iDeCo(個人型確定拠出年金)は節税効果が大きく、老後の資産形成にぜひ役立てたい制度です。しかし、今後数十年にわたって同じ金額を拠出できるかというと少し不安な人もいるのではないでしょうか。実は、iDeCoは拠出期間の途中でも一時停止や拠出額の変更ができます。その手続きについてまとめました。

  • iDeCoの掛金拠出が難しくなれば、理由を問わず停止できる
  • 非課税メリットを享受し続けるため、掛金を減額する手もある
  • 原則として60歳まで受け取れないことを理解し、無理のない金額で積み立てを

iDeCoの掛金拠出は停止できる

iDeCoの掛金を拠出するのが困難になることは、多くの人にとって他人事ではありません。失業や転職、不慮のけがや病気で収入が減ってしまったり、子どもの進学などで今まで以上のお金が必要になったり、さまざまな理由が考えられます。

しかし、iDeCoは理由を問わず、掛金の拠出を一時停止することが可能です。「今はお金に余裕があるけど、将来も同じ金額で拠出していけるか不安……」。そのような人にとっては、拠出が難しくなればいつでも停止できるというのはありがたいことでしょう。

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掛金の拠出を一時停止するには、iDeCo口座がある金融機関に「加入者資格喪失届」という書類を提出します。掛金の拠出を一時停止している間は、これまでの拠出金の運用指示を行う「運用指図者」という立場に変わります。

加入者資格喪失届は各金融機関のWebサイトや、iDeCo公式サイトに掲載されています。利用している金融機関のWebサイトに掲載されていない場合は、iDeCo専用のコールセンターなどに連絡して申請書を取り寄せてください。

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年1回、掛金額を変更することもできる

iDeCoの非課税のメリットを生かすためには、なるべく拠出をやめずに積み立てを継続したいところです。今の金額で掛金の拠出を続けることが難しいなら、金額を減らすことを検討する手もあります。

トラリピインタビュー

iDeCoは、年1回に限り、掛金額の変更が可能です。設定金額は月々最低5,000円から1,000円単位での変更ができるため、生活に支障がない金額に一時的に減額して、余裕がでてきたら再度拠出額を増やすといった運用も可能になります。掛金の変更手続きは、加入している金融機関に「加入者掛金額変更届」を提出します。

加入者掛金額変更届も各金融機関のWebサイトや、iDeCo公式サイトに掲載されています。利用している金融機関のWebサイトに掲載されていない場合は、iDeCo専用のコールセンターなどに連絡して申請書を取り寄せてください。

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毎月払い続けられるか不安な人も大丈夫

iDeCoは原則として60歳まで解約できません。しかし、毎月掛金を拠出するのが難しくなれば、理由を問わずいつでも拠出の停止ができます。また、1年に1回という制限はあるものの、毎月最低5,000円まで拠出額を減らすことも可能です。拠出を始めた時から状況が変わっても、ご自分のペースに合わせて設定を変更し、拠出を続けられることを知っておきましょう。

最短の60歳で受け取り始めるためには、10年以上の加入期間が必要とされています。受け取りまでの条件が厳しすぎるように感じるかもしれませんが、iDeCoはあくまでも年金制度の一環ですので、60歳まで解約できないことが金庫代わりの役割も果たしているのです。60歳まで受け取れないお金であることをよく理解し、無理のない金額で積み立てをしていくことが大切です。

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