満期にうれしい「サービス額」がもらえる
美味しいものを食べる、絶景を観る、多様な価値観に触れる――さまざまな楽しみ方がある旅行。格安ツアーなのに部屋がアップグレードされる幸運もあれば、高級ホテルのジュニアスイートでヤモリがお出迎えという不運もある。それでも、また行きたいと思ってしまうのが旅行の醍醐味です。
今回は、旅行の効率的な資金づくりを紹介します。
「旅行積立」という方法をご存知でしょうか? 航空会社や旅行会社などの独自サービスです。旅行版の定期預金といえばわかりやすいかもしれません。
このサービスの魅力は、なんといっても高い利率です。旅行積立では、満期になると「サービス額」という利息が支払われます。適用される利率は1.75%~3.0%(年率)ほどです。メガバンクの定期預金の利率0.01%(年率、2018年12月現在)と比べると、そのすごさがわかると思います。
旅行積立を利用する場合は、航空会社や旅行会社に申し込みます。店舗の窓口はもちろん、インターネットでも手続きが可能です。フリーダイヤルのサポートデスクを設置している会社もあり、サービスの内容や詳しい申込方法なども電話で確認できます。
毎月か一括か、旅の計画に合わせてプランを選ぶ
どの会社のサービスを利用するかを決めたら、積立内容を設定します。毎月支払うか、一括で払うかのプランを選び、満期日を決定します。旅行積立の預入期間は、サービスを提供する会社によって異なります。満期までの期間は、6カ月から120カ月程度。60カ月(5年)を最長とするコースが多いようです。
例えば、近いうちに旅行に行く予定がある場合は満期までの期間が短いコースを、数年後の旅行のために資金を積み立てる場合は期間の長いコースを選ぶというのも1つの選択肢です。自分が設定したい期間が用意されている会社のサービスを選びましょう。
一方で、旅行積立には注意すべき点もあります。使用の制限や途中解約、旅行会社の倒産リスクなどです。
積み立てた資金は、旅行や航空券、乗車券などの用途に限られます。しかも申込先の会社か、提携の旅行会社でしか使うことができません。旅行積立では、途中で積み立てをやめるとサービス額が付与されず、支払った金額を下回る場合があります。原則として旅行券や専用カードで返却される点に留意が必要です。また、旅行積立は、一定額の保証がある金融機関の預貯金と違い、申込先の企業が倒産した場合は、積立金が保証されない場合があることも考慮しましょう。
どのような旅行代金に充てることができるのか確認し、自分のプランに合う場合は、高い利率が魅力な旅行積立を活用するといいでしょう。満期のサービス額でもう一品、おみやげが買える“お得感”をぜひ体験してください。