資産運用を始めて間もない頃は、こまめに運用成果をチェックしていても、だんだんめんどうになって放置してしまう方も多いでしょう。でも、投資のやり方によっては、「ほったらかしておくのが正解」なケースもあります。めんどくさがりでずぼらな人でも、このやり方なら資産運用が続くこと間違いなし! 詳しく解説します。
- 資産運用は長期で取り組むことが前提なら、日々値動きをチェックする必要はない
- 銘柄選択がめんどうならつみたてNISA、それもめんどうならロボアドを検討する
- いくら長期でも、めんどうでも年に1、2回は資産状況をチェックしよう
資産運用は長期が鉄則! 忘れるぐらいでちょうどいい
資産運用に対して「めんどくさそう……」というイメージを持っている方は、きっと多いのではないでしょうか。例えば株式なら、常に変動する相場をチェックし、タイミングを見極めて売ったり買ったりしなきゃいけない……そんなの想像するだけでも大変そうです。保有する銘柄が複数あれば、さらに手間は増えます。「仕事も忙しいのに、資産運用に時間や手間をかけることはできない」と、資産運用をすること自体あきらめる方もいるでしょう。
しかし、実際のところ、資産運用はそんなめんどうなものではありません。本来、資産運用は長期にわたって取り組むべきもの。ですから、ちょっとした値動きに一喜一憂する必要はないのです。つみたてNISAなどを活用すれば、毎月一定額を自動的に積立投資でき、少しずつ資産を形成していけます。
最初から長期運用と決めていれば、銘柄を頻繁に売買する必要もありませんし、毎日値動きをチェックする必要だってありません。運用していることを忘れるぐらいでちょうどいいのが資産運用なのです。
自分で銘柄を選ぶのがめんどうな人は投資信託を使おう
とはいえ、いくら長期投資がいいとはいえ、暴落したまままったく値上がりしない株式を保有し続けたところで資産は増えません。株式投資を行うときは、価格変動のリスクを軽減するためにも、値動きの異なる複数の銘柄を同時に保有することが必要です。1つのみの銘柄に資産を投入すると、株価が下落したときに大きなダメージを受ける可能性があります。値動きが連動していない複数の銘柄を保有し、特定の銘柄で損失が生じても他の銘柄でカバーできるようにしておきましょう。
複数の銘柄を選ぶのがめんどうな方は、投資信託(ファンド)が有力な選択肢として考えられます。投資信託は、値動きの異なる複数の株式を組み合わせて大きく一つのパッケージにした金融商品のことです。特定の株式の株価だけでファンドの価格が決まらないため、株式1銘柄を保有するよりはリスクを分散でき、値動き自体も安定している傾向があります。
つみたてNISAならファンドを選びやすい
とはいえ日本には5,880本もの公募型投資信託があります(2022年11月末時点)。その中から自分の資産運用の目的に合ったファンドを選ぶことがめんどうという方には、つみたてNISAを検討してはいかがでしょうか。
つみたてNISAの対象商品はあらかじめ決まっており、2022年12月21日時点で、インデックス型が186本、アクティブ型24本、ETF7本です。6000本近い中から選ぶよりは、ずいぶん選びやすいと思います。
それでも迷うのであれば、まずは全世界の株式など、投資対象がなるべく幅広いファンドで、同時に信託報酬などのコストが低いものを選ぶようにしましょう。
ロボアドという選択肢もある!
つみたてNISAの対象商品を選ぶのもめんどう……という方は、ロボアド(ロボアドバイザー)という選択肢もあります。ロボアドとは、リスク許容度などの投資方針を事前に登録しておけば、方針に合うように投資信託を購入・売却して運用してくれるサービスです。いわゆる「ほったらかし投資」をしたい方には適したサービスといえるでしょう。
興味があれば各証券会社のサービスや手数料を比較して、ご自身に合うロボアドを見つけてみてください。
資産運用のコツはとにかく長く続けること
資産運用はどのような銘柄を買うかも重要ですが、長く続けることも同じぐらい重要です。めんどうだと感じている方も、長期的な運用を前提とするならば、銘柄選択や頻繁に値動きをチェックする手間をかけなくても実行することができます。
株式の銘柄を選ぶのがめんどうな方なら投資信託、投資信託の銘柄選びもめんどうな方はつみたてNISAやロボアドなども検討してみましょう。いずれも最初は登録などで多少のめんどうはあると思いましが、それを乗り越えて運用が始まってしまえば、後はほったらかしでも問題ありません。
どんなにめんどうくさがりな方でも、運用状況を年に1、2回確認するくらいなら負担に感じないのではないでしょうか。長期運用が前提とはいえ、せめてそのくらいの頻度では、ご自身の運用状況を把握しておきましょう。そうしているうちに、気が付いたら資産が大きく成長している…といったことも珍しくないのです。