収入がそれほど多くない若い世代にとって、生活費に占める食費の割合はどうしても大きくなってしまいます。友人やパートナー、仕事の付き合いなどでお酒を飲む機会が多ければなおさら。逆に考えれば、もし食費を安く抑えることができれば、そのお金を将来のための預貯金や資産運用に回せるということになります。
とはいえ、食費を安く抑えることはそれほど簡単ではありません。

若い単身者は消費支出の1/4以上を食費が占める

総務省の「家計調査報告」によると、2017年時点において、35歳未満の単身世帯の消費支出のうち、食費が占める割合は25%を超えていました。

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2人以上の
勤労者世帯
単身世帯
(35歳未満)
食費 23.8% 25.4%
住居費 5.9% 19.1%
光熱・水道 6.8% 4.5%
交通・通信 15.8% 14.7%

出所:家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年)平均速報結果の概要

若い単身者は都市部の賃貸住宅に住んでいる人の割合が高いために、2人以上の世帯と比べると住居費の割合が高い傾向がありますが、その住居費を差し引いても、食費の割合が2人以上の世帯より高くなっています。
この調査結果を見ると、単身者が消費支出を減らすには、食費を切り詰めるのが最も現実的といえます。

自炊に時間をかける価値があるかどうか

食費を抑えるために有効なのが、外食を減らして自炊に切り替えることです。実際に、単身者でもお昼ごはんを自宅で作った弁当にしている人は、男女問わず増えているようです。
ある調査によると、自炊の目的を「節約」と答えた人が最も多く、やはりお金のために自炊を選ぶという傾向が強いようです。

一方で、自炊をしない理由として最も多かったのは「時間がない」でした。回答者の中には、仕事が忙しすぎて本当に時間がない人もいると思われますが、比較的時間に余裕がある人でも、「自炊に時間をかける価値があるかどうか」を検討したうえで、コストがかかることを承知で外食や中食を選んでいる人も多いのではないかと考えられます。

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自炊することは、言い換えれば「時間をお金に変える」手段でもあります。スーパーマーケットで安い食材を買い、工夫して手間をかけて料理を作る。これには一定の時間と経験と技術が必要です。この手間によって、外食派の人より支出を減らすことができます。
外食や中食は自炊の逆で、「お金を時間に変える」手段です。食べ物を買いに行く手間、作る手間、洗い物をする手間を、お金によって解決するという発想。これによって月々の支出は増えますが、自炊派の人より時間の余裕が生まれます。

時間とお金のどちらを重視するかは、その人のライフスタイルによって異なるので、どちらが優れているかは一概に言えません。たとえば、会社から帰ったあとの時間を趣味のために使いたい人や、資格のための勉強に充てたい人などは無理をして自炊すべきではないし、逆に勤務先の近くに住んでいて通勤時間が短い人は、その時間を使って自炊すれば、高い家賃の足しになりそうです。