西森博之先生の『今日から俺は!!』には、投資信託との付き合い方のヒントが満載です。

<リンク先は文庫版。少年サンデーコミックスは全38巻>

『今日俺!!』が、「増刊少年サンデー」「週刊少年サンデー」に連載していたのは1988年から1997年。2018年秋にはTVドラマ化されました。最終回の最後にサプライズゲストを登場させたり、オープニング曲「男の勲章」のキャラクター別ダンス動画をYouTubeやTikTokで拡散させたりと、何かと話題を集めました。

「♪ガ~キの頃~、路地裏で見た~♪」部分の振り付けは京子と理子のどちらがかわいいいかというどうでもよい議論が一部ネット上で盛り上がりましたが、私が京子派なのは公然の秘密です。ええ、単に清野菜名が好みなだけです。

それはともかく、連載終了から20年以上経ち、当時を知らない若い人たちの心もつかんだのはやはり原作の魅力が大きいでしょう。主人公の金髪・三橋が、ツンツン頭の相棒・伊藤とともに、仲間を守るため自分たちより強い相手にも立ち向かう。今どきの俳優がコミカルなテンポで演じましたが、誰かのために体を張る“こだわりの生き方”は、いつの時代も、どんな世代にも愛されるようです

投資信託の世界でも、“こだわりの仕組み”のとんがったファンドは人気です。日本には、個人がいつでも買える投資信託が5000本以上あるといわれますが、2018年9月から11月の3カ月間の純資金流入額(買われた金額から解約された金額を引いた額)が最も大きかったのは、『netWIN GS・インターネット戦略ファンドB』でした(ETF<上場投資信託>や3カ月以内の新設ファンドなどは除く)。

このファンドの誕生は『今日俺!!』の連載終了から間もない1999年。それからの20年、ひたすら世界のネット企業に投資してきました。2001年にITバブルがはじけて「やっぱネット企業はダメっしょ」と冷笑を浴びても、2008年のリーマン・ショックで基準価額が急落しても、投資家の期待に応えるためと投資信託会社は歯を食いしばって運用を続けてきました(と思う)。

このように、特定の投資テーマに絞って運用する投資信託を「テーマ型ファンド」と呼びます。このタイプは、投資対象企業がわかりやすい半面、その業界の期待度・成長性が低下すると、基準価額も連れて下落しやすい傾向があります。

しかし、注目のビジネスは時代とともに移り変わるもの。20年前のネット企業の代表格はオラクルやシスコシステムズでしたが、今はアマゾン・ドット・コムやフェイスブックのように、業界のリーダー企業の顔ぶれも変わります。テーマ型ファンドには、ネット系や下記以外にもたくさんあります。

ブームが去ったと思っても、10年後、20年後に同じ投資テーマの人気が復活するのは投資信託では珍しくありません。基準価額が下落しても慌てて売却せず、自分が選んだファンドを信じることも長期の資産づくりでは大切といえるのではないでしょうか。そう、『今日俺!!』の2人が仲間を信じ続けたように。