日本国内に住む人にとって、国内株式の市場平均に連動するインデックスファンドは親しみやすい投資対象といえます。「身近な指数のほうが安心感がある」「せっかく投資するなら、日本株を買って日本経済の活性化に期待したい」。そう考える人は少なくないでしょう。日本株に関する代表的な株価指数とインデックスファンドを紹介します。

  • 日経平均連動のインデックスファンドの人気が高く、時価総額も大きい
  • 日経平均以外に、TOPIXやJPX日経インデックス400などに連動する商品も

日経平均に連動するインデックスファンドが人気

インデックスファンドとは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)、S&P500などの指数に連動するように組まれた投資信託のことです。価格変動が把握しやすいこと、手数料が安いことなどを背景に、積立投資の代表的な商品として、たくさんの人たちの資産形成に活用されています。

インデックスファンドの選び方。基本を再確認!

国内株式にはさまざまな株価指数がありますが、日本の個人投資家には日経平均株価に連動するファンドが人気です。国内株式のみに投資する時価総額1000億円以上のインデックスファンドは、すべて日経平均に連動するファンドとなっています。

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日経平均株価とは、日本経済新聞社が公表する株価指数です。旧東証1部の銘柄から独自の基準で225銘柄が選ばれ、日本経済への影響が大きいとされる大型株を中心に構成されています。日経平均は経済ニュースなどで目にする機会も多く、投資経験が少ない人でも馴染みのある指標です。

代表的な国内株インデックスファンド

日経平均のほかにも、日本の株価指数にはTOPIXやJPX日経インデックス400といったものもあります。ここからは、日本国内の株価指数に連動するインデックスファンドの中から「純資産総額が大きい」「代表的な」商品を3つ紹介します。

インデックスファンド225

インデックスファンド225』は、日経平均株価への連動を目指すファンドです。原則として200銘柄以上で運用しながら、日経平均との高い連動性を実現しています。

30年以上も運用が続けられている老舗ファンドであり、手数料は近年主流の超低コストファンドに比べると高めですが、全国の幅広い金融機関で取り扱っており、実績や信頼感を求める人にとっては選択肢のひとつになります。

  • ベンチマーク:日経平均株価
  • 運用会社:日興アセットマネジメント
  • 純資産総額:2285.48億円
  • 運用管理費用(信託報酬):0.572%以内
  • 騰落率:41.10%(3年)
  • 販売会社:SMBC日興証券、主要ネット証券、日本全国の地方銀行・証券会社など

(2022年8月31日時点)

組み入れ上位10銘柄
  銘柄 業種 比率
1 ファーストリテイリング 小売業 10.22%
2 東京エレクトロン 電気機器 5.51%
3 ソフトバンクグループ 情報・通信業 4.16%
4 KDDI 情報・通信業 3.20%
5 ダイキン工業 機械 3.05%
6 ファナック 電気機器 2.81%
7 テルモ 精密機器 2.25%
8 信越化学工業 化学 2.03%
9 アドバンテスト 電気機器 2.00%
10 京セラ 電気機器 1.94%

2022年8月31日時点

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』は、東証株価指数(TOPIX)への連動を目指すファンドです。TOPIXは、対象が225社に絞られた日経平均と異なり、2022年4月の市場再編以前は旧東証1部上場全銘柄で構成されていました。2022年8月末時点では、TOPIXはプライム市場に上場する銘柄を中心に、2169銘柄で構成されています。

そのため、TOPIXは時価総額が大きな一部の企業の影響を受けすぎず、より日本の実体経済を反映した指標になっていると言われます。一方で、指数の対象が幅広い分、TOPIXのインデックスファンドを買うと優良でない企業にも投資することになりかねず、それがデメリットと捉えられることもあります。

見落としがちなインデックスファンドのリスク

eMAXISシリーズは、三菱UFJ国際投信による低コストのインデックスファンドシリーズです。『eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)』は0.154%という信託報酬の安さから個人投資家の人気が高く、純資産総額の大きさに安心感があります。

  • ベンチマーク:東証株価指数(TOPIX)
  • 運用会社:三菱UFJ国際投信
  • 純資産総額:544.86億円
  • 運用管理費用(信託報酬):0.154%以内
  • 騰落率:38.8%(3年)
  • 販売会社:三菱UFJ銀行、三菱UFJ国際投信、主要ネット証券など

(2022年8月31日時点)

組み入れ上位10銘柄
  銘柄 業種 比率
1 トヨタ自動車 輸送用機器 3.8%
2 ソニーグループ 電気機器 2.8%
3 キーエンス 電気機器 1.9%
4 三菱UFJフィナンシャル・グループ 銀行業 1.6%
5 日本電信電話 情報・通信業 1.6%
6 日立製作所 電気機器 1.3%
7 ソフトバンクグループ 情報・通信業 1.3%
8 任天堂 その他製品 1.3%
9 リクルートホールディングス サービス業 1.2%
10 KDDI 情報・通信業 1.2%

2022年8月31日時点

SMT JPX日経インデックス400・オープン

JPX日経インデックス400とは、資本効率や投資家からみた経営観点など、国際的に求められている投資基準を満たした「投資家にとって魅力のある会社」で構成される株価指数です。2014年から算出が始まった比較的新しい指数であり、日経平均株価やTOPIXほど認知度は高くありませんが、質の高い企業に絞ったインデックス投資が期待できます。

日本のアクティブなインデックス、JPX日経400

SMT JPX日経インデックス400・オープン』は、 JPX日経インデックス400に連動するファンドのなかでも比較的コストが低く、純資産総額も多いファンドとなっています。

  • ベンチマーク:JPX日経インデックス400
  • 運用会社:三井住友トラスト・アセットマネジメント
  • 純資産総額:98.62億円
  • 運用管理費用(信託報酬):0.407%
  • 騰落率:38.82%(3年)
  • 販売会社:三井住友信託銀行、三菱UFJ銀行、主要ネット証券など

(2022年8月31日時点)

組入上位10銘柄:
  銘柄 業種 比率
1 第一三共 医薬品 1.65%
2 キーエンス 電気機器 1.60%
3 三菱商事 卸売業 1.59%
4 リクルートホールディングス サービス業 1.58%
5 日立製作所 電気機器 1.53%
6 ソフトバンクグループ 情報・通信業 1.50%
7 HOYA 精密機器 1.49%
8 本田技研工業 輸送用機器 1.47%
9 三井住友フィナンシャルグループ 銀行業 1.45%
10 ダイキン工業 機械 1.44%

2022年8月31日現在

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