宮崎県延岡市で保険業や資産運用のアドバイスに携わる小田初光さんが、地方で暮らす生活者のリアルな視点で、お金に関するさまざまな疑問に答えます。今回は「毎月分配型」の投資信託が資産運用において有効なのか、分配金をどのように活用するのが良いかについて考察します。

今も根強い人気の「毎月分配型」投資信託

前回は、初めての資産運用を始める方に対しての心構えなどを中心に、投資信託と自身のメンタルとの向き合い方について話してきました。そして、気持ちを和らげるために、利益が出た場合は売って利益を確定させておくことも大事なことだと説明させていただきました。

実際に利益が出て売った方の話で、今でも順調に運用を楽しんでいるのを聞くと、結果として「良かったな」と私自身うれしい限りです。一方で、安心できずに途中でやめられた方も多くいらっしゃいます。そこで、今回からは、運用をなるべく途中でやめることがないように、投資信託の商品自体の特性を踏まえながら話をしていきたいと思います。

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今回ご紹介する相談内容は、「自分で選んだ投資信託は間違いだったのではないか?」という悩み。いわゆる「毎月分配型」の投資信託です。

【質問】
以前銀行から勧められ、債券が中心の投資信託を購入しました。毎月分配金が出るということで購入したっちゃけど、分配金はあるけどトータルでは減っています。これだったら、リスクをとっても他の商品で運用したのがいいちゃね、とか思うようになっています。投資信託の乗り換えとかできませんかねぇ?

今では国内で販売されている投資信託は6000本を超えますが、私が投資信託を始めた16年前には、約半分の3000本もありませんでした。当時は、アメリカ版DC(確定拠出年金)制度に追いつけ追い越せの時代で、国が「貯蓄から投資へ」ということで投資信託の普及に本腰を入れ始めて、今のiDeCo(個人型確定拠出年金)の前身となる確定拠出年金制度も始まったばかりでした。NISAができるのはそのずっと後です。

当然、私もまだまだ資産運用への理解がなく、貯まったらすぐ使っちゃう。だからお金が増えていくわけがなく、減っていくしかありません。
金融機関で販売されている商品も、当時はどちらかというと「分配金」が毎月出るなどの、一見して儲けがたくさん出ているかのような投資信託に向かう傾向がありました。販売する側も売りやすいため、毎月分配型の商品が長らく金融機関にとっての売れ筋となっていました。

結果として相談者のように「分配金が出ているのに、トータルでは減っているではないか」と不満を募らせる人が出てきてしまい、今も多くの方が「この投資信託を今後も持ち続けていいのだろうか?」と、悩ましい問題を抱えているのではないかと思います。
そこで今回は、毎月分配型の投資信託について考えていきます。

「おこづかい感覚」の分配金

今でも根強い人気がある毎月分配型投資信託。まずは、その特性を見ていくことにしましょう。

たしかに、投資信託を持っているだけで、毎月お金が分配金としてもらえるのはうれしいことです。購入金額によっては、おこづかいをもらえるような感覚にもなりえます。
実はこの「おこづかい感覚」が非常にまずいのです。実際にお金がポケットに入ると、日々の生活の中であっという間に使ってしまい、無くなるだけだからです。

おこづかい
お金をもらうと、どうしても使ってしまいたくなるもの

もちろん、おこづかいを計画的に、決められたものに使うのであれば良いと思います。例えば、貯まった分配金の中から「古いガラケーから新しいスマホを買う」といった、自分の生活をステップアップさせるような使い方であれば、それもひとつの「複利効果」といえるのかもしれませんが、常にそうした使い方をするのは難しいものです。

毎月分配型の投資信託を持っている方にとって、「受け取った分配金をどう使うか」はとても重要です。第2回で説明したように、時には自分のために使うことも必要だと思いますが、使いすぎてお金を減らしてしまっては仕方ありません。分配金で同じ投資信託を買い直す「分配金再投資」という設定もできるので、長期の資産運用では分配金再投資を選ぶのが良いかと思います。

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