MonJa編集部
2022.7.21
積立投資をいざ始めようと思っても、何を買えばいいか分からないという人が多いのではないでしょうか。本記事では、「インデックスファンドかアクティブファンドか」「値動きは大きいものか小さいものか」といった規準で、どんな金融商品が積立投資に向いているのかを考えてみました。商品選びで悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
- 積立投資ではコストが低いインデックスファンドが選ばれやすい
- 長期的に高いパフォーマンスを上げているアクティブファンドも検討の価値あり
- 長期の積立投資なら、値動きの大きい株式ファンドもリスクを軽減しやすい
積立投資できる商品はさまざま
積立投資とは、毎月や毎週などのタイミングで定期的に、あらかじめ決めた金額で商品を買い続ける投資方法です。分かりやすい例では、毎月末に1万円ずつ投資信託を購入するといった方法があります。
積立投資には多くのメリットがあり、投資初心者にもおすすめできる投資方法です。一番のメリットとしては「少額から投資を始められる」ことが挙げられます。証券会社や銘柄によっては100円から始められる商品もあり、まとまった資金がなくても貯金感覚で資産形成を始めることが可能です。
また、積立投資では「毎月○日」「月末」といった具合に、あらかじめ購入のタイミングを決めておきます。株価の値動きを見極めることは専門家でも困難ですが、タイミングが決まっていれば、いつ買えばよいのか悩むこともありません。何回にも分けて少しずつ購入していくため、価格が上がりすぎている時に一気に購入してしまう危険性が低く、時間分散によるリスク軽減効果も得られます。
積立投資の対象商品は投資信託が一般的です。投資信託は多くの金融機関で定期・定額の積立投資ができるサービスを提供しており、利益が非課税になるつみたてNISAの対象商品もそのほとんどが投資信託です。
投資信託にはさまざまな銘柄があらかじめ組み込まれているので、時間の分散に加えて銘柄の分散もでき、より強いリスク軽減効果が期待できます。ただし、投資信託は種類が非常に多く、どれを選べばよいのか分からないという人も多いでしょう。ここからは、投資信託を選ぶときに基準となるポイントを2つに絞って解説していきます。
インデックスファンド or アクティブファンド
投資信託は、インデックスファンドとアクティブファンドの2種類に大きく分けられます。
インデックスファンドは、株価指数や債券指数などを目標に設定し、それに連動する値動きを目指すファンドです。運用がある程度機械的に行われるため、信託報酬などの運用コストが低いのが特徴といえます。
長期間積立を続ける場合、少しの手数料の違いでも運用成果に与える影響は無視できません。信託報酬が比較的安いインデックスファンドは、長期投資にも向いていると考えられています。
また、インデックスファンドは指数とほぼ同じように値動きするので、例えば日経平均株価に連動するインデックスファンドなら日々のニュースなどでもおおまかな運用状況を把握できることもメリットです。
インデックスファンドは、アクティブファンドとの対比でパッシブファンドとも呼ばれる
これに対してアクティブファンドは、市場平均を上回る運用成果を目指すファンドです。指数に連動していては平均を超えられないため、アクティブファンドではファンドマネージャーが独自の観点で銘柄選定や運用を行います。人為的な判断が介在する余地が大きく、運用コストが高くなりやすいのが特徴です。
また、アクティブファンドはファンドによってまったく異なる値動きをするので、都度運用状況の確認が必要になるでしょう。
アクティブファンドを選ぶ場合は、商品選定がとても重要になってきます。インデックスファンドの場合は指数が同じならほぼ値動きも同じであるため、商品選定で大きな失敗をすることはないでしょう。しかしアクティブファンドは、組入銘柄の選定基準、目指すパフォーマンス、手数料などどれをとっても千差万別です。しっかり商品を理解して、実力のあるファンドを選ぶ必要があります。少なくとも過去のパフォーマンスはしっかり確認し、信頼できるファンドを選ぶようにしましょう。
積立投資ではインデックスファンドが選ばれがちですが、長期的に高いパフォーマンスを上げているアクティブファンドであれば検討の価値があります。投資理念に共感できて実績も良いファンドがあれば、単調になりがちな積立投資のアクセントになるかもしれません。
値動きの大きいファンドor値動きの小さいファンド
ファンドを選ぶ際には、値動きの大きさという観点も欠かせません。
値動きが大きなファンドの代表格といえば株式ファンドです。株式を中心に組まれた株式ファンドは、相場次第では元本割れを起こすことがあります。ただし、積立投資では値下がりすると安くたくさん買えるので、値下がり局面が有利に働くとも考えられます。
運用期間を長く取れるなら、株式ファンドの短期的な値動きの激しさも味方にすることが可能です（時間の分散）。また、投資信託を使って資産を分散させればさらにリスクを軽減できます（資産の分散）。
これに対して、値動きが小さなファンドといえば債券ファンドです。債券を中心にしているため価格変動リスクは抑えられますが、安い時にたくさん買うことがしにくいため、積立投資のメリットは生かしづらいかもしれません。投資期間が短く、大きな値動きリスクが許容できないような場合は債券ファンドを選ぶとよいでしょう。
