【投資家】ぽんちよ」(2021年4月22日現在登録者数19.5万人)を運営し、「投資家ぽんちよのブログ」も大人気の投資YouTuberぽんちよさんのもとには、投資初心者からあるコメントが頻繁に寄せられるといいます。それはつみたてNISAを使った、インデックスファンドの運用に関することだといいますが……。さてそれはどんなコメントでしょうか?

  • つみたてNISAで人気のインデックスファンドは、全世界株式型と全米株式型
  • 両者を半々に保有すると、米国株式の保有割合が過半数を超えてしまう
  • 本来意図した分散効果を発揮できない可能性もあるので注意が必要

投資デビュー=つみたてNISA×インデックス投資

私は普段より「投資家ぽんちよ」として、投資初心者向けにYouTubeチャンネルブログの運営をしています。その中でも初心者に需要がある情報として「インデックス投資」「つみたてNISA」などです。

つみたてNISAとは、金融庁が「個人の資産形成を支援する」という目的で設立した投資制度であり、このメリットは「20年間非課税で運用できる」という部分にあります。しかし、つみたてNISAでは購入できる商品に制限があり、金融庁が認めた投資信託・ETFしか買えません。

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このような背景から、つみたてNISAで買えるような手数料の安いインデックス型投資信託を通して、投資家デビューを果たす個人投資家が多いように思います。

その中でも特に人気のインデックス型投資信託といえば、「全世界株式」「米国株式」タイプの商品です。具体的な商品で言えば、三菱UFJ国際投信の『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』や『eMAXIS Slim 米国株式』などがあげられます。特に現在米国経済が非常に堅調なことから、米国株投資の人気も非常に高くなっていますね。

【図表】全世界株式タイプと全米株式タイプの代表的なインデックスファンド
  商品名 信託報酬
(年率・税込)
全世界株式
タイプ
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) 0.1144%以内
楽天・全世界株式インデックス・ファンド 0.212%程度
たわらノーロード 全世界株式 0.132%以内
全米株式
タイプ
eMAXIS Slim 米国株式 0.0968%以内
楽天・全米株式インデックス・ファンド 0.162%程度
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド 0.0938%程度

本当にあっている?その分散投資

私のチャンネルにおけるつみたてNISAの発信を通し、頻繁に視聴者からコメントが「全世界株式と米国株式に50%ずつ分散させました」というものです。ただし本当にこれは意味のある分散なのでしょうか?

【図表】『eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)』の国・地域別構成比率

※MSCI Inc.のデータを基に三菱UFJ国際投信作成(2020年9月末現在・表示桁未満の数値がある場合は四捨五入)

現在、全世界株式に分散した投資信託でも、米国株式の保有割合は60%近くとなっています。そのうえで米国株式型の投資信託を買い増すとするならば、米国株式の保有割合がさらに増え、「分散投資」というよりは、限りなく「米国集中投資」に近いといえるでしょう。
これは本来購入者が意図した「分散」という形になっているのでしょうか?

多くの方が「全世界」「先進国」「米国株式」などの投資信託の名前に注目しているものの、投資信託の中身を知らずに投資している方も多いです。このような状態では「自分が思っていたのと違う投資」にもなりかねません。ぜひ皆さんには「投資信託の名前」に注目するのではなく、「投資信託の中身」に注意して、自分のポートフォリオを作っていただきたいと思います。

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