓦斯 日本 電気・ガス業
10 中国電力 日本 電気・ガス業

2022年7月29日現在

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