非課税で投資できるNISAは、資産形成のための強力なツールです。2018年には新たに「つみたてNISA」という制度もできました。NISA以外にも、運用益が非課税となる個人型確定拠出年金(iDeCo)という制度もあります。これらの制度を、どんなふうに使い分ければいいのでしょうか?

NISAには金額と期間に上限がある

お金を増やすためには元手がいります。たとえば10年間で100万円増やそうと思ったら、年平均利回りが3%で、NISAなどの非課税制度を利用した場合、291万円ほどのお金が必要となります。積立投資の場合は月5万円程度、総額で600万円ほどが必要です。

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これをNISAだけで実現しようとすると、いくつかの問題に直面することになります。
一般NISAは、非課税投資枠が年間120万円までと決まっています。291万円を一括で投資することはできないので、投資するタイミングを3年間に分けなければなりません。
元本の総額を600万円として、月額5万円で積立投資をしようと思うと、つみたてNISAでは無理です。つみたてNISAの上限は年間40万円(月平均で3万3333円)と定められているからです。一般NISAで積立投資をしようと思っても、こちらは「5年間」という非課税期間の縛りがあります。
このように、それぞれの制度には一長一短があります。まずはその特徴を押さえておきましょう。

現時点での蓄えと今後の収入、運用の目的によって使い分け

そのうえで、今どれくらいのお金を投資に使えるのか、今後は収入のうちどのくらいを投資に回せるのかを考えたうえで、どうやって非課税投資制度と組み合わせるのがいいのかを検討します。
手元に投資できるお金があり、投資期間が短い場合は、一般NISAを利用するのがいいでしょう。

現時点では余裕はないけれど、これからの収入のうちいくらかを投資に回せるのであれば、つみたてNISAを使うのも手です。ただし、先ほども説明したように、非課税で投資できるのは年間40万円が上限なので、もっと大きく増やしたい方や、年40万円以上支払う余裕がある方は、つみたてNISA以外でも運用することが必要となります。
その場合はつみたてNISAと一般NISAの併用はできないので、課税口座で投資を行うか、もしくはiDeCoを利用することになります。
ただし、iDeCoは原則として60歳になるまで換金できない、個人年金のための非課税投資制度なので、現金化しやすさを重視するのであれば、課税口座を利用することになります。